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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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物事の節目

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今から15年前の富士重工業株式会社は、「プレミアムメーカーになるのだ」と、そのように目標を定めていた。
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その時の新中期経営計画には、将来の航空事業の在り方が明確に記されていた。

そのどれもが、
今も脈々と続いている。


特に防衛に関しては、
SUBARUが成り立つルーツでもある。


もし国家の一大事に至った際に、
丸腰にならない配慮が欠かせない。


だからスバルは航空機事業を絶対に手放せない。


そこはとてもデリケートな分野でもある。


AH-64Dことアパッチロングボウは、
そのデリケートな産業を象徴するヘリコプターだった。


スバルは戦後、
固定翼から回転翼に手を拡げ、
遂に最先端の戦闘ヘリコプターをも完成させた。


その時は「飛行実験に成功した」と、
自らプレスリリースを流したほどだ。


SUBARUにとって歴史的な出来事だった。


ところが様々な事情が交錯し、
13機しか作られないと言う、
まさに悲劇の主人公となってしまった。


シン・ゴジラは、
陸上自衛隊の全面協力のもとに製作された。


このアパッチロングボウのみならず、
ヒューイコブラも登場したので、
航空機マニアのスバリストには嬉しい場面が続いた。


覚えている人も多いだろう。
その僅かな13機から、
まことに残念なことに1機失う事となった。


初めての事故だ。


ベテランなら失敗しないかと言うと、
絶対にそんなことは無い。


何事にもヒューマンエラーはつきものだ。


物事には節目がある。


それを感じたら一度原点に返ると良い。


モノマガジンの取材時に、
「なぜこんなことをするのですか」と、
副編集長の上岡さんから問われた。


好きだから、
と答えたが原点回帰のツールなのかもしれない。
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SUBARUの作った初めての量産エンジンを、
分解して磨く行為は実に無駄な作業だ。


こんなことをして何の役に立つのか。
立たないと言った方が良い。


ところが無心にやると言う事は、
はっきりした理由は無いが、
誰かが不幸にならずむしろ幸福になる仕事だと感じるからだろう。


杉本君の磨くパーツには、
何故だかフィンが付いている。


オルタネーターのプーリーだ。


発電機に付いたプーリーにも細かな細工があり、
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SUBARUが飛行機から舞い降りた事を象徴する。


吉村君は最も汚れたパーツの清掃に着手した。
泥が固まって固着しているので、
外に出して作業を進めていた。
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空冷のシリンダーヘッドに冷気を導く冷却カバーだ。


零戦のエンジンは空冷で、
初期のSUBARUもみな空冷エンジンだった。
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こうしたユニークなメーカーが、
世界に何社も現存している。


面白いね。


ヒューマンエラーを招かぬように、
時にはこうした原点を振り返る。


これこそが「余裕」なのだろう。




SUBARUも節目を迎えた。
ここで捨てて良いものと、
いけないものを再考すべきだと思う。


これまで順調だとしても、
この後が大変だと思うからだ。


原点を振り返ろう。

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