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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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「ガルパン」サンバーKV3完成

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何事にも順序がある。
2011年の11月、
すっかり整った望桜荘の前で、
妻が記念写真を撮ってくれた。
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所詮「枯山水」を気取ったところで、
人間は潤いが欲しくなるものだ。


3年ほど経った一昨年の春、
望桜荘の庭で芝桜が暴走を始めた。
あちこちに増えて、
樹木の根元にへばりつき、
一部を取らざるを得なくなった。


前の年の冬に株分けした苗も順調に育っていた。


望桜荘の庭は、
まさしくマザープラントだ。


そこで芽生えた植物は、
かなり生命力が強い。


はぎ取った芝桜を、


望桜荘の前庭に移植した。
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植えてみたらなかなか良かったので、
思い切ってこの庭一面を花畑にすると決め、
等間隔に株分けした苗を移植した。
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それが今年も満開になった。


下の画像はおととしの4月27日に写した様子なので、
今日で丸二年になる。



偶然と言うのは面白い。
写真の日付を見て初めて気が付いた。
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この時、
建物に沿って敷石して、
雨水が砂を跳ねるのを防いだ。


芝桜の繁殖域に縁を切るのも兼ねた。
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なかなか計算通りには行かないけれど、
自然の力で環境を整えると、
新たな喜びが生まれる。
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二年前に移植が終わった直後と、
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その僅か二か月後の写真を比べると、
植物が根をしっかり落ち着かせる様子も分かる。


このようにして、
二年後の庭先は見事に潤った。
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こんなに手がかかるけれど、
皆の力を合わせればスムーズに進む。


自分の手で前へ進めると、
本当に楽ししものだ。


駐車場の一角も荒れていたので、
同様の手順で環境を整えた。
まず花壇を作る。
次に株分けした苗を作る。


土を掘り起こし、
砕石をろ過したら堆肥と混ぜ合わせる。


そして最後に芝桜を植える。
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乾燥する日は水を与え続けた。
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面白いことに、
手入れし無くても野芝が増え始め、
駐車場に敷いた砕石の間をつなぐように埋めていく。
自然の舗装材として機能し始めた。
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きちんと縁を切り、
花壇に芝桜を植えた。


2年経つとこれほど変わる。
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少し撮影した角度が上下で異なる。
上端の円柱ブロックが駐車場との境目だ。


このように手を掛ける仕事が面白い。


くどいようだが、
クルマを本気で楽しむならに乗るなら、
マニュアルシフトに敵うものはない。


それが解る人が少なくなった理由は簡単だ。


もっと楽で扱い易いものが増えた?


いや、それは違う。
子供のころから親しんでいないからだ。


マニュアルが売れないから作らないとスバルは言う。


だから意地でも増やしたい。
かといって意地で増えるモノでもない。


すると答えは簡単だ。
芝桜を増やすように、
ゆっくり手順を考えて、
水が高い方から低い方へ流れるがの如く、
同志たちを増やせばよい。


きっかけはガールズ&パンツァーだった。
「戦車道」という荒唐無稽なものを引っ提げて、
彗星のごとく現れたアニメーションだった。


こいつは面白い。
見れば見るほど楽しかった。


ある日、
まるで主人公たちがⅣ号戦車を見つけた時のような、
衝撃を感じるクルマを見つけた。


そのスバルには、
ドイツに居る問題児のロゴが付いていたが、
逆にその洒落っ気が堪らなかった。


クルマは心も体もボロボロで、
可愛がられた様子をまるで感じさせない。
エンジンはかからないし、
あちこちガタガタだった。


何とか連れ帰り、
エンジンを掛けた。


その病気は深刻だった。
ぜいぜいと息を荒立てていた。
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しかし幸いなことにサウンドに張りがあった。
「ワタシはまだいける」と心の声が聞こえるようだった。


「MTに乗る人の分母が少ないから作らない」というスバルに、
少しでも作ってやろうと思わせるためには、
新車のMTをいくら用意してもダメだ。


苦労してストーリーから作らないと、
誰の心にも響かない。


彼ら自身にも、
MTの良さを思い出させないと、
絶対に今後もMTは減る一方だろう。


昨年の秋、スバル360を運転した吉永社長は、
きっとその時楽しくて仕方なかったはずだ。


それを見たスバルの社員は何を思ったか。
乗りたいと思ったに違いない。


この可哀そうなサンバーを、

中津スバルの得意とする技術で蘇らせれば、
同じように社員と一体感を燻蒸できる。


「とにかく全てやれることをやろう」
スタートの言葉はこれだけだ。


まずエンジンのヘッドカバーをめくった。
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酷い状態だ。
スラッジがこびりつき、
明らかにエンジンオイルをあまり交換していない。
クランクのベアリングから異音が無いので、
搭載したまま修理が可能か、
シリンダーヘッドを外して判断することにした。
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ピストンの状態がシリンダー毎にばらばらで、
特に一番右側がひどい。
この結果を見て、
中途半端な修理をしても、
無駄になるだけだと結論付けた。

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シリンダーヘッドから分解すると、
幸いなことにバルブなどに損傷の無い事がわかった。
酷い汚れがエンジン不調の原因で、
バルブ周りがコテコテにカーボンで固まっていた。
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このバルブシールの劣化が、
オイル下がりを引き起こしていた。
燃焼室側から見ると、
カーボン固着状態の酷さが一段と良く解る。
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バルブの裏側に堆積したカーボンが固着し、
プラグホールまで続いている。
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同じようにピストンヘッドも真っ黒だ。

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軽自動車は普通車に比べると、
ただでさえエンジンオイルの容量が少ない。
だから定期交換が大切だ。


交換しないで量さえあれば大丈夫だと、
そのまま継ぎ足して走ったりすると、
一気にエンジン内部のコンディションが悪くなる。
中津スバルでは、
サンバーのエンジンオイルは、
3000km毎に交換されることを推奨する。
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百聞は一見にしかず。


