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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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ファンミーティングで学んだ事Ⅱ

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石井さんを紹介したい。


石井さんの手腕による、
スバルのデザインコンセプト「D&S」がいよいよ本格的に始動する。


これまでは「胎動」だった。
なぜなら様々なマイナーチェンジや、
特別仕様車、いわゆる「特装チーム」も束ね、
デザインやカラーリングの全体をとりまとめて来られた。


新型インプレッサのデザインは、
丸ごと全てダイナミック&ソリッドで練り込まれた。
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実際のところ、
石井部長になってからカラーリングが新鮮になった。
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ハイパーブルーはXV専用色として温存されているが、
海外では限定でWRXやBRZにも塗られている。


フレンチレーシングブルーに近いので、
スポーツカーと相性が良い。
日本ではXVのイメージを大切にする理由から、軸足をきちんと据えてデザイン戦略を進めている。
それほど今ではXVのステータスが上昇し、今後も衰える事はないだろう。
だからこそ、ぶれない戦略を取る石井さんの手腕が光る。
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石井さんには申し訳なかったが、少し意地悪な質問をした。
「予算が足りなくて、フロントよりリヤランプの方がお金掛かってないですよね」
予算という重要なファクターを、軽んじるつもりはなく、優先順位で割り当ても決まる。湯水のように使ったら、とんでもなく高い車になってします。
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石井さんは、「ランプには決して予算をけちったわけでなく、しっかり掛けて作りました」と仰った。
その言葉に嘘はない。なぜならこれまでの倍の数になり、内部構造も凝った作りになっている。
「決してこのランプが悪いのではなく、お金を払ってでも格好良くしたいヒトのためにもう一丁作って欲しい」
そんな理想を述べた。
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先代のインプレッサもテールランプがオシャレだった。ちょんと摘まんだようにランプサイドが張り出し、遠くから見ても「インプレッサだ!」と認識度も高い。
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確かにお金は掛かっている。上下の画像を比較すると解るように、ランプを片側2個に分割した事で、テールゲートの開口幅が一気に広がった。
相変わらず立体感があり、サイドビューとの繋がりも良い。
特にショールームにで良く見て欲しいのはココだ。
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ダイナミック&ソリッドの考え方には、大胆に空気を切り、そして流麗に流すという基本がある。
クリアレンズの部分を、あえて上部の赤いレンズから突出し、エアロダイナミクスの役割を担わせた。
だからこそ、重みのある色にまとめて欲しい。
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決して欧州かぶれな訳ではない。日本が少しおかしいのだ。
夜でもやたら目ったら明るくしたがる。街路灯が多すぎるし、チカチカするほど明るい店ばかりだ。
コンビニなどその典型で、真っ白な蛍光灯でギラギラ商品を夜中でも売り続ける。
これって異常だよな。資源無い無いって言いながら、やってる事は真逆じゃないか。
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ドイツを走ると気がつく。日本に比べ夜になると道路は暗い。
ガードレールがないので、反射板の付いた左右のポールで道幅を判断する。
要するに右と左のポールに違うマークを付け、車線の認識もし易くなっている。
だからランプで「割り切らない」ので、凝ったランプがあの国から生まれる。
日本でもそういう考え方にシフトして、国土交通省も古い頭を少し洗い直すと良い。
石井さんは、恐らく全部わかっていて、それが実現できないだけだろう。
だからせっかくのデザインがもったいないので、高いお金を払っても、こじゃれたランプにしたい人のために、純正パーツをリリースして欲しい。
色々なサードパーティから、面白いランプが立て続けに出ても、それらを顧客に勧めない理由は「クオリティ」だ。
スバルの内部基準は非常に高いハードルがあり、いい加減なモノを絶対に作らない。
その期待から、もう一つのランプを制作するようお願いした。
石井さんのデザイン力は、色だけに留まらずライフスタイルまで視野に入れている。
最近の作品で驚いたのが、OUTBACKにもうすぐ加わるX-ADVANCEだ。
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このブログの愛読者なら覚えているだろう。ヤドクガエルの緑色モルフだ。
これが素晴らしいと書いたら、本当に実現させてしまった。
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X-ADVANCEのカタログを見て、即座にプラチナムグレーを発注した。どうも資料を読むと、このまま特装で終わるようなクルマではなさそうだ。フォレスターのX-BREAKよりブラックエクステリア化が好印象で、完全に大人のクルマに仕上がっている。もしかしたらX-BREAKのように、いずれカタログモデルにするつもりで企画されたのかもしれない。昔からスバルの特装車は、別動隊の特装チームで企画されると聞いている。是非ショールームに入れて、このクルマを深堀りしたくなった。どんな深い思いがあったのか聞きたくなった。
例えばホイールとルーフレールとドアミラーを揃って黒色化し、前席のベントグリルとハザードスイッチをピアノブラック化したところには、フォーマルな印象さえ覚える。ところが全体はスバルが得意とするスポーツカジュアル(スポカジ)路線でまとまっている。サイドオーナメントと、室内のステッチをイエローグリーンにした所に、ヤドクガエルの緑がイメージできる。これは本当に待っていたカラーコーディネートだ。
ディーラーOPのマットにも同系色が選べる設定を見て、ダイナミック&ソリッドの野望を感じた。これでバンパーとグリルに何かアクセントがあれば満点だった。だが価格を考えたら文句を言えない。300万円以下の298万円とは興味津々だ。石井さんに聞くと、やはり想像した通りだった。X-ADVANCEはデザイン部のハンドリングで進められ、エクステリアとインテリア、それにカラーを石井さんが監修した。グリーン色も、『元気が出るグリーンを出す様に!』 と指示し、わざわざ何色もサンプルを自分達で塗装調色して決めたとのことだ。
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こうしたデザイン力と、
スバルが得意とするモノを凝縮させ、
今のクルマが生まれている。


