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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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不文律と成文律

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ニュースを聞いて驚いた。
そんな様子は微塵もなかったからだ。
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ただ「いつもと違う」と思った事もある。
プレスカンファレンスの後で、

少し慌ただしさを感じたからだ。


吉永社長には数分刻みで予定が入っていて、
他のブースを見る間も無かった。


社長とはどうあるべきか、
という命題に対して、
一律に答えることはできない。


但し社長が組織をどう捉えるかについて、
二面的な考え方が出来る。


まず、
「組織をおかしくしてはいけない」という、
不文律を持つ事は共通でも、
かたや「組織に目が行き届く」レベルと、
「組織に目が行き届かない」レベルがある。


目が行き届く社長は、
良い意味で「トップダウン」が許される。


目が届くのにそれが出来ない社長では、
その存在価値さえ薄れるだろう。


その逆に目が行き届かない社長は、
「トップダウン」をしない方が良い。


調査分析を念入りに進め、
各担当部門の役員から綿密な情報を集める。


社長の仕事は、
担当部門の責任者を通して、
正確かつ綿密な情報を得ることだ。


優秀な社長は不正や間違いを的確に判断し、
その都度適切な判断を下す。


吉永さんは理詰めの男だ。



組織がおかしくなることを絶対に許さず、
信頼関係を維持して最高の解を導き出すタイプだ。


話題を逸らすわけでは無いので、
注意深く読んで欲しい。


最近このブログで課題にした、
「郵政の集配車」の件について、
最終的な顛末を報告しよう。

トップの目が届かない組織は、
至る所に蔓延している。


結局いくら待っても局長から電話は無く、
どういう事かなと心配になった。


日曜日を挟み月曜の朝になった。


同じ青年が集配に来た。


スッキリした坊主頭になっていて、
まるで見違えるようだった。


しっかりと目を見て、
「例の件をちゃんと上司に伝えたのか」と聞くと、


「今、局長は忙しいので、
直属の上司に報告しました」と言った。


嘘を言っている雰囲気はない。


「わかりました。それならいいよ」
と伝え責任者からの電話を待った。


それでも来なかった。


翌日その青年は公休日で、
先輩が集配に来た。


なので、
その話を聞いたか確認した。


知らないという。
そこで、
起きた事を全て説明して、
すぐ回答をよこすように言った。


何故伝わらないのか、
それを徹底的に調べたほうが良いからだ。


すると上部にある郵便局から、
副部長を名乗る男性が突然現れた。


「集配に関しては本局が統括しています」とのことだった。
そして現場からの報告も聞いていたという。


そこで、
本当にヘッドライトをハイビームにして走らせたのかと聞いた。


すると、
返答が的を得ない。


キャッチボールに例えると、
投げたボールではない、
違うボールを投げ返すように感じた。


だからもう一度聞き直した。


「ところで実際に日中もハイビームにして走れと命じたのですか」
そのように明確に聞き直した。


すると驚いたことに「指示した」と言う。


何故そんな事をするのかと聞いて、
ようやく目的が見えてきた。


最近この地域の集配で交通事故率が上昇しているらしい。


数値管理され成績を付けられているのかもしれない。


それでその改善を目的に、
「安全運転をするためにハイビームにしろ」と指示したという。


それがどうして安全運転に効くのか、
改めて聞き直した。


物事には因数分解が必要だ。
(日中にハイビームを点灯させろ)と言う解は、
(ハイビームにする動作)×(すれ違い時に切り替える動作)=より高い注意喚起
と言う方程式によって導き出されていた。


何か話が変だ。


そこで、
「それでは聞きますが、
夜ならばハイビームにしていると自覚できますが、
昼間は自覚しにくいですよね。
どうしたらハイビームで走っていると自覚できるのか、
あなたの考えを聞かせて下さい」と尋ねた。