真っ黒のヘッドカバーを綺麗に清掃し、
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シリンダーヘッドも徐々に手作業で綺麗になった。
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根気がいる仕事だ。
でも北原課長にとって、
ゴールの見える仕事は楽しくて仕方がないようだ。
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ピストンもコネクティングロッドも再生した。


そしてもう一つの問題がピストンリングだ。
劣化してオイル上がりを誘発したため、
激しい白煙を噴き出す一因となっていた。


それと合わせて、
クランクのメタルを新品に交換した。
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ここまでしておけば安心だ。
細部を点検しピストンを、
シリンダーブロックに戻した。
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次に清掃の終わったシリンダーヘッドに、
カムシャフトやバルブを組み付けた。
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バルブガイドも全て新品に交換した。


すっかり元通りの美しい姿に戻ったエンジンに、
レ・プレイヤードゼロを注入する。


ボクサーエンジンのために作ったオイルが、
サンバーの直列4気筒とびっくりするほど相性が良い。
それにルテニウムプラグを装着し、
車体に搭載した。


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その後、
念入りに車検整備を施し、
いよいよナンバー登録に取り掛かった。


ここから大宮の仕事が始まった。
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もとは軽自動車と言えども、
バンパーで全長が伸ばされている。
抹消謄本は軽自動車のままだったので、
改造申請する必要がある。


それに車庫証明も取らなければならない。
準備が整ったので、
検査のためのラインに入る。
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まず寸法や重量を計る。
それにしても愛嬌のある顔をしている。
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「ワタシどうなるの」とビクビクしているようだ。
次に下回りの検査を受けたら、
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各種テスターで安全上問題が無いか徹底的に調べられる。
無事すべての検査に合格し、
書類上は登録が終わった。
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ナンバーを取り付けると、
何となく落ち着いたように見えた。


黄色じゃないので清楚に感じる。


遂に最後の関門を通る。
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封印検査だ。
パンツの中まで覗かれて(笑)、
車体番号を実車と照合した。


間違いないと確認されたので、
パチンとナンバーに封印をはめ込まれた。


Ⅳ号戦車の誕生だ。
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大宮君、ご苦労様でした。
めでたく4番を付けたKV3は、
ドライブエクスペリエ(DE)の、
入門編用レクチャーカーとして生まれ変わった。


そして井奈波さんが、
完成したガルパン号にとって、
最初の「手道」体験者となった。
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彼はすでにDEの経験者だが、
サンバーそのものにも興味があり、
受講を希望された。

KV3は瀕死の状態だったのがウソのように好調で、
軽快な音を立てて走る。


正にもっとも原始的な自動車だ。
ノーズの無いボディは、
車体感覚が掴みやすく、
「手道」の入門にはピッタリだ。

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まず自分の好きなように走らせてもらう。
理屈より動かすことに神経を集中させる。

動画



しばらく走って、
様子を見た後、客観的なポイントを指摘した。


ステアリングワークだ。


最近のクルマには、
パワーステアリングが標準装備だ。


ガルパンにパワステなど無い!
従ってその手応えに驚愕した。


思うように言う事を聞かない。


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簡単に言う事を聞かないから楽しい(笑)
数回ステアリングをロックツーロックまで回転させると、
それだけで汗だくになった。
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いつもいい加減にステアリングを切っていることを自覚するだけで、
クルマ好きにとって底知れない収穫があるはずだ。
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レクチャーが終わり、
KV3は仲間の所に戻った。


パワステが無いと乗れないという受講希望者には、
10-11号がお相手できるよう控えている。

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初レクチャーを終えたKV3をもう一度点検した。


井奈波さん、
広げたヒビは無事に塞がった。
だから安心してくださいね。(笑)


GW中もガルパンKV3は、
いつでもスタンバイしている。
見学に来場される方も、
ぜひ参加してください。

2台の稀少なツーリングワゴンを乗り比べる

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意地悪な言い方をしよう。

これからのスバルには造れないクルマ、
乗り比べてみた。


パワーバンドの広さや、
トルク変動の少なさ、
変速の気持ち良さ


それらが共通する。


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まず直下ターボの6速マニュアル。
コイツか極めて少ない。
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独特のシフトフィール。

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走り出して、
この時点でトリップメーターをリセット。
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扱いやすいエアコンパネル。
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疲れないクルマだ。
シャシーの包容力大きい。


燃費も凄く良い。
人に言えない様な短時間で岐阜市まで往復したが、
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予想以上の高燃費。
GTと名乗るのに相応しい。


続いて懐かしいレガシィだ。
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この頃は重いのが難点だったが、
今でも十分通用する頑丈さは、
しっかりした造りによるものだ。
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もう一つ圧倒的に良いのが視界だ。
連続して比較すると、
それぞれのも強さが良く解る。
各車にそれぞれ深いファンが居るのは当然だ。
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リセットしたのが遅かったので、
実際に戻って記録を見たら、
298km走っていた。
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もっと乗りたい。
6気筒エンジンの良さは、
加速した時に体感する変動が少ない事だ。


この当時はE-4ATしか搭載できなかったが、
そのトランスミッションがなかなか良い。


その辺り、
また時間を見つけて説明しよう。




これらのクルマを手放せない人、
沢山居るんだよね。


そして新世紀レガシィで、
究極のクルマが生まれた。




プレミアム、即ち付加価値だ。
付加価値の高いものも求めてた頃、
こう言うクルマを造る余裕があった。


売れなかったけど。






特に両者を合わせた、
BPEの6MTが良くて、
もっとも極めつけはBLEの6MTなんだよね。


わかるかなぁ。
わからないだろうなぁ。

フツーのステラを楽しむ

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三岳の丸山さんに、
美味しいお土産を戴いた。
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開田高原から直接出社し、
饅頭で朝の活力アップだ。