その重要な部分をDNA研修で解き明かした。


前回も人気のあった、
このセミナーに集まる人は、
理科系のプログラムが大好きだ。


そこを良く理解した上で、
事前に参加者を募り、
体育館をうまく会場に仕立てた努力が素晴らしかった。


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玄関で受付を済ませると、
左側がパワーユニットのセミナーで、
右側が衝突安全のセミナーに分けられている。


前回同様に同時進行の形をとった。



パワーユニットの講義では、
そもそもなぜスバルが水平対向エンジンに拘るのかを、
歴史的背景から解りやすく解説した。


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そして最新のCVTと、
極限まで磨きこんだFB20型自然吸気筒内燃料直接噴射エンジンの全てを説明された。


右側の衝突安全もスバルには欠かせないセミナーだ。
何しろアイサイト発売以来、
かなりの年数が経過したにもかかわらず、
未だにこれを凌駕するシステムは誕生しない。


いよいよ中国にも投入を予定する、
現在のスバルが看板並みに大切にする技術だ。
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もうすっかりおなじみの関口さんは、
この分野のオーソリティだ。
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解りやすく0次安全から説明され、
素晴らしいプログラムだと思った。


0(ゼロ)次安全とはスバルが誕生してから、
ずっと継承され続けた大切な理念だ。


海外でBMWのM4を散々乗り回した後、
アウトバックに乗り換えたら、
心の底から「ホッ」とした。


このコクピットに収まった瞬間に感じる、
居心地の良さは、
0次安全を常に忘れなかったスバルの精神的財産だといえよう。


機能性を重視したデザイン力の高さに加え、
クルマの本質的な基幹性能であるパワートレーンやシャシーを鍛え上げ、
更に総合安全性能で世界トップに君臨した。


これがスバルの強さであり、
それを堂々とファンに示す気概として発露した。


小島さんの努力は確実に成果を残した。
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