すると、
「確かにそうですね」と呆気にとられた顔をされた。


「これは物事をわざわざ複雑にさせて、
低い方に流れていこうとする水を、
わざわざ逆に流そうとする行為じゃないですか」と意見した。


「確かにそうだ」と同意されたので、
「もしかしたら事故が多い理由は、
全員キチンとした運転が出来ていないからじゃないですか」と聞いた。


すると、
そこにはかなり譲れない線があったようで、
運転はしっかり指導できているので大丈夫だという。


「そうですか。解りました」と答えた。


そんなことで議論してもしょうがない。


但し別れ際に、
「ところで副部長は何時何分の位置でステアリングを握りますか」


そう聞くと、
「10時10分です」とお答えになった。


当社も郵便局のパートナー会社だ。
中津川だけなら無料で簡単なレクチャーを引き受ける。


次にこのブログの結末も俎上にあげたままだった。


これはもう一つの中間管理職の件だ。


一体誰から何の話をじっくりと聞いたのか。


岐阜スバルの事業規模は、
当社の80倍くらいある。


とても大きな組織だ。


だから組織の隅々まで社長の目を行き届かせるには、
恐らく大変な苦労が伴う。


社長は数年毎に入れ替わるので、
中途半端に深入りすると、
それが逆に仇となり日々の業務に支障が出るかもしれない。


それに中にはパンドラの箱だってあるかもしれない。


だから中間管理職は、
大きな役割を担う事になる。


実は最近の新型車は発表から発売が大きく遅れる。


リリースが同時ではないので、
試乗車の配車計画を綿密に展開する必要がある。


ところが、
最近立て続けで配車計画が展開されなくなった。


それで会議の席上で、
その問題の解決を促した。


各販売店の首脳や、
岐阜スバルの社長もいる中で指摘し、
直ぐに回答しますと約束したにもかかわらず、
中間の責任者はその答えを返さなかった。


そこで、
なぜ回答が来ないのか直接本人に確認した。


この例でも同じ事が起きた。
こちらが投げたボールを受けると、
落としたふりをして違うボールを投げ返す。


どこで覚えたのか、
下手なキャッチボールだ。


「忘れていました」と絶対に言わない。
その挙句、
「いろいろと立て込んでました」と言った。


そこで会議の日から何日たっているか。


どれだけの量の仕事を任されたのか。


何人のスタッフで分担したのか。


それを詳細に確認し、
一つずつ因数分解していった。


すると、
実はそれほど立て込んでいなかった。


そこまで証明して、
ようやく「忘れていた」と認めたが、
全く「らちが明かない」話だ。


大したことではないように思うかもしれないが、
このボトルネックを解消しないと、
「その人の力」で優秀な部下を、
いつまでたっても育成できない。


いくら仕事が出来たとしても、
結果的に全ての社員にとってマイナスになる。


あるいは思っているほど仕事が出来ていない可能性もある。


こうした事実も黙っていたら社長には伝わらない。


これらの実例を挙げて分かるように、
世の中のあらゆるところで、
誤ったキャッチボールが繰り広げられている。


「日産を責めるつもりはない」と言った理由もそこにある。


責めているのは根底にあるフランス人の気質だ。


簡単に潰れない会社に勤めていると、
どこにも共通する意識が生まれるようだ。


ニュースの全貌がまだ読めないので、
今のところ「わかる範囲内」で判断するが、
少なくとも吉永社長の判断に大きな狂いはないはずだ。


なぜならば彼の組織に対する考え方や、
独自のルールは、
常に全くブレないからだ。


従って今回の件も、
役員から精密な情報を集め、
それを分析して発表されるだろう。


ところで、
岐阜スバルの杉山君は、
何か勘ぐったのかもしれない。
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朝一番で電話を掛けてきた。
彼が心配した理由も想像できる。


昨夜東京から戻る途中で、
発表と同時に申し込んだ、
クールグレーカーキのBRZをキャンセルしたからだ。


全くの偶然で、
今回の件とは全く関係がない。


ただ単純にチャールサイトイエローのBRZから、
あのクルマに乗り換える理由が無いだけだ。

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座っている姿を想像して、
「このクルマは似合わん」と感じた。


どこがSTIなのか、
全く腑に落ちない。
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後姿もバッチがついているだけだ。
良い色と言っても、
SUV用に開発した色なのでのっぺりして締まりがない。
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こちらの方がまだましだ。
グリルにアイデンティティがあり、
カーボンルーフの迫力がある。


もっとも価格が倍以上違うから、
当たり前だと言えば当たり前なのだが・・・。


そのような理由で、
ここは抽選に参加せず見守ることにした。


特別な色を欲しいと思っている人に買ってもらいたいので、
迷惑が掛かる前に早く断った方が良いと判断した。
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しかし正直な所、
このクルマにもがっかりした。


S207から乗り換える必然性の無いクルマだ。


恐らく前回の抽選で想像以上の申し込みがあり、
STIとしては早急に対策を打つ必要があると思ったのだろう。


だから前のスペックを執念で上回り、
2年間の熟成を経てリリースした。


今年優勝する前提で仕立てた様子が良く解り、
カーボンルーフを標準装備した。
走行性能は確実に上だ。
これは平川社長だからできた大いなる収穫だ。
まさに執念を感じた。