BR型レガシィでかわら版を受け取り、
その次にBH型レガシィで出張に出かけた。


会社に戻ってブログアップした後、
立て続けにGP7で木曽に向かった。

丸山さんにお目に掛かる約束をしていたので、大急ぎで約束の場所に向かった。余裕で約束の時間に間に合うはずだった。しかし、余裕は消え失せジャストタイムで滑り込んだ。
理由は目の前を高齢者の乗ったアルトが走っていたからだ。
恐ろしかった。いつ対向車線に飛び込むのかと、気が気では無かった。
理由は不明だが、突然「ガン」と修正舵を当てる。
センターラインよりに出て、斜め右からドアミラー越しに、ステアリングを切る様子を観察した。
フラ-っと左によると「ガン」と操作する。
大型トラックが対向してくると、中央寄りから「ガン」と左による。
リヤゲートとリヤバンパーに、2枚も同じステッカーが貼ってあった。
「木曽路を時速50kmで走ろう」と。
あなた、時々時速40㎞で走ってますよ。
町が近づくと、左折して見えなくなった。
地方で暮らすためには、クルマが欠かせない。
だから手足が不自由だからこそクルマに頼る。
しかし危ない。自動ブレーキや車線維持する機械に頼る前に、ステアリング操作を一度学び直さないと、日本人はいつまで経ってもクルマの運転が下手なままだ。
丸山さんは、「いつものお菓子屋さんが休みなので」とこの包みを下さった。
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木曽の町おこしで頑張ってるお店だ。
公営駐車場の上に、
モニュメントの蔵が有り、
横には公衆トイレがある。


そこにアンテナショップを以前から構えるお店で、
なかなか微笑ましいお菓子を作る。
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木曽名物の蕎麦饅頭も入っていた。
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素朴で優しい味だ。
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丸山さん、
有り難うございました。




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お貸ししていたステラを受け取り、雨の木曽路を走り始めた。
このまま離れようと思ったが、急に思い立って方向を変えた。

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ステラカスタムには、
この冬乗る機会があったが、
普通のステラをまだしっかり試したことが無かったからだ。


新車で降ろしてから走行距離も1866kmになり、
クルマの硬さも取れてきたようだ。


そこで目的地を開田高原に定めた。


前のレガシィで2度も忘れたので、
しっかりトリップメーターをリセットした。
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開田ならまだ桜も残っているはずだ。
信号の前に懐かしいインプレッサが居た。
1.5リットルの4WDだろう。
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優しくブレーキを踏んで停止すると、自然にアイドリングストップが働いた。
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まだ走り始めて僅かな時間なのに、23秒もアイドリングを止めている。信号待ちの間に、改めてコックピットを観察した。
とにかく物入れが多いし、適切な場所にある。
このあたりは過去のスバルでは考えられなかった美徳だ。
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インパネシフトなので、
足元も広い。
運転席以上に後席を見ると感動するほど広い。



マニュアルエアコンだが、
ブラインドタッチがやり易く、
とても扱いやすい。


温度コントロールも自然で、
登録車のレベルと比較しても悪くないエアコンだ。


BH型レガシィでは、
カメラを置く場所に困ったが、
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ステラにはぴったりの場所がある。
飲み物よりもカメラを入れたくなる場所だ。


運転席右側のカップホルダーは、
iPhoneプラスを入れるのに適している。


何しろ使い勝手が良く、
座っただけでカラダに馴染む。


ボディ剛性にも不備は無く、
重量もさほど重く感じない。


御嶽山に向かって元気良く走ると、
エンジンの動力性能もなかなかのモノだった。


リヤサスは固定式だが、
普通の人にとって何の問題も無く、
乗り心地も良いのでとても満足できる仕上がりになっている。
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誰一人居ない木曽馬の里は、
もうすぐ来るゴールデンウイークに備え、
休息を取っているかのようだった。
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コブシの花も咲き始めていた。
これから満開を迎えるのだろう。
雨が激しくなったのでクルマに戻った。
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かなりウエットになった道を走ると、
このクルマの限界が意外に高いことが解った。
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なかなか気持ち良く走る。
そこでSモードに切り換えた。
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驚いたのは燃費の良さだ。
登りばかりを走ってきたのに、
20キロを超えていた。
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ここからしばらくSを使って面白く走り、
展望台に来ると、
御嶽山が雨の中に横たわっていた。
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頂上は雲に隠れていたが、
雪を被った様子もしっかり見えた。
ここまで来ると様々な種類の桜が満開になっていた。
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あたりが薄暗くなってきたので、
ハッキリ識別できなかったが、
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多分白い花を咲かせた桜の木だ。
八重桜
山桜
彼岸桜
河津桜
しだれ桜


色々な桜が咲いていた。
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肌寒いので気温を確かめると、
外気温は10℃だった。クルマの出す熱の影響もあるだろう。
この時10℃を下回っていたかも知れない。
開田はまだ早春だ。
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あっという間に夜が更け、
クルマの少ない時間を狙って走った。


タイヤも新しいので良くグリップして、
結構シュアな走りが出来る。


一旦戻ろうかと思ったが、
開田高原に来て良かった。


軽自動車では余程の理由が無い限り、
ロングドライブを楽しむ気になれない。


ただし道具だと割り切れば、
抜群の性能を示す。


登りより下りの方が燃費が悪かった。
その理由は、
平均速度が高かったためだ。
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一気に会社まで戻った。
結局トータルの平均燃費に、
ほとんど変化は無かった。


