11日の朝早くに出社したら、 工房の入り口にポツンとRX-Rが佇んでいた。透水性舗装工事のため、保管車両が一斉に移動したためだ。
この強靱なクルマに、強烈なロバストネスを感じる。
中古車で仕入れ、当社と飯田市及び多治見市の間で、高速道路を移動するための連絡車として活躍していた。
東北地方で使われていたため、届いた時から車体のあちこちが錆びていた。
お客様に売るには不都合だった。見えない場所がボロボロだったので連絡車両として活かした。
もの凄く元気に走るのに、遂にボディの要所が腐食して穴が開いた。
板金のプロも「直せない」と匙を投げた。
STIの強化パーツを新品で用意し、足回りを作りかけていたが、作業を中止し車検継続も諦めた。
今でも走らせると凄い。
腐りかけの肉が旨いと聞いたことがある。
確かに牛肉は少し熟成して発酵が進まないと美味しくない。
ギュンギュン走るRX-Rも、まるで熟成した肉のようだ。
ロバストネスを強烈に感じる。
車体番号は四桁だ。初期のエンジンのためか、やたらとパワフルだ。
スーパーチャージャーが働くと、グリーンのランプが点灯し、とても64馬力とは思えないパワーを発揮する。
エンジンミッションとも健在で、
部品も奢られているので、もったいなくてスクラップに出せない。
捨ててしまうにはあまりにも惜しい。
サファリラリーにも出走した実績がある。軽自動車として異例なほど強靱なクルマだ。
そして軽自動車として、客観的に割り切る所は計算して創られている。
そこが凄い。
サファリラリーに出ると、一回で10万キロ走行に相当する車体疲労が生じる。
当時の小型車はそれ以上の耐久性を考えて作られていたが、軽自動車のVIVIOにそんな必要は無い。
だからサファリに出たVIVIOは、フロントピラーにクラックが生じた。
何事にも言えるが、ムキになると決して良い事は起きない。
軽自動車の設計基準を鑑みて、計算ずくで作られている。 もう一台の20万キロを超えたRX-Rは、以前マリオがスバルマガジンの取材で取り上げたマシンだ。
取材で走らせた時、彼は「これをいくらで売りますか」と聞いた。
「売り物にはならないな」と言うと、
彼が「なぜですか」と聞いた。
見えない所が腐っていて、シャシーに穴が開いてるからだと答えた。
すると彼は、「そんな風には思えない」と言った。
なぜ気持ちよく走るのか。それは腐って全体の強度が落ちて、具合良くバランスが狂っているからだ。 徹底的に削いで高度なバランスを保つクルマが、このように腐ってアンバランスになると、決してこのような良い味にならないだろう。
腐りかけの肉が旨いのと同じで、強靱な上にロバストネスが高いと、アンバランスさが面白くて良い味に変わるのだ。
こう説明すると、彼は熟成肉では無く、熟女を連想したようだ。 正直な顔が全てを物語っている。黒い方はギリギリ車検を通せるかもしれないが、
白い方は検査員が絶対に首を縦に振らない。
捨てられない。もしエンジンに火を入れたら飛ぶように走るだろう。でも「絶対に蘇らせる」とムキになる必要も無い。あせらずに「割り切る」事も大切だ。
スバルはこの割り切り方が昔から上手い。
それを如実に表すのが、RX-RだったりR1だったりする。
R1の割り切り方はRX-Rと少し違う。
小型車のような作り込みで、RX-R以上のロバストネスを感じさせる。なのに、モータースポーツを意識したようなクルマでは無い。
両車とも軽の性能から頭抜けた名車だ。
なぜスバルは割り切り方が上手いのか。
それは自主開発力が非常に高いからだ。
もともと航空機メーカーで、オアイオニア精神が強い。
だから無いモノは自分たちで作る社風がある。
企業体質と聞くと悪い印象を覚えるが、それには良い面も多い。
自分たちで作る社風が、トンデモナイ思想まで作り上げた。
その思想が根底にあり、スバルは名実ともに、世界で一番安全なクルマを作る会社に育った。
最近、スバルは急に「0次安全思想」と言う言葉を使い始めた。
それを誰が作って、いつ頃から使われるようになったのか全く知らない。
RX-Rを眺めて、
「乗りたいなぁ」と思っていたら、
東京都にお住まいの喜田さんから手紙が届いた。
その中に実に貴重な資料が入っていた。
中に入っていたのはカーグラフィックに掲載された、
スバルレオーネのシリーズ広告を一冊にまとめた物だった。
大概の資料に目を通したはずだが、
この資料に見覚えが無い。
理由が分かった。当時はバイクに夢中になっていて、クルマから興味が遠のいた時期だった。
