天井を取り外した。
ようやく待ちに待った螺旋階段を設置した。
上得意様のために、
丹精込めて練り上げる。
この続報は、
今後のブログに期待してほしい。
まずスバルマガジンから記事を頼まれたこと。
読んでいない人も居るかもしれない。
だから、いまなら書いても良いと思うので、もう一度振り返る。
東京モーターショーのスバルブースには例年以上の活気があった。
その一方で本来のスバルらしさは影を潜めていた。
過去これほど技術的な出店が無いスバルブースを見た覚えがない。少なくともVIZIVにはスバルデザインの秀逸さを見た。
だが本来スバルが得意とする技術力を伺わせる部分は皆無だった。
それは何故か。
まず降って湧いたような騒ぎであらゆる自動車メーカーが突然踊り場に立たされたからだろう。
それに加えスバルはここ最近エンジンやトランスミッションといった走りの技術に対する投資を怠っていた。
だから他のメーカーに比べてショーで見せられる技術が枯渇していた可能性がある。
本来ならば次のフォレスターを見せるタイミングでもあるが、
鮮度を失うことを恐れたのかもしれない。
しだがって強烈なパンチを持つ出展車は見られなかった。
ハリボテの参考出品車でお茶を濁した感は否めない。
もう一つ付け加えるならば、ますますSTIの扱いが曖昧になっている。
何年も前からSTIブランドを独立させて、
SUBARUと一線を画すよう助言している。
だが一向に聞く耳を持たない。
そのためSTI SPORTの位置付けとS208の存在意義が明確に区別できていない。
だからブランドコントロールが曖昧になってしまった。
いたずらに格下の車に用意したボディカラーを塗り、
本来のSTIが育てた独自色の鮮度を下げるという、
間違った行為を堂々と繰り広げていた。
SシリーズとSTI SPORTの住み分け、
それに加え米国におけるSTIの戦略的な位置付けが混ざり合い、
ずいぶん乱暴なブランド展開になりつつある。
ただし逆説的に言えば米国における新たなSTI戦略のおかげで、
Sシリーズにカーボンルーフが戻ったとも言えるので、
今後もっとスッキリしたグローバルでのSTIブランドの育成を期待したい。
ではそのためにまず何をやるのか。
それは「スバルのSTI」ではなく、
スバルの上にSTIが存在するという位置付けに置き換えることだ。
スバルは今月で創業から100年を迎え新たなステージに立つ。
そこで社名だけでなく会社の体質そのものも見直す時が来ている。
富士重工の時代に子会社を自由に支配する体質が出来上がった。
STIを他の子会社同様の位置付けにうる間は、
これ以上の優れた商品がその環境から生まれることは無い。
来年STIは30周年を迎える。
だからこそこれまで以上に彼らの独自性を重んじて、
確かなブランドを立脚する必要がある。
もう一度繰り返すが根本から扱いを見直すべきだ。
スバルには昔から創業の精神を明確に謳う風土が無かった。
それに加え中島家の出身者が会社経営に影響力を持つ事も無い。
だからスバルは踊り場に差し掛かった。
確かに規模の拡大を目指すと、
創業家の存在が妨げになることもある。
だが今のスバルは小さくても光る会社を目指している。
従って創業家の存在が薄れた事は、これからのスバルにとって弱点になる。
なぜか。
規模の拡大が最優先だった時代はとうの昔だ。
ただ悪いことばかりではなく、
群馬の「地の利」はスバルにとって大きな力となるはずだ。
100年間に渡り創業の地で「自主開発」を重んじた企業風土には、
世界的に見てもトップクラスの燻蒸力がある。
ここで今年のモーターショーを振り返ろう。
そうすると会場で彼らがなぜ技術力を見せなかったのか、
その魂胆が炙り出される。
スバルは正式に水平対向6気筒エンジンの開発終了を宣言した。
その事を前向きに捉えたい。
彼等は本気でダウンサイジングエンジンに取り組むつもりだ。
2018年に米国で発表されるアセントには、
第4世代の水平対向エンジンが搭載されるかもしれない。
今のエンジンより芯間が縮小されコンパクトになるはずだ。
もし出来なければそれは「偽りのダウサイジング」と言わざるを得ない。
排気量だけではなくサイズそのものもダウンさせ、
6気筒をしのぐ振動騒音特性を実現した新たなパワートレインを開発した可能性が高い。
それをまず米国でデビューさせ次に日本でそれが展開される時、
まさにスバルの次なる野望が白日の下に晒されるだろう。
各車短観
VIAIVについて
素晴らしいデザインでスバルのアイデンティティも強く匂う。
リヤスタイルのまとまりが良くバックシャンな車になる予感がした。
EJ型エンジンの次が何かも気になるが、
それ以上に期待してしまうのが新しいセンターデフだろう。
高圧高速の油圧制御が必要だと思う。
S208について
勿論申し込んだし、当たれば嬉しいが、
今回は「どうしても欲しい」とまでは思わなかった。
その理由は全く軽量化を考えていないからだ。
同時に発表された米国向けのRAもカーボンルーフを持つ。
それが本当に「RAらしい」のか実態を知らない。
そろそろ本気で軽い車に戻す努力が必要だ。
これではカーボンが生殺しになる。
BRZ STISPORTについて
18インチを履かせるために僅か一年で大改修されたボディは、
性能の向上に大きく寄与したはずだ。
ただSTI SPORTの位置付けは曖昧すぎる。
横に並んだS208のフロントフェイスとRスタイルは、
BRZと見比べると大きな差がある。
色を揃えたならディティールにも拘らないといけないが、
ただ稚拙に格下のボディカラーを塗っただけでそこに蓋然性は無い。
IMPREZA FUTURE SPORTについて
中途半端だが大きな可能性を秘めている。
このクルマはもう一度コンセプトを見直しFWDに徹する事だ。
剛性あたり重量が過去最軽量だと言われるSGP。
それを活かして、
もし1.6リットルDITとTY75型6速MTをFWDと組み合わせたなら、
目を見張るように楽しいクルマが生まれるだろう。
XV Fun ADVENTURE
今回の出展でBESTな参考出品車だ。
その理由はXVに今一番望んでいる、
高度な「ラギット」感を隠さず全面に出している。
コンセプトカーの履いているタイヤを装着し、
北米仕様車と同じ最低地上高に設定して、
国内の「クロストレック」として売ってはいかがだろう。
きっと欲しい人が居るはずだ。
専用モデルとしての発展を心底願っている。
その時は色もパールホワイトを卒業させ、
新世代の「ピュアホワイト」纏わせよう。
と言う事で、
今夜も泳ぎに行ってきます。