「こういうモノが世の中にあると絶対に便利だ」と、
恵那高校に入学した頃聞いたことがある。
16、7歳の頃だ。
保険衛生士の野田さんは、
怪我をする生徒の治療だけで無く、
カウンセリングにも長けた名人だった。
休み時間に保健室に屯する生徒が山ほどいた。
ある意味サロンだった。
ご主人は当社のお客様では無かったが、
熱狂的なスバリストで、
カートピアの紙面を飾った事もある。
その野田さんが「あったらいいな」と思うくらいだから、
「世の中に出したい」と努力を続けた人が居ても不思議では無い。
コロスキンを、
会社でも自宅でも鞄の中にも、
手の届く所に必ず一本持っている。
殺す菌、もといコロスキンは、
とても便利な液体絆創膏だが、
一つだけ要注意すべき事がある。
解毒しようとしている時に、
迂闊に塗ると体液の排出は止まらず、
空気に触れないから凝固しない。
虫刺されで掻き崩したような場所に塗ると、
コロスキンの乾いた表面が柔らかく伸びながら固まる。
中に体液が留まって風船のように膨らむ。
血液が止まらないのに塗るのも良くない。
冬になると手の指先がささくれる。
特に右手の親指が毎年酷く爪の間から徐々に皮が剥離する。
長年の悩みだったが、
コロスキンのおかげで随分楽になった。
「あかぎれ」は治まったが、
親指の逆むけが妙に痛痒かった。
そこで爪切りでささくれた部分だけ切り取って、
それ以上広がるのを防いだ。
ブログを書きながら、
キーボードを操作する時に、
気になって仕方が無かったが、
切除すると痛痒さはすぐ治まった。
ところが今度は血が止まらない。
些細な傷なのに血がどんどん出る。
何かを体から出し切る「スイッチ」でも入ったのか。
止まるだろうと放っておいたが、
そんな気配は無く下に垂れそうになる程だった。
ティッシュで押さえると、
一旦消えても針の先ほどの傷がすぐ血の玉になる。
埒が明かない。
傷薬より一番良い方法を思い出した。
それは舐める事だ。
ひと舐めしたらピタリと止まった。
基本中の基本だろう。
唾液の力は凄い。
原始時代から殺菌消炎の基本。
即ち「ほ乳類」が生き残るための基本。
限りなく酵素が含まれているのだろう。
こうした基幹性能が損なわれると、
身体能力にも陰りが出る。
クルマもイキモノなのだ。
19世紀にクルマが誕生してから、
人類はその基幹性能を磨き続けてきた。
その中に不易と流行があった。
スバルが生き残るための解は、
卓越した走行性能を極め続ける事で導ける。
永久に、
操縦性能や、
動力性能を磨き続けた延長線上に、
安全性能は着いてくる。
「もの凄い走り」が出来てナンボの会社だ。
愛を語るにはまだ早い。
駒ヶ根市から関口さんがいらっしゃった。いつもこのブログを愛読して、
当社のことをよくご存知だった。
ありがとうございます。
「せっかく購入するなら中津スバルで」と仰って戴き、
レガシィB4 2.0GT spec.Bをご契約戴いた。
今後ともよろしくお願いします。
選んで戴いたお車は、
インプレッサWRXの方向に、
レガシィを振るとどうなるかというお手本だ。
だから両車の関連は深い。
たとえば四代目レガシィのエンジンを、
インプレッサWRXが前倒しで搭載した。
当時の清水PGMや土屋副社長は、
レガシィに当初の計画に無かった18インチ仕様を急遽加えた。
それがspec.Bだ。
設計変更までして、
18インチ装着車を追加したので、
バンパーは別設計だし、
メーターの内部も違う。
ビルシュタインの日本側開発担当は、
スバルに2種類のダンパーセッティングを提案した。
するとスバルは彼らが選ばないだろうと想定した、
「硬い」方のセッティングに決めた。
レガシィでこれほど硬派なクルマを創った陰に、