この燃費の良さは本当に凄い。


大したクルマだ。
ハイブリッドも顔負けの数値だ。


けれど走らせても全然面白くない。


軽自動車の走りが面白くない理由は簡単だ。
「サイズ」の有効活用に、
限界を極めたからだろう。


決して「より広く」を極めることを、
悪いと言っている訳では無い。


トータルで109㎞走った。

このツールは実に素晴らしく良く出来ている。

けれども会社に戻った時の気持ちの差は、
古いレガシィに乗った後と明らかに異なる。


まだ新車のステラなのに、

エンジンを切った時「やれやれ」と思った。


「もっと走りたい」とは思わない。




直前に乗った6気筒のレガシィと、
根本的に違うので、
これらは比較の対象にならないと思う人も居るだろう。
それは当たり前だ。
クルマの価格も違えば目的も異なる。

想定する顧客層だって全く違う。



「ステラが安定感のあるサスペンションで、

乗り心地も良く、
そんなに早く開田から戻れれば、
もうそれで十分じゃ無いの」


そう言う人も多いだろう。


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それが「これで十分じゃ無いの」と、
絶対に言えないんだな。


もう、そんな気持ちにさえなれない。



必要にして充分か、
そうじゃ無いかは価値観による・・・・・・・のかなぁ。


いやー、それは違う。


だから、
何て言うのかなぁ・・・・・。


「これで十分じゃ無いの」という、
両者の具体的な差を感じない人、


そういう人を納得させて減らすのも、
今の重要な仕事の一つだと考えている。


走らせながら思った。


最近の軽自動車は、
どのクルマも荷重移動が激しい。


ただ荷重移動は激しくても、
サスペンションの能力が上がり、
破綻させないよう全体を上手くまとめている。


ところが本質的にそう言うクルマは、
タイヤの能力をぎりぎりまで使うので、
走りがナーバスになる。


それと上質で整ったクルマだが、
軽量化を徹底的に極めたので味が薄い。


軽自動車はセカンドカーとして抜群だ。
だからこそ、
一家に一台、
必ずしっかり走れるクルマが欲しい。


いい加減にして欲しいのは、
国の姿勢だ。


古いクルマに重加算税を掛けるのをいい加減に止めて欲しい。
そんな事をしていると、
日本はクルマオンチばかりになってしまう。

スバリストに相応しい観光案内をしよう

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良く晴れた朝だ。
突然電話が掛かってきた。
受けた総務の羽柴が、
「社長、日東精工の四方さんと仰る方から電話が入ってます」と伝えてきた。


中津川にも「日東」と名の付く大手企業がある。
何のことかなと思って受話器を取ると、
相手はアメリカにいた。


最初は何のことか解らなかった。

なぜアメリカから電話を掛けて来たのか。
その時間だともうかなり夜も更けているはずだ。
よくよく聞くと、
側にこのオトコが居たらしい。

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ジェフだった。

レガシィの輸入を通じて知り合ったかけがえのない友人だ。
今はマイアミで不動産関連の仕事をしている。
実にバイタリティのあるオトコだ。


飲み屋なのかレストランなのか知らないが、
偶然隣り合わせた四方さんと、
ジェフの共通ワードは、
「SUBARU」だった。


なるほど、
良く聞いたら「日東精工」はかなりの会社だ。
ネジを扱わせたら天下一品のようだ。


邑楽郡大泉町に北関東事業所を設けている以上、
スバルとはかなり深い関わりがあるようだ。


見たことも無いアメリカ人に、
スバルと言っただけで、
「俺はスバルに詳しい男を知っている。すぐこの番号に電話を掛けろ」と、
なかば無理矢理電話を掛けさせられたようだ。


久しぶりにジェフの元気な声が聞けて嬉しかった。


ジェフのとなりにいるのはジェルミーだ。
前に会った時は歩けるようになったばかりだった。
時の経つのは早いなぁ。


ジェフはスバルをいつも気に掛けてくれている。
日本人にも強い親近感を持つので、
面白い出会いに繋がった。


スバルの生産能力増強が順調に進んでいるので、
関連するサプライヤーの皆さんや、
こうした関連企業の人達も盛んに米国を訪れている。


国内でも同様に忙しさが日増しに高まっているようだ。
やっと東亜工業の飯塚社長とお目に掛かれた。

名古屋で開かれる会議の前に、

中津川へ立ち寄って下さった。





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蕎麦でも食いに行きたいところだが、
僅か1時間ほどしか時間が無いので、
中津川の郷土食を用意した。


五平餅は奥が深い。
餅米を使わずうるち米で作る。


香ばしいタレは、
一度食べたら病み付きになる。


クルミや落花生のコシのある味が、
旨さの秘訣だ。
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発表前から美味しそうで堪らないSGPにとって、
正しくクルミや落花生の役割を担うのが、
ホットプレス加工材だ。


米国と日本で同時に立ち上がるSGPは、
今後のスバルを大きく方向転換させる重要な中核技術だ。


そのSGPにホットプレス加工材は絶対に欠かせない。
そしてそれは東亜工業無くして生まれない。







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飯塚社長のおじいさんは、
中島飛行機の生粋の技術者だった。
その縁で創業した会社だから、
凄い技術を持っている。


日本のモノ造りは、
ゼロから産み出す力が魅力だ。


この会社はその力を持っている。



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愛機のS207が漸く1万キロを超え、
かなり凄いクルマに変身しつつある。

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沢山のお土産を有り難うございました。
途中で打ち合わせのためにFISCOに立ち寄られたそうだ。








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レーシングサウンドが聞こえるような、
情熱的なサブレだった。


次は是非工場見学させて下さい。


桜のシーズンは、
日本各地からお客さまがいらっしゃる。

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埼玉から小暮さんがいらっしゃった。
愛機のGDAは相変わらず絶好調で、
旨いエンジンオイルを飲ませてあげると、
とても奇麗なサウンドを奏でた。


ステキなお土産を有り難うございました。
通風も収まったので、
早速戴こうと思います。



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岐阜市からリフレッシュメンテナンスで、非常に珍しいレガシィが入った。
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佐藤さんの愛機は「S」のルーツだ。
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今交換できる可能性のあるものは、
できる限り取り替えた。