嫉妬を覚えるほどカッコ良いと思ったクルマは、発売されたばかりのギャランラムダで、スバルに乗るなら1300Gだと決めていた。
それに4WDにも興味津々だった。
ブランドがなかなか確立できず、高額商品を売る力が無いスバルは、いつも「エステートバン」と言う言葉でお茶を濁した。
それが憎可愛いい所もあったが、一時期クルマに対する興味が薄れたのだろう。
だからカーグラフィック全く興味が無かった。
大学生になって東京に行くと、校舎の裏に長期テスト車が並んでいて、初めてその存在を知ったほどだ。
買う気の起きない雑誌だったが、オレンジ色のSF5を長期テスト車にしたので、それ以来読むようになった。
だからそれ以前のカーグラを全く知らない。
スバルは知的センスの高い読者層を選んだ。 それでカーグラフィックに、この有意義な広告を掲載したのだろう。 スバルの社風はこうした所からも嗅ぎ取れる。この資料はまさに歴史的文献だろう。
思想を作るぐらいだから、計測装置を一から作ってしまう荻原さんが居たり、とにかく面白い文章を書く坂崎さんが居るのだろう。
業界の垣根を越えたオトコも、そんな社風から生まれたに違いない。 「衝突安全の平川」と言えば、どの自動車メーカー開発者でも、知らない人が居ないはずだ。
彼が居なければ、スバルの衝突安全性能はここまで実を結ばなかった。
こうした優れた開発者達の、根底にあるのがゼロ次安全思想だ。
これがスバルの物作りの源流に確立していたからこそ、
他のメーカーとは違うやり方で、吹き荒れる嵐の中でも、船を沈ませないように航海出来た。 この資料をゆっくり読みたいと思う。
喜田さん、ありがとうございました。
着実にモノゴトを続けるには執念が必要だ。
それは難しそうだが簡単とも言える。
ムキにならず、割り切り方も上手に考える。
サラリとやれるような極意を身につけることだろう。
何かやると決めたら、面白くなるように仕向けて、サラリとやってのけると良い。
たとえば「絶対に痩せてやる」と気張った所で、腹が減れば空腹に勝てない。
早速実行してみた。 東京で大川さん達と食べた蕎麦が最後になった。6日の火曜日以来、ご飯と麺類、それにパンを一切食べていない。
下手に食事制限して、栄養のバランスが狂っても困る。
ムキにならずにサラリと続ける極意は「楽しむ」ことだ。
11月の初旬に東京へ出張し、聞き慣れない「糖質制限」という言葉を耳にした。
読むと自分の考えていた事と、まるで真逆な内容が散見された。
楽しそうだ。
人を変えようとする努力より、自分を変える努力の方が何倍も楽しい。
糖質制限を始めてからほぼ一月になる頃から、徐々に様々な効果が現れてきた。
心配しないで欲しい。別に健康状態が悪化して、糖質制限を始めたわけでは無い。
肉体的なロバストネスを高めるためだ。
だからお客様に戴いたお土産などは、心から感謝して美味しく戴いている。
主食で炭水化物を取らず糖質制限し、甘いものを食べる時はその量をグラム換算する。
たったそれだけで、メキメキ効果が出るとそれは楽しくて仕方が無い。
いつも習慣で1000m游いだタイムと、入浴後の体重をリンクさせ記録している。
12月2日 29分32秒05体重63.7kg
遂に64kgを切った。
12月5日 29分43秒12
体重 64kg台に戻る。
東京出張を挟んで、
12月9日 29分32秒02
体重 64.4kg
残念な事にタイムを記録した画像を誤って消してしまった。
12月12日 29分32秒68
体重 64.3kg
今ではすっかり安定して、
何をやっても大きく崩れない。
喜田さんの他にも、
皆さんから様々なプレゼントを戴いている。
この場を借りて御礼申し上げます。
神奈川の中原さんから嬉しいクリスマスプレゼントが届いた。
これは貴重なミニカーだ。
初めて見た限定品だった。
早速机の上に飾らせて戴いた。
箱から出すのがもったいない程だ。
ありがとうございました。
豊田にお住まいの中田さんが、
点検を兼ねて来訪された。
美味しい饅頭をありがとうございました。
日持ちのしない生の味が最高だ。
艶々ふっくらした饅頭に、
思わず頬がほころんだ。
箱の底に薄紙が敷いてあった。
こういう気配りが嬉しい。
今では滅多に目にすることの無いハトロン紙に、
この店の味に対する執念を見た。
カーオブザイヤー受賞は本当に嬉しかった。
家でまずビールで乾杯し、
娘の得意な「茶碗蒸し」せ締めた。
翌朝出勤してイチジクケーキを食べた。