WRXの存在がある。
結果を求めるインプレッサWRXは、
ドンドン硬派のクルマになっていった。
それは当然のことだ。
だが家族持ちになったWRXユーザーの受け皿も必要になってくる。
当時の開発環境に、
今とは違う空気が流れていた。
走りを最優先にした開発が許された時代だった。
今のように「愛で・・・」等という生ぬるいキャッチでは無く、
新しい時代を開く卓越した性能を目指した。
だから「走りに振る」開発が、
今より当たり前に出来た。
インプレッサに出来ることが、
フラッグシップのレガシィに出来ないはずがない。
競技車ベースのスパルタンなクルマも大事だが、
歩兵部隊のインプレッサに任せれば良い。
レガシィにWRX並の動力性能を備えたGTが必要だ。
お客も欲しいと思うはずだ。
spec.Bはその要件を満たすクルマだった。
するとサーキットに集まるスバルファンの様子が変ってきた。
彼らの愛車が、
WRXからレガシィにドンドン変ったのだ。
三代目WRXの開発を担当した、
当時の森PGMはその変化を敏感に嗅ぎ取った。
だからGRBがデビューした時、
過去と全く同じコンセプトでは無かった。
スパルタンなクルマは無く、
GT(グランドツーリング)能力を高めた仕上がりだった。
逆にシャープさは消え失せた。
インプレッサWRXには、
迷いや葛藤が沢山あった。
最新のBRZもGTの変化が際立つ。
その理由は恐らく同じところにあるだろう。
社長交代がきっかけだった。
潮目が大きく変わり、
その後スバルは「走り」を際立たせる夏の時代から、
我慢に我慢を重ねる冬の時代に入った。
幸いにも今年から僅かながら次の光が見え始めた。
今後に期待しよう。
最新のWRXはspec.Bに要求された能力を満たし、
更に卓越した性能を実現した。
それでも四輪ストラットのGDBや、
マルチリンク式リヤサスにチタンタービンを装備したspec.Bの味は出せない。
懐古主義と言われようが、
プレミアムメーカーを目指した頃の、
スバルが創り出した遺物を愛する人が絶えないのも事実。
オーナーの管理がしっかりしているクルマは、
その「様子」に必ず現れる。
佇まいだ。
一目で何かを感じるクルマだった。
シリアルナンバーの入った優勝記念車には、
それ相応の価値がある。
使うか使わないかはどうでも良い。
卓越した性能を演出するスパイスだ。
インタークーラーに水をぶっかけた所で、
さしたる効果は無いが、
競技中に絞ると大きな意味がある。
インタークーラーウオータースプレィは、
STIに憧れる人の「韻」だと言える。
ルーフベンチレーターもそうだ。
使うか使わないか関係の無い「韻」だ。
ルミネセントメーターが目覚めると、
指針がスイープし灯りがともる。
走行距離が多くても、
付き合い方を考えれば耐久性はかなりある。
大切に面倒を見ることだ。
こうした限定車の魅力は、
スパルタンな戦う装備を持ち、
ワークスカーの雰囲気を備えていながら、
静粛性や乗り心地を共存させたGTになっている点だ。
軽量鍛造ホイールも奢られ、
フットワークの良い脚に、
コンチのMC5をあえて組み合わせた。
快適性を高め、
このクルマの持ち味を更に際立たせる。
スパルタンでは無いSTIを、
こうしたコスパの高いタイヤで作り上げた。
色々な所をオーナーが徐々に新品パーツと交換するのも愉しい。
クルマを磨きながら、
あれこれ妄想するだけで痺れるほど愉しい。
ところがspec.Bは最初からそう言う能力を身につけ、
GTにスパルタンなスパイスを余るほど注いだ。
だからギミックは似合わない。
素のままが一番美しく強靱だ。
5速マニュアルが面白いが、
WRX STIに出来なくて、