既に入手不可能な部品もあるので、
注意深く作業せねばならない。
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ヘッドがゴールドに塗られている。
それが特別な意味を持つ証だ。
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入念に分解し、
疲労した部品を交換したら、
丁寧な手作業で組み直す。


その効果は20万キロ以上走ったクルマにとって、
限りなく大きい。
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主要部分が腐食していたら、
もう手を掛ける余地は無い。


しかしRAは実にしっかりしたシャシーを維持していた。
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杉本も滅多に見ることが出来ないクルマを担当できて、
武者震いしたようだ。


こういう時は、
似たクルマ同士が呼び合うようで、
工房の中は全てターボ車。

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画像に入っていない一番手前のリフトには、
レガシィDITが載っていた。


しかしそれ以外は、
全てSTIのコンプリートカーだった。


S401の車検が2台と、
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予防点検のS201、
それに納車待ちのS203もあった。
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中津川の魅力は、
澄んだ空気と美しい水、
それに個性ある街並みと食文化だろう。


遠方から来られても、
充分意味のあるステキな街だ。


荒井さんのリフレッシュメンテナンスが終わり、
R2は主の元に帰った。

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皆さんにお目に掛かれて嬉しかった。


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ステキなお土産を戴いた。
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和菓子の詰め合わせだが、
そんじょそこらの菓子じゃ無かった。
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やはり中津川の菓子は近江の影響を強く受けている。
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中仙道で繋がっているから当たり前だが、
京で磨かれた伝統の技が、
近江商人とともに伝わってきたのだろう。
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中津川で食べる鮎菓子も、
店によって味のばらつきが大きい。
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これは久しぶりの絶品だった。
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甘さのコントロールが素晴らしい。
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強いがイヤミで無い甘さを出すには、
相当な苦労を伴うだろう。
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この最中も初めて食べた。
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羽二重餅とのハーモニーが、
天下一品だった。
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荒井さんに、
中津川を散策される予定を聞くと、
「今日は馬篭宿に言ってみようと思う」と仰った。

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22Bオーナーズミーティングでも定番の、
美しい観光地だ。
ゴールデンウイークに、
中津スバルを目指す人も多いだろうから、
もう一度しっかり紹介しておこう。
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坂の宿場町だ。
基本的に駐車料金を取らないので、
気軽に訪問しそれぞれのお店でお金を落として欲しい。


下から上に登っていくと、
「かっぺ」という喫茶店がある。


オーナーはスバリストなので、
是非お茶を愉しんで欲しい。
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平日の夕暮れも実に渋い。
この日は誰にも会わなかった。
真っ直ぐ東に向かって歩くと高崎に繋がり、
五街道として最終的に江戸に入る。


左側を見ると、
島崎藤村の生まれた家が記念館になっている。
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お向かいに観光案内所がある。
そこにも今井さんという女性のスバリストが居るので、
何でも気軽に相談して欲しい。
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記念館のすぐ右隣が大黒屋だ。


ここで生まれた「おゆう」さんが、
藤村の初恋の人だと言われている。
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初恋は実らず、
おゆうさんは隣の妻御宿に嫁いだ。
その孫に当たる方が、
妻御宿の発展に尽力された。


以前紹介したことがある。
もちろんその人もスバリストだ。


夕暮れが近くなったので、
そこで折り返し坂を下った。
ここから眺めた方向に、
荒井さんの住む近江がある訳だ。
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良く見るとこの旅籠だけ何となく活気がある。
どこにも人影が無いのに、
妙に気になった。
良く見ると左右とも同じ名前の旅籠だ。
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右側の建物をみて驚いた。
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なんと外国人客でびっしりだ。
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中国の爆買いツアーも盛んだが、
流石にここへ来る中国人は少ない。
中にいる人達は、
どちらかと言えば欧米からの旅行者のようだ。


日本人も昔は爆買いツアーをしていたので、
中国人を決して笑えない。


ただ、最近はモノを買うために外国へ行くことは少ない。


それではなぜ外国に行くかと聞かれると、
「こと」を買うために行く。


そう言えばSABの脇を歩いて通過する外国人が増えた。


なるほど、
江戸の情緒を楽しんでいたのだ。
矢印のあたりが中津スバルだ。


明るく輝いているのが、
中津川の国道バイパス沿いだろう。
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中津川は交通の要衝として古くから栄えた。
けれども決して中仙道だけが古道では無い。


坂を真っ直ぐ下ると、
大きな駐車場に出る。
そこから東を見ると地勢が良く解る。
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数多くの崩落した傷跡を見せる山肌が特徴的だ。
下の写真の右端に見えるのが「ふれあい牧場」という観光施設だ。


江戸時代より遙か昔は、
東に向かって道が続いていた。


それはそれは険しい道で、
山を越すのが命がけだった。


古道の名前は「東山道」だ。


御坂峠という場所には、
今でも遺跡が有り、古代の人達が祭祀した痕跡がある。




「まがたま」という言葉を聞いた事があるだろうか。
山の中腹にある遺跡には、
多数の勾玉が地中に埋まっている。


山を越す前に命を落とさないよう、
「まがたま」を身代わりにしたらしい。
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雲を被っているがこの山の姿は、
遠くから見ても実に雄大で美しい。


恵那山という。
中津川は比較的観光資源に恵まれているので、
恵那山まで入っていく人は少ない。


でもあの山の反対側に、
素敵な場所が沢山ある。


もちろん中津スバルの守備範囲だ。
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古道など無視して恵那山トンネルを突っ切れば、
素敵な場所は目と鼻の先だ。


辺り一面に恵那山トンエルを作る時に出来た「恩恵」が残る。
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トンエルを掘ると出てくる土も、
使い方によって大切な資材となる。


工事で造られた道路も、
後々の観光開発に役立つ。


ここからは恵那山トンネルを忘れ、
古代の道「東山道」を使って、
命からがら山越えをしてきた気分に浸って欲しい。


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遠くからでもその容貌が目に入る。
カメラマンにとって絶好の題材だろう。