彼は組織全体を見渡せる社長だ。


彼しかSTIを窮地から救うことはできない。
今がその過渡期だと明確に感じた。


ところが、
S208にはその他に取り立てて目新しいモノがない。


ワクワクドキドキさせる何かがない以上、
このクルマに乗り換えるS207のオーナーは、
余程の見栄っ張りだろう。


あるいはお金が余っている人だ。
だから前回買いそこなった人に申し訳ないので、
抽選に参加することを見合わせようと思う。


試乗車も用意しないし、
完全に外部委託で厳正な抽選をするそうだ。


国内マーケティングに関わる皆さん、
何か完全に道を間違えているよ。


中間で管理する人たちから、
最近覇気を感じない。


STIと言うヘリテイジがまるで理解できないようだ。
むしろ同時に発表した米国向けのRAが気になった。
こちらもカーボンルーフを装備している。


レコードアテンプトの名を付ける以上、
他にも軽量化しているはずだと思う。


がっかりしたものの、
嬉しかった事も多い。
「これでカーボンルーフは不滅だ」と直感した事だ。


今後STIのコンプリートカーを、
コンスタントに作れる環境が整ったと言う事だ。



カタログにない2500ccのエンジンを積み、
カーボンルーフだけでなく、
ボンネットやトランクまで軽量化できる日が来るだろう。


その時を待とう。


ところで東京を往復した新型アウトバックは、
実に静かで良いクルマになった。


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新車なので硬さが残るが、
687km走って徐々に馴染んできた。
燃費は特に気にせず走ったが、
しっかりアイドリングストップするので、
首都圏でも燃費が良かった。
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とても気に入ったので導入したいと思ったが、
既に各営業所で登録され、

残っていたのはブラウンとシルバーだけだった。
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ブラウンも良い色なので、
100歩譲ってその色にしようと思ったが、
どうしても迷いが収まらない。


一旦注文したが、
「ちょっと待ってくれ」と棚に上げた。


これも杉山君にとって頭が痛い。
早く登録する準備を進めたいが、
次のステップに移行できない。


彼を困らせるつもりはないが、
少し時間をもらうことにした。


まず一つ目の理由は、
グリーンのボディカラーが登場したことだ。


追加されたグリーンは新色ではなかった。
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SIAで作られるアウトバックのカタログに、
ワイルダネスグリーンがある。


追加されたのは新色ではなく、
アメリカと同じグリーンだと判明したからだ。
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アメリカの空気と日本の空気は違う。
光も違う。
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あの色が、
日本の空の下でどのように見えるのか、
今から興味津々だ。
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そしてもう一つの理由は、
6気筒の再来は無理だったが、
遅れてハーマンカードンサウンド仕様が追加される事だ。


モーターショーの会場に行くと、
エスカレーターの周りにハーマンカードンのスピーカーが設置されている。


最初はどこかで見たガラスの置物かと思った。


良く見たら現行レガシィがデビューした時に、
初めてタッグを組んだ相棒だった。


広い会場に響き渡るが、
その柔らかく上品な音質を聞き、
改めて実力を見直した。


だからハーマンカードンが装着されたアウトバックを選びたくなった。


と言う事で、
少し脇にそれたが本日のモーターショー報告を続けよう。


マツダの次に興味をそそられたのはトヨタだった。
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どこにも86の文字はない。
けれどもどこをどう見ても、
このスタイルは86に間違いない。
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面白い事を考えたもんだ。
少しもまともに取り合わないスバルに対して、
トヨタらしいフュージブルスタディをぶつけてきた。
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見た瞬間にドキドキワクワクした。
屋根のないスポーツカーを渇望しているからだろう。
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トヨタに取材を申し込むと、
快諾され担当の方から丁寧な説明を受けることが出来た。


メーターはフルLCDで、
トレンドの先端を走っている。

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まずスポーツモードだ。


元気良く走る時に使う画面だ。


次にエコモードが表示される。


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シティランナバウトとしても高い性能を出せるのだ。
そして極め付けが次の画面だ。
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スポーツモードより更にコンペティティブな、
レーシングモードも表示できる。
とても挑戦的で素晴らしい。


次にセンターコンソールを見て欲しい。


実に面白いアイディアが満載だ。


ドライブモードの選択は全てボタン操作だ。
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レイアウトが変わっただけでなく、
スタータースイッチも無くなっている。
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ポンと蓋を弾くと、
そこに始動スイッチが隠れていた。
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シフトフィーリングに驚いた。
これはトヨタのハイブリッドシステムと組み合わされている。だから通常のトランスミッションを持たない
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ところが、まるで縦置きTY85の、6気筒用ミッションを思い出す手触りの良さだ。
こんなことが出来るんですか。思わずそう聞くと、
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「出来るんですよ」と本当に嬉しそうに答えられた。クルマ好きのハート同士がビンビン共鳴した。
このクルマなら似合うと思った。
同じことを感じた様だ。
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夢中になっている様子を、秘かに撮影されたようだ。
屋根を切れば車体全体は重くなるが、大人のスポーツカーらしくハイブリッドで補うのも良い。
だって6気筒を詰めない以上仕方がないもんね。
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理屈も大事だが、直感でワクワクできるクルマも大事だ。
本音を言おう。こういうクルマが欲しかった。
また次のレポートを楽しみにしてほしい。
終わり

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