フェブリクを飲み切った。 次の検査結果が楽しみだが、
病院に行く時間が無かった。
岐阜まで来るよう誘われていたからだ。
今年はスバルがビジネスミーティングを開かないという。
モーターショーの年なのに残念だ。
開催予定を確認した時に開かないと聞いて、
「どうして!」と不満を漏らした。
なので岐阜県だけでも集まるよう、
配慮されたのかもしれない。
朝礼を終え、
直ぐに岐阜へ向かった。
距離的に考えて最もふさわしいクルマで出発した。
3気筒の1000ccを搭載するので、
「JUSTY」の名前を復活させたのだろう。
これは嬉しいネーミングだ。
正社員になると決めた時に発表された懐かしいクルマだ。
CVTを搭載するはずだったが、
バンドーネトランスミッシーの経営不振から暗礁に乗り上げた。
厄介な名前だが、
簡単に言うとスチールベルトの購入先だ。
日本では作れない特許製品だった。
バンドーネはオランダの会社だが、
ドイツの資本が出資していた。
その後いろいろなことがあったようで、
今はルーク社としてシェフラーグループに属する。
コンチネンタルとも兄弟のような関係だ。
そのルークからリニアトロニックのベルト(チェーンバリエーター)を調達しているので、
相変わらず深い関係にある。
現在の日本車に搭載されているCVTの原型は、
ほぼすべてスバルのCVTがベースともいえる。
横置きエンジンにスチールベルトの組み合わせは、
それぞれ異なるものの原理は同じだ。
ステラに比べジャスティはとても力強い。
岐阜スバルの本社に着くと、
ディーラーの本社とは思えぬレイアウトに驚く。
一等地に中古車が並んでいるからだ。
悪い事ではなく当社でもその姿勢に変わりはない。
様々なスバル車を一堂に見ることが出来る。
中古車を得意とする経営者にしか出来ない芸当だ。
アライアンス車も堂々と並んでいるから、
その方針に好感が持てた。
販売も好調で連休中も良く売れたそうだ。
この店づくりなら当然だし、
良い事だと思った。
その反面、
集まったメンバーには温度差があった。
どの人たちからも、
あまり危機意識と言うものが感じられない。
そんなに危機なのか?
そう思う人も多いだろう。
はっきり言って危機だ。
スバルの5年後は霧の中にある。
最近のディラー経営には余裕が生まれているので、
販売台数や売上に危機など無い。
問題なのは社長と中間管理職の意識乖離だろう。
中津川市は県庁所在地からかなり離れているが、
時間的な距離はとても近い。
高速道路があるからだ。
もっと不便な所から集まる人もいる。
何がおかしいかと言うと、
会議することに対する意識の低さだ。
まず驚いたのは、
ショールームの中で役員と販売店の代表が談笑していたことだ。
お客様と席を同じくして、
珈琲を飲みながら雑談できる感覚が解らない。
試乗も出来るというので何をするかと思ったら、
勝手に会社の周りを走らせている。
プリクラの体感でもやったらどうかと水を向けると、
ようやくそこから準備が始まった。
手際は良いが何とも締まりがない。
思うにその理由は、
まずメーカーから来る社長は、
メーカーの意図を忠実に守り、
職務をしっかり遂行する責任がある。
特に最近のディーラーは採点ばかりされるので、
日本で均一のレベルを維持しつつ、
その中で最高得点を狙おうとする。
奇抜な発想や工夫は求められない。
まずナショナルブランドとして、
そのイメージを絶対に下げない事を最優先とするだろう。
その点、今の岐阜スバルをリードする和田社長は、
実にまじめな男なので信頼に値する。
嘘はつかないし、
義理堅い。
中間管理職はとても楽だろう。
どうもその辺りが危機意識の無さにつながるのかもしれない。
社長に聞くと知らない事が多い。
どうして?