満開の間は21時までライトアップされる。


東山道の脇に素晴らしい桜が凜として立っている。
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残念ながら、
今年は開花が早かった。
しかし開田高原のように寒いので、麓の桜が終わった後で美しい花を楽しめる。
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万葉の時代も、この景色を眺めたのだろうか。
一つだけ違うのは、中央に僅かに見える巨大建造物だ。
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振り返ると神社がある。
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由緒ある神社の謂われには、
しっかり「坂本」という文字がある。
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現在中津スバルの位置するところが、
この坂本村に相当する。
中津川の名が出ないのは、
市制施行後に生まれた行政区のためだ。
門前を下ると、
いよいよ巨大建造物に目が丸くなる。
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恵那山に向かってケーブルが伸び、
毎日山頂に人が登っている。
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冬はスキーだが、
今のシーズンからナイトツアーが盛んになる。


この日も平日ながら駐車場には、
夕暮れを待つクルマが並んでいた。
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たった2200円で美しい星空が眺められる。
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隣接するカフェもナイトツアーの時間帯はオープンし、
プロジェクトマッピングが楽しめるそうだ。
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親切そうなスタッフ達が、
来場を心待ちにしている。


天体望遠鏡のビクセンも協賛しているので、
本格的な知識を付けるのにも役立つだろう。


天体観測には、
是非「スバル メローペ」を使って欲しい。
中津スバルで実物を展示しているので、
ぞひみてほしい。
ナイトツアーに参加するスバリストは、
ぜひメローペを持参すると良いだろう。
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灯台もと暗しと言うが、
数十分で訪問できる素敵な場所をすっかり忘れていた。


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行政区の線引きで、中津川と阿智や飯田をぷっつり切っているが、
スバリストは「一帯」で考える方が楽しいだろう。
山麓駅から下ると、
今真っ盛りの花桃の里がある。
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温泉もあるし、
川魚を楽しめる大きな囲炉裏もある。
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この場所も空気が旨い。
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恒例の鯉のぼりも空を舞っている。
ぜひこの魅力をその目で確かめて欲しい。


小包が届いた。
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妻が「あ!あれが届いた!!」と封を解いた。
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中には運転が楽しくなる「お守り」が入っていた。
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妻が何度も色をアレンジし、
拘りに拘りを重ねた作品だ。
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ホンモノの石なので、
コストが高く利益は出ない。
けれども、
ステッカー以外のお土産も必要だ。


思い切って作ってみた。
中津川を訪れた記念に、
是非いかがだろうか。


黄金週間にスバルを満喫しよう!

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お守りがとても好評だ。中津スバルのフェイスブックで紹介したら、僅か数時間後に飛騨地方からお客さまがいらっしゃった。
御得意様の石川さんも、お守りのポスターを見て、早速愛車用に二つ購入された。
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リフレッシュメンテナンスに備えた点検や、車検整備など、ゴールデンウイークになると、遠方のお客様も大勢来店される。
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郡上からの福手さんがいらっしゃった。ご覧のように背が高い。
大学でバスケットをコーチングされている。
これからのバスケットも強くなるぞ。

ラグビー同様に、
一気に国際水準の実力を付けるのではなかろうか。


そんな予感がした。


彼の愛機は20万キロを越したBP5だ。
このクルマにはとても興味がある。


四代目レガシィで、
最も際立つ変化を遂げたのは、
自然吸気のDOHCエンジンだ。


それが年度改良を受け、
スペックBだけになり、
更にMTだけ190馬力にパワーアップした。


実に渋い。
愛機に美味しいレプレイヤードゼロを飲ませ、
颯爽と帰って行かれた。


お土産にスイミングをパワーアップさせるDVDを頂戴した。
有り難うございました。


しっかり見て、
GWで緩んだボディを引き締めよう。


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翌る日、
羽島から田中さんがいらっしゃった。
リフレッシュを終えた愛機は、
工房で主を静かに待っていた。
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美味しい和菓子を有り難うございました。
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社員の好みも様々で、
妻はブランデーケーキに飛びついた。


二袋に分けられた菓子が目を引いたので、
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そちらを選んだ。
最中の皮と餡入りの餅が別々になっている。
 
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香ばしさとパリッとした軽い食感に、
もちっとした舌触りの餅から出る、
甘い餡のハーモニーは、
まるでリフレッシュを終えたレガシィのようだ。


田中さんの愛機も四代目レガシィだ。
こちらは13万キロを少し超えたターボのGTだ。


ここで一気にリフレッシュさせ、
25万キロを目指す。
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ラジエタータンクとホースを替えた他は、
シャシーのブッシュを徹底的に入れ替えた。
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上に並んでいるのは、サスペンションのブッシュ類だ。
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フロントサスペンションの、トランスバースリンクの後ろ側に付いているブッシュは、劣化の様子が一目で解った。
交換した部品を見ると、
ブッシュの役目が如何に大事か良く解る。



下の画像は、
交換したエンジンマウントのクッションラバーだ。
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既に液漏れが始まっていた。

リヤサスのフレームも丸ごと交換した。
ブッシュが一体化しているので、
全部換えないと意味が無い。


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北原が右手に持っている、
デファレンシャルメンバーアッセンブリーと、
左手に持つフレームサブ アッセンブリー/リヤサスペンションも、
丸ごと一緒に交換した。



次にあるのは、
リヤのマルチリンクを構成する部品だ。
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上から順に、
ラテラルリンクアッパー アッセンブリ 
ラテラルリンク アッセンブリ
ラテラルリンクアッセンブリ リヤ
と正式な名前が付いている。