今年の贈り物に、
妻の友人が売るこのケーキを選んだ所、
受け取った人から絶賛を浴びた。
信頼できる人が美味しいというモノに間違いは無い。
イチジクを使って、
コクのある甘みをふんだんに出している。
見た目より10倍以上美味しい。
その夜は肉食中心だった。
豚肉の生姜焼が上手かった。
炭水化物も少しは欲しい。
マカロニサラダが絶妙だった。
翌朝出勤して中田さんに戴いた饅頭と、
丸山さんに戴いた饅頭を食べ比べた。
誰も居ない寒い朝の密かな楽しみ。
翌日は山に登り、
気持ちの良い景色を見て肉を食べた。
スペアリブをがっつり食べた。
まるごとトマトのサラダも美味しかった。
夜は家族で久しぶりに居酒屋へ行き、楽しく過ごした。
〆を考えない晩酌も楽しい。
なぜか。
計算通りの結果が出せるからだ。
ムキにならずロバストネスを意識して年末を乗り切る。
皆さんありがとうございました。
この強靱なクルマに、強烈なロバストネスを感じる。
中古車で仕入れ、当社と飯田市及び多治見市の間で、高速道路を移動するための連絡車として活躍していた。
東北地方で使われていたため、届いた時から車体のあちこちが錆びていた。
お客様に売るには不都合だった。見えない場所がボロボロだったので連絡車両として活かした。
もの凄く元気に走るのに、遂にボディの要所が腐食して穴が開いた。
板金のプロも「直せない」と匙を投げた。
STIの強化パーツを新品で用意し、足回りを作りかけていたが、作業を中止し車検継続も諦めた。
今でも走らせると凄い。
腐りかけの肉が旨いと聞いたことがある。
確かに牛肉は少し熟成して発酵が進まないと美味しくない。
ギュンギュン走るRX-Rも、まるで熟成した肉のようだ。
ロバストネスを強烈に感じる。
車体番号は四桁だ。初期のエンジンのためか、やたらとパワフルだ。
スーパーチャージャーが働くと、グリーンのランプが点灯し、とても64馬力とは思えないパワーを発揮する。
エンジンミッションとも健在で、
部品も奢られているので、もったいなくてスクラップに出せない。
捨ててしまうにはあまりにも惜しい。
サファリラリーにも出走した実績がある。軽自動車として異例なほど強靱なクルマだ。
そして軽自動車として、客観的に割り切る所は計算して創られている。
そこが凄い。
サファリラリーに出ると、一回で10万キロ走行に相当する車体疲労が生じる。
当時の小型車はそれ以上の耐久性を考えて作られていたが、軽自動車のVIVIOにそんな必要は無い。
だからサファリに出たVIVIOは、フロントピラーにクラックが生じた。
何事にも言えるが、ムキになると決して良い事は起きない。
軽自動車の設計基準を鑑みて、計算ずくで作られている。
取材で走らせた時、彼は「これをいくらで売りますか」と聞いた。
「売り物にはならないな」と言うと、
彼が「なぜですか」と聞いた。
見えない所が腐っていて、シャシーに穴が開いてるからだと答えた。
すると彼は、「そんな風には思えない」と言った。
なぜ気持ちよく走るのか。それは腐って全体の強度が落ちて、具合良くバランスが狂っているからだ。
腐りかけの肉が旨いのと同じで、強靱な上にロバストネスが高いと、アンバランスさが面白くて良い味に変わるのだ。
こう説明すると、彼は熟成肉では無く、熟女を連想したようだ。
白い方は検査員が絶対に首を縦に振らない。
捨てられない。もしエンジンに火を入れたら飛ぶように走るだろう。でも「絶対に蘇らせる」とムキになる必要も無い。あせらずに「割り切る」事も大切だ。
スバルはこの割り切り方が昔から上手い。
それを如実に表すのが、RX-RだったりR1だったりする。
R1の割り切り方はRX-Rと少し違う。
小型車のような作り込みで、RX-R以上のロバストネスを感じさせる。なのに、モータースポーツを意識したようなクルマでは無い。
両車とも軽の性能から頭抜けた名車だ。
なぜスバルは割り切り方が上手いのか。
それは自主開発力が非常に高いからだ。
もともと航空機メーカーで、オアイオニア精神が強い。
だから無いモノは自分たちで作る社風がある。
企業体質と聞くと悪い印象を覚えるが、それには良い面も多い。
自分たちで作る社風が、トンデモナイ思想まで作り上げた。
その思想が根底にあり、スバルは名実ともに、世界で一番安全なクルマを作る会社に育った。
最近、スバルは急に「0次安全思想」と言う言葉を使い始めた。
それを誰が作って、いつ頃から使われるようになったのか全く知らない。