全員雁首を揃えると、
ボトムネックがどこなのかすぐわかる。
岐阜は鵜飼の地なので、
ボトムネックが大好きなのかもしれない。
元々どうも同業者とはそれほど相性が良くない。
全く時と場所を考えずに発言したり、
言いにくい事をズケズケ言う。
日本人はいろいろ言う人より、
あまり言わない人を好む。
なぜかというと傷つきやすいからだ。
例えば面白い事を行ったら盛り上がるだろう。
その後で今度は思わず意識しないで傷つくことを言えば、
面白がらせたこと以上に聞きたくなかったことが印象に残る。
と言う事は、
余り面倒な事を言わず、
ショールームでコーヒーを飲みながら歓談する程度の方が人に好かれる。
役員がそういう処世術にたけてくると、
厳しい局面で重要な対策を出しにくくなる。
今回の会議はとても有用とは言えなかったが、
一つだけ良い事があった。
前日校了したかわら版を、
夕方4時過ぎに受け取ることになっていた。
受け取るまでの間、
何か良い時間を使える場所がないかと聞いたら、
さすが和田社長。
実にインテリジェンスのある回答が返ってきた。
「岐阜県美術館に行くとダ・ビンチとミケランジェロの展覧会が開かれてます」
へー見てきたんですか、と聞いたら、
「ええ、昨日行ってきました」
早速岐阜県美術館に向けてカーナビをセットした。
まだ一度も言った事が無い。
これはある意味チャンスだ。
病院に行く時間が無かった。
今年はスバルがビジネスミーティングを開かないという。
モーターショーの年なのに残念だ。
開催予定を確認した時に開かないと聞いて、
「どうして!」と不満を漏らした。
なので岐阜県だけでも集まるよう、
配慮されたのかもしれない。
朝礼を終え、
直ぐに岐阜へ向かった。
距離的に考えて最もふさわしいクルマで出発した。
「JUSTY」の名前を復活させたのだろう。
これは嬉しいネーミングだ。
正社員になると決めた時に発表された懐かしいクルマだ。
CVTを搭載するはずだったが、
バンドーネトランスミッシーの経営不振から暗礁に乗り上げた。
厄介な名前だが、
簡単に言うとスチールベルトの購入先だ。
日本では作れない特許製品だった。
バンドーネはオランダの会社だが、
ドイツの資本が出資していた。
その後いろいろなことがあったようで、
今はルーク社としてシェフラーグループに属する。
コンチネンタルとも兄弟のような関係だ。
そのルークからリニアトロニックのベルト(チェーンバリエーター)を調達しているので、
相変わらず深い関係にある。
現在の日本車に搭載されているCVTの原型は、
ほぼすべてスバルのCVTがベースともいえる。
横置きエンジンにスチールベルトの組み合わせは、
それぞれ異なるものの原理は同じだ。
ステラに比べジャスティはとても力強い。
ディーラーの本社とは思えぬレイアウトに驚く。
一等地に中古車が並んでいるからだ。
悪い事ではなく当社でもその姿勢に変わりはない。
様々なスバル車を一堂に見ることが出来る。
中古車を得意とする経営者にしか出来ない芸当だ。
その方針に好感が持てた。
販売も好調で連休中も良く売れたそうだ。
この店づくりなら当然だし、
良い事だと思った。
その反面、
集まったメンバーには温度差があった。
どの人たちからも、
あまり危機意識と言うものが感じられない。
そんなに危機なのか?
そう思う人も多いだろう。
はっきり言って危機だ。
スバルの5年後は霧の中にある。
最近のディラー経営には余裕が生まれているので、
販売台数や売上に危機など無い。
問題なのは社長と中間管理職の意識乖離だろう。
中津川市は県庁所在地からかなり離れているが、
時間的な距離はとても近い。
高速道路があるからだ。
もっと不便な所から集まる人もいる。
何がおかしいかと言うと、
会議することに対する意識の低さだ。
まず驚いたのは、
ショールームの中で役員と販売店の代表が談笑していたことだ。
お客様と席を同じくして、
珈琲を飲みながら雑談できる感覚が解らない。
試乗も出来るというので何をするかと思ったら、
勝手に会社の周りを走らせている。
プリクラの体感でもやったらどうかと水を向けると、
ようやくそこから準備が始まった。
手際は良いが何とも締まりがない。
思うにその理由は、
まずメーカーから来る社長は、
メーカーの意図を忠実に守り、
職務をしっかり遂行する責任がある。
特に最近のディーラーは採点ばかりされるので、
日本で均一のレベルを維持しつつ、
その中で最高得点を狙おうとする。
奇抜な発想や工夫は求められない。
まずナショナルブランドとして、
そのイメージを絶対に下げない事を最優先とするだろう。
その点、今の岐阜スバルをリードする和田社長は、
実にまじめな男なので信頼に値する。
嘘はつかないし、
義理堅い。
中間管理職はとても楽だろう。
どうもその辺りが危機意識の無さにつながるのかもしれない。
社長に聞くと知らない事が多い。
どうして?
全員雁首を揃えると、
ボトムネックがどこなのかすぐわかる。
岐阜は鵜飼の地なので、
ボトムネックが大好きなのかもしれない。
元々どうも同業者とはそれほど相性が良くない。
全く時と場所を考えずに発言したり、
言いにくい事をズケズケ言う。
日本人はいろいろ言う人より、
あまり言わない人を好む。
なぜかというと傷つきやすいからだ。
例えば面白い事を行ったら盛り上がるだろう。
その後で今度は思わず意識しないで傷つくことを言えば、
面白がらせたこと以上に聞きたくなかったことが印象に残る。
と言う事は、
余り面倒な事を言わず、
ショールームでコーヒーを飲みながら歓談する程度の方が人に好かれる。
役員がそういう処世術にたけてくると、
厳しい局面で重要な対策を出しにくくなる。
今回の会議はとても有用とは言えなかったが、
一つだけ良い事があった。
前日校了したかわら版を、
夕方4時過ぎに受け取ることになっていた。
受け取るまでの間、
何か良い時間を使える場所がないかと聞いたら、
さすが和田社長。
実にインテリジェンスのある回答が返ってきた。
「岐阜県美術館に行くとダ・ビンチとミケランジェロの展覧会が開かれてます」
へー見てきたんですか、と聞いたら、
「ええ、昨日行ってきました」
早速岐阜県美術館に向けてカーナビをセットした。
まだ一度も言った事が無い。
これはある意味チャンスだ。