どれもブッシュが圧入され一体化しているので、
丸ごと部品を交換する。


これ以降に誕生する、
SIシャシーと最も異なる部分だ。


ダブルウイッシュボーンでは無く、
3本のアームで構成されている。


もう一つ四代目の高性能エンジン搭載車に、
独特の味わいを持たせる部品がある。


リヤハブから前に伸びるアルミの鋳物で出来たパーツだ。



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こうして分解すると説明しやすい。

トレーリングリンクと言って、
リヤサスの動き重要な対応をする部品だ。
そのフロント側に装着されたブッシュも劣化が酷い。
新品に交換した。


整備する人間のスキルは大事だ。
本気で「クルマは魂を持っている」と思わないと、
気持ち良く仕上がらない。


ネジ一つ締めても、
人間性は工具を通じてクルマに伝わる。


そこから研鑽しないと良い仕事は出来ない。


環境整備も大事だ。
整備した環境をお客様に喜んで戴くために、
毎日工夫を凝らしながら恒例のイベントを企画する。


昨年完成させたチャーミング屋台を点検整備し、
更に改良を重ねた。
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楽しい「おもてなし」も沢山揃えた。

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まず、みたらし団子だ。
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そして抽選会も人気がある。
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ちょっと地味なので演出した。
一つしか無いけれど、
このクッションはとても気持ちが良い。
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そして大事な道具も調えた。
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本来のバンパーの機能を有していないので、
バンパーもどきにダンパーを付けた。
北原課長のアイディアだ。
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同時にこの改造を施したサンバーの、
大きな問題はオーバーヒートだ。


その弱点を克服することが重要だ。
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導風版を漬け冷却効率を高めた。
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ボディ全体の化粧直しも終わり、なかなか面白いクルマに仕上がった。
レクチャーカーなので、チャーミング屋台と同様の非売品だ。
なぜ利益の上がらないことに情熱を注ぐか。
その理由は簡単そのもの。常に我々の心にシンボルを作る。
お客様を楽しませるためには、工夫と努力だけでは足りない。
スタッフそのものが「ワクワクドキドキ」しないと、絶対に面白くならない。
今日からいよいよ本番だ。抽選も大好評であたりが続出している。
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あと4日間頑張ります。終わり

偉大なスバル達のロバスト性を検証する

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川崎の栗原さんがオイル交換にいらっしゃった。
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お土産を沢山頂戴した。
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袋の中には、
この包みが二つ入っていた。
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紐を解くと、
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奇麗な水彩画が現れた。
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初めて見るお菓子だった。
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ドッシリ重厚感があり、
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実に塩梅の良い甘さと、
柔らかな舌触りだ。


丁度お腹が空いていて、
あっという間に食べてしまった。
有り難うございました。
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愛機GRBに点滴を施し、
美味しいオイルを飲ませてあげた。


「今日のご予定は?」と尋ねたら、

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「ブログに案内されていた場所に言ってみようと思います」と仰った。
うれしいねぇ。


取材して良かった。
きっと好天の高原を楽しまれた事だろう。


距離は伸びているが、
まだまだ抜群の性能だ。


暑かった。
あまりにも天気が良いので、
夕方になるまでチャンスを待った。


物凄い経歴のクルマを試す。
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以前も紹介したRX-Rは、

点検だけ施し、
掃除した後フロントフードを交換した。


オイルなどが入っているか確認したが、
整備はしていない。


ところが驚いた。


信じられないような性能を持つ。
まず百聞は一見に如かずだ。


この↓
動画

をまず見て欲しい。


平成4年に作られ、
20万キロ走ったクルマだ。


人間なら80歳を超えていると言えよう。


更に驚くクルマがもう一台やって来た。
平成6年型のアルシオーネSVXだ。
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この当時のグレードはVEをベースに年度改良し、
ほぼ全量が限定車のはずだ。
恐らくS3だろう。
ただでさえ高いロバスト性を誇るSVXの、
走行距離が凄い。


オドメーターに23万と表示されているが、
そもそもいつ交換したのか解らない上、
良く見ると輸出用のマイル表示だ。


これは堂々たるメーター改竄車だ。
本年3月21日に374.402kmと、
どこかに表記されていた履歴があるらしい。


どう見ても「連れて帰って欲しい」と訴えていたので、
悪い癖が出た。
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持ち帰り、
まずリフトアップして下回りを確認すると、
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想像以上に奇麗だった。
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何かに有効活用できるはずだ。


そう思ったが、このクルマも運転して驚いた。


先日のWRXを加えた3台で、
しばらくスバルのロバスト性の高さを研究する。
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「このようなクルマがなぜ作れるのか」に、
昔から尊敬の念を抱いていた。
そこが「スバルなら」という期待に繋がる。


スバリストに共通する「想い」では無いだろうか。


続く・・・

サンバー レクチャーカー「KV3」好評

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イベントも折り返しを過ぎた。
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ちょっと腹が出てきた。何となく嫌な予感がする。
気がついた娘に、食事制限を受けた。
昼はヨーグルトにシリアルを入れ、蜂蜜だけ掛けて食べた。
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一昨年、ドイツの郊外を走っていた時、偶然道ばたで無人販売していたのを見つけた。
それを買って持ち帰り、娘に渡した。ようやく味わうことが出来た。
やっぱり蜂蜜に凝る国柄だけ有り、
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美味しい蜂蜜だ。わずか5.5ユーロでこのクオリティの蜂蜜が買える。だから、向こうの人はジャブジャブ食べるのだろう。
それにしても驚いた。デトックス効果だろうか。
その夜500m泳いで体重計に載ると、何と64kgになっていた。
スッキリしたところで、東京から嬉しい来客だった。
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マホとアミが揃って来てくれたのは、本当に久しぶりだった。
アミもとうとう大学生になった。入学おめでとう。
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美味しいドレッシングを戴いた。痩せたカラダを維持出来る。
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美味しいみたらしを用意して、
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久しぶりに長谷川家と歓談を楽しんだ。
しかしアミが聞き捨てならないことを言う。「私車の免許とらない」
何という大それた事を言い出すのだ。神に代わって成敗しようかと思ったが、気を取り直した。

そういえば丁度、
ガルパン号が店頭で愛嬌を振りまいているではないか。
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両家の娘3人を一緒に乗せて、
マニュアルシフトの面白さをカラダで教えた。


これがローだ!
行くぞ!!
ギューン!ここでセカンド!
ぎゅ~~~~ん!!!ここでサード!!