spec.Bに出来ることが一つだけある。
優れた2ペダルを当時から持っていた。
これはインプレッサに出来なかった事で、
三代目で途中から可能になったアイテムだ。
そうなると、
マルチリンクの良さが際立ってくる。
このspec.Bに匹敵する味は、
これから現れそうに無い。
唯一無二の存在になるだろう。
恵那高校に入学した頃聞いたことがある。
16、7歳の頃だ。
怪我をする生徒の治療だけで無く、
カウンセリングにも長けた名人だった。
休み時間に保健室に屯する生徒が山ほどいた。
ある意味サロンだった。
ご主人は当社のお客様では無かったが、
熱狂的なスバリストで、
カートピアの紙面を飾った事もある。
その野田さんが「あったらいいな」と思うくらいだから、
「世の中に出したい」と努力を続けた人が居ても不思議では無い。
コロスキンを、
会社でも自宅でも鞄の中にも、
手の届く所に必ず一本持っている。
殺す菌、もといコロスキンは、
とても便利な液体絆創膏だが、
一つだけ要注意すべき事がある。
解毒しようとしている時に、
迂闊に塗ると体液の排出は止まらず、
空気に触れないから凝固しない。
虫刺されで掻き崩したような場所に塗ると、
コロスキンの乾いた表面が柔らかく伸びながら固まる。
中に体液が留まって風船のように膨らむ。
血液が止まらないのに塗るのも良くない。
冬になると手の指先がささくれる。
特に右手の親指が毎年酷く爪の間から徐々に皮が剥離する。
長年の悩みだったが、
コロスキンのおかげで随分楽になった。
「あかぎれ」は治まったが、
親指の逆むけが妙に痛痒かった。
そこで爪切りでささくれた部分だけ切り取って、
それ以上広がるのを防いだ。
ブログを書きながら、
キーボードを操作する時に、
気になって仕方が無かったが、
切除すると痛痒さはすぐ治まった。
ところが今度は血が止まらない。
些細な傷なのに血がどんどん出る。
止まるだろうと放っておいたが、
そんな気配は無く下に垂れそうになる程だった。
ティッシュで押さえると、
一旦消えても針の先ほどの傷がすぐ血の玉になる。
埒が明かない。
傷薬より一番良い方法を思い出した。
それは舐める事だ。
基本中の基本だろう。
唾液の力は凄い。
原始時代から殺菌消炎の基本。
即ち「ほ乳類」が生き残るための基本。
限りなく酵素が含まれているのだろう。
こうした基幹性能が損なわれると、
身体能力にも陰りが出る。
クルマもイキモノなのだ。
19世紀にクルマが誕生してから、
人類はその基幹性能を磨き続けてきた。
その中に不易と流行があった。
スバルが生き残るための解は、
卓越した走行性能を極め続ける事で導ける。
永久に、
操縦性能や、
動力性能を磨き続けた延長線上に、
安全性能は着いてくる。
「もの凄い走り」が出来てナンボの会社だ。
愛を語るにはまだ早い。
駒ヶ根市から関口さんがいらっしゃった。いつもこのブログを愛読して、
当社のことをよくご存知だった。
ありがとうございます。
「せっかく購入するなら中津スバルで」と仰って戴き、
レガシィB4 2.0GT spec.Bをご契約戴いた。
今後ともよろしくお願いします。
選んで戴いたお車は、
インプレッサWRXの方向に、
レガシィを振るとどうなるかというお手本だ。
たとえば四代目レガシィのエンジンを、
インプレッサWRXが前倒しで搭載した。
当時の清水PGMや土屋副社長は、
レガシィに当初の計画に無かった18インチ仕様を急遽加えた。
それがspec.Bだ。
設計変更までして、
18インチ装着車を追加したので、
バンパーは別設計だし、
メーターの内部も違う。
ビルシュタインの日本側開発担当は、
スバルに2種類のダンパーセッティングを提案した。
