ロイヤル車検を承って、お返しする日が迫っていた。
ロイヤル車検とは、通常の車検より予防整備に重きを置き、
既にスチームクリーナーによる室内除菌作業も完了し、外装仕上げの真っ最中だった。
ドアの内側までスクラッチした後、ポリマーコートを掛ける。
二代目インプレッサの最終バージョンだ。三度も大きく顔を替えたケースは稀だ。
結局オリジナルの丸目デザイン以外、全て外国人の力を借りた。
丁度この頃は、フォーレによる造形言語の提案や、アンドレアスザパティナスの吹き込んだ、新たな旋風の洗礼を受けていた。
とにかくお尻より顔顔顔と、性能向上と共にデザインも常に磨かれていた。
結局のところ、スタートでは躓いたが大成功で終わった二代目インプレッサ、結論付けると基礎が良かったと言う事だ。
トランスミッションをしっかり作り、車体剛性も高めるという、クルマの基礎的な部分が非常に良かったから、今でもWRXが残る事に繋がった。
今でも最高の性能を保持するので、世界中で人気が全く衰えない。
近藤さんもこのインプレッサを苦労して手に入れた。どこでも引っ張りだこだから、良いものはなかなか手に入らない。
近藤さんから素敵なお土産を戴いた。
お見送りするつもりが、連絡が徹底しておらず、気が付いた時にはすでにお帰りになられていた。
大変失礼しました。
でも一つだけ良かった事がある。下水道工事が全て終わり、綺麗に整った望桜荘の周りを見て戴けたことだ。
近藤さんのクルマを磨いている時に、梅田組の杉木さんがやって来た。
彼は非常に律儀なので、仕事の節目節目でちゃんと挨拶に来てくれる。
本当に多々あったそうだ。
熱い思いが胸をよぎったのだろう。
工事が始まったのは4月12日だった。
桜の木を傷めないように、
丁寧な仕事を進めてくれた。
本管用の道路掘削も始まった。
セパレーターが取り外された。
工事は北東へと進んでいった。
この区画の配管作業が全て終わったので、
仮舗装を全て元通りに直す作業が始まるので、
その説明に来てくれた。
杉木さんにお願いした。
桜の周りの土をなるべくすくい取らず、
コンクリ片やアスファルト屑だけを除去して欲しい事。
表面発酵して熟成した腐葉土は、
そう簡単に入手できない。
ここで長い間かかって出来た土だ。
ヤマザクラにとって環境の大きな変化は好ましくない。
せっかく石垣に使った岩石が残っているので、
処分せずにうまく残して欲しい事。
捨てちゃうよりその方が良いんですか。
解りました。
と、
快諾してくれた。
彼は非常に呑み込みが早い。
元の土を損なわず上手く盛った。
路盤を整えて、
舗装に備える。
気が付くと夕方には舗装が完了していた。
まあこれも乙で良いじゃないか。
流石にプロの仕事は違う。
サイドテーブルのように並んだ。
ありがとうございました。
並行して進めていた望桜荘のベンチ改善が、
吉村君の努力でほぼ同時に終わった。
約二月掛けて綺麗に整った。
これでまた皆さんに素敵な環境を楽しんで戴ける。
本当に嬉しい。
下水道工事にもデザインがある。
石一つ並べるにも作業者はデザインを考える。
デザインは重要な基幹性能だ。
現在のフォレスターは非常にまとまりが良く、
大きなマイナーチェンジを受けたものの、
そのスタイルにほとんど変化は無かった。
デビューした時から完成度が高く、
とにかく乗って驚いた。
新型車は実に斬新なデザインを予感させた。
何でもやりたいことが出来る。
ただ、
SUBARUはちょっとやりすぎだ。
この後出てくるWRXやレヴォーグが同じような事を繰り返すと、
スバリストは本気で怒るかもしれない。
フロントとサイドビューは現行車とあまり差が無い。
デザイン力に製造現場が付いて行けないと、
マツダにますます水をあけられる。
そんな危機意識を感じて欲しい。
三代目から四代目での変化は、
質実共に完全な大人への脱皮を感じた。
五代目はそこが少し浅いので、
価格上昇を分かり易く納得させるだけの特徴に欠ける。
SGPを採用し明らかに質感は向上したので、
お買い得なクルマであることに変わりはない。
当社もXVに続いて3台導入し、
様々なシチュエーションで使い倒そうと考えている。
正式に発表されたら詳しく紹介したい。
お楽しみに。