「乗りたいなぁ」と思っていたら、
東京都にお住まいの喜田さんから手紙が届いた。
その中に実に貴重な資料が入っていた。
中に入っていたのはカーグラフィックに掲載された、
スバルレオーネのシリーズ広告を一冊にまとめた物だった。
大概の資料に目を通したはずだが、
この資料に見覚えが無い。
嫉妬を覚えるほどカッコ良いと思ったクルマは、発売されたばかりのギャランラムダで、スバルに乗るなら1300Gだと決めていた。
それに4WDにも興味津々だった。
ブランドがなかなか確立できず、高額商品を売る力が無いスバルは、いつも「エステートバン」と言う言葉でお茶を濁した。
それが憎可愛いい所もあったが、一時期クルマに対する興味が薄れたのだろう。
だからカーグラフィック全く興味が無かった。
大学生になって東京に行くと、校舎の裏に長期テスト車が並んでいて、初めてその存在を知ったほどだ。
買う気の起きない雑誌だったが、オレンジ色のSF5を長期テスト車にしたので、それ以来読むようになった。
だからそれ以前のカーグラを全く知らない。
スバルは知的センスの高い読者層を選んだ。
思想を作るぐらいだから、計測装置を一から作ってしまう荻原さんが居たり、とにかく面白い文章を書く坂崎さんが居るのだろう。
業界の垣根を越えたオトコも、そんな社風から生まれたに違いない。
彼が居なければ、スバルの衝突安全性能はここまで実を結ばなかった。
こうした優れた開発者達の、根底にあるのがゼロ次安全思想だ。
これがスバルの物作りの源流に確立していたからこそ、
他のメーカーとは違うやり方で、吹き荒れる嵐の中でも、船を沈ませないように航海出来た。
喜田さん、ありがとうございました。
着実にモノゴトを続けるには執念が必要だ。
それは難しそうだが簡単とも言える。
ムキにならず、割り切り方も上手に考える。
サラリとやれるような極意を身につけることだろう。
何かやると決めたら、面白くなるように仕向けて、サラリとやってのけると良い。
たとえば「絶対に痩せてやる」と気張った所で、腹が減れば空腹に勝てない。
早速実行してみた。
下手に食事制限して、栄養のバランスが狂っても困る。
ムキにならずにサラリと続ける極意は「楽しむ」ことだ。
11月の初旬に東京へ出張し、聞き慣れない「糖質制限」という言葉を耳にした。
読むと自分の考えていた事と、まるで真逆な内容が散見された。
楽しそうだ。
人を変えようとする努力より、自分を変える努力の方が何倍も楽しい。
糖質制限を始めてからほぼ一月になる頃から、徐々に様々な効果が現れてきた。
心配しないで欲しい。別に健康状態が悪化して、糖質制限を始めたわけでは無い。
肉体的なロバストネスを高めるためだ。
だからお客様に戴いたお土産などは、心から感謝して美味しく戴いている。
主食で炭水化物を取らず糖質制限し、甘いものを食べる時はその量をグラム換算する。
たったそれだけで、メキメキ効果が出るとそれは楽しくて仕方が無い。
いつも習慣で1000m游いだタイムと、入浴後の体重をリンクさせ記録している。
遂に64kgを切った。
12月5日 29分43秒12
体重 64kg台に戻る。
東京出張を挟んで、
12月9日 29分32秒02
体重 64.4kg
残念な事にタイムを記録した画像を誤って消してしまった。
12月12日 29分32秒68
体重 64.3kg
今ではすっかり安定して、
何をやっても大きく崩れない。
喜田さんの他にも、
皆さんから様々なプレゼントを戴いている。
この場を借りて御礼申し上げます。
初めて見た限定品だった。
早速机の上に飾らせて戴いた。
ありがとうございました。
点検を兼ねて来訪された。
思わず頬がほころんだ。
こういう気配りが嬉しい。
この店の味に対する執念を見た。
カーオブザイヤー受賞は本当に嬉しかった。
娘の得意な「茶碗蒸し」せ締めた。
翌朝出勤してイチジクケーキを食べた。
今年の贈り物に、
妻の友人が売るこのケーキを選んだ所、
受け取った人から絶賛を浴びた。
イチジクを使って、
コクのある甘みをふんだんに出している。
見た目より10倍以上美味しい。
豚肉の生姜焼が上手かった。
炭水化物も少しは欲しい。
マカロニサラダが絶妙だった。
丸山さんに戴いた饅頭を食べ比べた。
誰も居ない寒い朝の密かな楽しみ。
翌日は山に登り、
まるごとトマトのサラダも美味しかった。
なぜか。
計算通りの結果が出せるからだ。
ムキにならずロバストネスを意識して年末を乗り切る。
皆さんありがとうございました。