するとスバルは彼らが選ばないだろうと想定した、
「硬い」方のセッティングに決めた。
レガシィでこれほど硬派なクルマを創った陰に、
WRXの存在がある。
結果を求めるインプレッサWRXは、
ドンドン硬派のクルマになっていった。
それは当然のことだ。
だが家族持ちになったWRXユーザーの受け皿も必要になってくる。
当時の開発環境に、
今とは違う空気が流れていた。
走りを最優先にした開発が許された時代だった。
今のように「愛で・・・」等という生ぬるいキャッチでは無く、
新しい時代を開く卓越した性能を目指した。
だから「走りに振る」開発が、
今より当たり前に出来た。
インプレッサに出来ることが、
フラッグシップのレガシィに出来ないはずがない。
競技車ベースのスパルタンなクルマも大事だが、
歩兵部隊のインプレッサに任せれば良い。
レガシィにWRX並の動力性能を備えたGTが必要だ。
お客も欲しいと思うはずだ。
spec.Bはその要件を満たすクルマだった。
するとサーキットに集まるスバルファンの様子が変ってきた。
彼らの愛車が、
WRXからレガシィにドンドン変ったのだ。
三代目WRXの開発を担当した、
当時の森PGMはその変化を敏感に嗅ぎ取った。
だからGRBがデビューした時、
過去と全く同じコンセプトでは無かった。
スパルタンなクルマは無く、
GT(グランドツーリング)能力を高めた仕上がりだった。
逆にシャープさは消え失せた。
インプレッサWRXには、
迷いや葛藤が沢山あった。
最新のBRZもGTの変化が際立つ。
その理由は恐らく同じところにあるだろう。
社長交代がきっかけだった。
潮目が大きく変わり、
その後スバルは「走り」を際立たせる夏の時代から、
我慢に我慢を重ねる冬の時代に入った。
幸いにも今年から僅かながら次の光が見え始めた。
今後に期待しよう。
最新のWRXはspec.Bに要求された能力を満たし、
更に卓越した性能を実現した。
それでも四輪ストラットのGDBや、
マルチリンク式リヤサスにチタンタービンを装備したspec.Bの味は出せない。
懐古主義と言われようが、
プレミアムメーカーを目指した頃の、
スバルが創り出した遺物を愛する人が絶えないのも事実。
その「様子」に必ず現れる。
佇まいだ。
一目で何かを感じるクルマだった。
シリアルナンバーの入った優勝記念車には、
それ相応の価値がある。
使うか使わないかはどうでも良い。
卓越した性能を演出するスパイスだ。
さしたる効果は無いが、
競技中に絞ると大きな意味がある。
STIに憧れる人の「韻」だと言える。
使うか使わないか関係の無い「韻」だ。
付き合い方を考えれば耐久性はかなりある。
大切に面倒を見ることだ。
こうした限定車の魅力は、
スパルタンな戦う装備を持ち、
ワークスカーの雰囲気を備えていながら、
静粛性や乗り心地を共存させたGTになっている点だ。
フットワークの良い脚に、
コンチのMC5をあえて組み合わせた。
快適性を高め、
このクルマの持ち味を更に際立たせる。
スパルタンでは無いSTIを、
こうしたコスパの高いタイヤで作り上げた。
クルマを磨きながら、
あれこれ妄想するだけで痺れるほど愉しい。
ところがspec.Bは最初からそう言う能力を身につけ、
GTにスパルタンなスパイスを余るほど注いだ。
素のままが一番美しく強靱だ。
WRX STIに出来なくて、
spec.Bに出来ることが一つだけある。
優れた2ペダルを当時から持っていた。
三代目で途中から可能になったアイテムだ。
そうなると、
マルチリンクの良さが際立ってくる。
このspec.Bに匹敵する味は、
これから現れそうに無い。
唯一無二の存在になるだろう。