この辺りは昔から花桃が至る所に植えられ、
桜のシーズンを補う名コンビぶりを見せる。
場所によっては桜と同時に咲いたり、
桜の後を彩ったり素晴らしい樹木だ。
「花桃」と「鯉のぼり」と言えば、まず真っ先に阿智村を思い出す。
先日SUBARUのファンイベントが、ヘブンス園原で開かれたので、まだ記憶に新しいはずだ。
阿智村の花桃は、この辺りでも特に美しく、毎年「鯉のぼり」とコラボレーションする。
同じように南木曽の桃助橋にも鯉のぼりが泳いでいた。
関西電力の発電所が並ぶ木曽川水系を、福沢桃助が開発した。
橋を渡ると記念館もある。
レガシィが流されてしまった場所もこの近くだ。
南木曽と言えばまず妻籠宿を思い出す。
妻籠には代田家のルーツもあり、
親しみ深い場所だ。
撮影中にだんだん雨が激しくなりはじめた。
次にどこへ行こうか考えたら、頭の中にロープウエイが浮かんだ。
それを阿智村のロープウエイでは無く、旧三岳村の方だ。
阿智村は「日本一美しい星空」と言っている。けれど実態を知っているから、心のどこかで納得出来ていなかった。
ヘブンス園原の頂上の下には、中津川の市街地が広がっている。
そこには夜も煌々と照明がともり、上空を照らすわけだから、本当に真っ暗では無い。
園原なら高速道路に近いから、安全で早く、凄く高い場所まで登れる。
それは良いのだが「灯りに近い」という、バーターする部分もある。
開田高原でさえ、最近照明が気になり始めた。
ところが御岳ロープウエイ辺りは、周りに何も無い。
だからもっと真っ暗に違いない。
春の様子がどんな具合か知りたくなった。
そこでヘビーウエットに変った国道を走り、御嶽山に向かった。
GDAの走りに惚れ惚れした。
とにかく身軽だし、
スバルサウンドも心地良い。
見かけ上は250馬力のエンジンだが、
ピークトルクの333ニュートンMを3600rpmで発生する。
なので数値以上に力強く感じる。
特にこのような曲がりくねった道路だと、
クルマを速度に乗せやすい。
だから思い通りに軽々と走らせることが出来る。
この前、1月の終わりに来た時は、まだまだ深い雪道だった。
管理する人が少し通るだけで、
あたりはひっそりと静まりかえっていた。
そこを貸し切りにしてスノードライブを満喫する人も居たが、
排気音を深い雪が全て吸い取っているかの如く静かだった。
バス停のサインを見較べると、
雪の深さがよく分かるはずだ。
ここ迄来たのは一昨年の7月以来だ。
GWの開業に向けて、
準備が着々と進んでいた。
どんな様子なのか見たくなり、
扉を開けて中に入った。
突然訪問したにも関わらず、
アスモグループの企画開発本部、
松原部長が温かく迎えてくれた。
それに「きそふくしまスキー場」を傘下に持つ。
単刀直入に、
「星空が綺麗なのは、むしろこっちじゃ無いですか」と聞いた。
それには「うふふ」と軽く受け流し、
「こちらにも天体ファンが大勢お出でになりますよ」と、
とても上品な答えが返ってきた。
そして、
全く偶然にも、
このゴールデンウイークの臨時営業を知った。
5月27日から11月5日までと決まっていた。
だが、
4月29日から5月7日まで、
このロープウエイを特別に運行し、
雪の回廊を見せてくれるというのだ。
代表取締役社長兼
マイアスキーアカデミー校長の、
今 孝志さんだ。
今さんに、
お目に掛かり色々なお話を聞いた。
ホンモノを好むスバリストには、
ホンモノの星空も見て欲しい。
でも、
実はあまり公になって欲しくないそうだ。
一部のミーハーな天体マニアが集結すると、
夜空が乱れ観測に影響が出るそうだ。
既にこの場所は天体マニアには有名で、
もの凄く高性能な望遠鏡を持つ人達が、
密かに観測を楽しむらしい。
良いことを聞いた。
ホンモノの好きなスバリスト諸君。
園原だけじゃ無く、
御岳ロープウエイにも是非訪問して欲しい。
そして昼間はロープウエイで登ろう。
上下の駅それぞれにレストランも完備している。
夏もこの高原は素晴らしいぞ。
そして今日の高原は、
こんな感じになっている。
松原部長から最新の情報が届いた。
標高2150mの世界だ。
恵那山頂が2191mだから、
ほぼ同じ高さに居ると思えば良い。
空が抜けるように青い。
頂上駅の夏は、
こんな感じだが、
まだ雪が沢山ある。
とにかくロープウエイを降りると、
そこからの景色が抜群だ。
一昨年家族で訪れ、
とても気持ちの良い時間を過ごした。
降りて直ぐ左へ行くと登山道に繫がる。
しらびその小径は今、
素晴らしい回廊だ。
明日の午前8時半より運行を開始する。
大人往復2600円。
あの空気が吸えるなら安いもんだ。
この小径が、
夏は山小屋も営業しているが、
いまはステキな雪の回廊。
このゴールデンウイークの間は雪が残るだろう。
御岳ロープウエイまで走った事で、
WRXの得た物と失った物が明確に分かった。
ロープウエイから開田に行って腹ごしらえした。
中西屋に行って美味い蕎麦を食べたら、
店主の森田さんがニコニコと現れた。
ロープウエイの話をしたら、
「なんだ、今ちゃんと会ってきたの?」
知らなかった。
お二人は旧知の仲だという。
やっぱり開田繋がりは愉しい。
ロープウエイでも名産品を食べることが出来る。
でもせっかく来たから開田の蕎麦を食べたい!
そう思う人は中西屋をお勧めする。
ここの蕎麦だけは、
他のお店とレシピが間違いなく異なる。
ぜひ確かめて欲しい。
ホンモノの好きなスバリストには必ず解るはずだ。
さあ、
明日はインプレッサWRXに代わる、
面白いクルマを提案したい。
お楽しみに。