力を込めて体現すると、
三人がよじれて苦しそうに泡を吹きながら爆笑していた。


通りすぎる店舗のショーウインドゥに、
ガルパン号が映る度に「カワイイイイ!」を連発していた。


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これで免許を取らないなどと言う、
大それた事はしないはずだ。


めでたしめでたし。(笑)


R1の凄さを再認識:前編

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取れたての旬の味を戴いた。
美味しい筍を有り難うございました。



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最新型サンバートラックを、市川さんにお渡しした。
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昔から近所に住まいで、
大変お世話になっている。
サンバーを愛用されている御得意様だ。



有機無農薬栽培に取り組む農家を営まれ、
自宅の敷地内に筍山もある。



市川さんの納車式を終え、
ふと工房の脇を見ると、
随分ドクダミが増えたことに気がついた。


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このあたりも成り行きに任せ、
あまり手を掛けず放って置いたので、
サツキの周りも随分荒れてしまった。


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一週間ほど連続で草取りしたら、
春の陽気にも後押しされて見事に若葉が色づいてきた。
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一番上の木は皐月だとばかり思っていたら、
何か香ばしい香りがする。


自然に生えたお茶の木だった。


ここは元々畑だったので、
僅かに露出しただけでも、
土の力を強く感じる。
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望桜荘の桜も一気に緑の衣を纏った。ベンチの周りに、望桜荘の周りで繁殖した苔を移植し、どのように増えるか実験した。
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一冬越して、
見事に実験の成果が現れた。
川べりを石垣沿いに歩くと、ブルーベリー畑が下から見える。
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カンゾウが一気にニョキニョキ伸びて、
カラスノエンドウと絡み合っている。
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どれも食べられる野草ばかりだ。


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柔らかいうちに穂先を集めて炒めるのも美味しい。


エンドウを集め、
かき揚げにするのも美味しい。


少し旬を過ぎたが、
タネツケバナも面白い。
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白くて奇麗な花が咲く。
最初は珍重したが、
その内に面倒になった。


草取りするとピチピチ種を飛ばす。
苔の上に増え続けたので、
徹底的に除去した。
ある日、
まだ柔らかい実の部分を強く押したら、
白い乳液が出てきた。
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臭いを嗅ぐと香ばしい。
そこで同じような物ばかりを摘み取り、
丁寧に水で洗った。


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茎だけにして長さを揃え、
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皿に盛って観察した。
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旨そうだ。
毒は無いので食べても良い。


ムラムラムラと食べたくなったら、
自然に任せて食べるのが一番美味しい。


ドクダミも薬になる。


人間の好きな植物が次第に増えた。
環境改善は色々な意味を持つと悟った。
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ブルーベリーを植えてから、
自然に食べられる植物が増えてきた。
これは勉強になる。


そう考えると、
僅か道路を隔てただけの、
反対側にある川べりが気になった。
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あそこは今はどうなっているのだろうか。


早速観察した。
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4車線化の道路工事で、
人工的に作り出された斜面だ。

西側の岸から川べりを撮影すると、

竹や草がうっそうと茂っていた。


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斜面の奥に、
同じような側道がある。
人が通るだけの、
今は使われない廃道だ。


この斜面は人を寄せ付ける隙が無い。


自然に任せておけば、
その場所に都合のよい繁殖が始まる。
久しぶりに見たら、

周囲は荒れ放題だ。
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隣は誰も見向きさえしないお茶畑だ。
夏の間雑草に覆われ、
それらが枯れたまま覆い被さっていた。
冬を越して、
なんだか異様な世界が出来あがった。


自然の力は凄い。
強烈に荒れてはいるが、
これも必要だろう。



一度荒れ放題にして自然に任せる。
すると、
何が大切なのか、
もう一度見直す事ができるだろう。



現在の中古車の流れを見ると、
同じように思える時がある。


まるで荒れた草ッパラだ。


ウエブ上を実に様々な商品データが行き交う。



それに触れるには、
プロのノウハウが必要不可欠だ。
ところが素人も平気で触る時代になった。


例えば調理師が食材を手に入れるために、
市場に行ったとしよう。


彼らの求める食材は、
あくまでも「生」で加工していない材料だ。
プロとして美味しい料理を作るため、
一般の店頭で並ばないモノを探す。


それを調理し、
顧客に料理を売る。


本来、「市場」は素人の行く場所ではない。


同じような見方を中古車に当てはめる。
中古車にも「市場」がある。
現代はオークションが「市場」の働きを成す。
そこに素人が入るのは、

結構リスクが大きい。


最近のネット社会に共通する、
何かにつけて乱暴な感覚は、
中古車市場にも当てはまる。


まるで一般顧客が生鮮市場に踏み込んで、
調理前の食材を買うように、
そのままでは食べられないクルマが取引され、
何もせずに不十分な上体で顧客に渡る。


インターネットは、
確かにあらゆる世界の物流を変えた。
必用で便利だが、
その反面、
そこには怖さも常にある。
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この荒れた川べりのように。


こんな時代だから、

あえて基礎を大切にしたい。
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このR1という名車もロバスト性が高い。



大好きなクルマの一つだ。
平成17年に作られ、
現在85000㎞走行している。


調理前の素材の状態で、
「生」のまま市場で売られていた。


だから決して万全の状態では無い。


ほとんどの素人は、
エンジンが掛かり、
見た目にさほど問題が無ければ、
平気でこのまま乗るだろう。


これでも良く見るR1の中で、
程度は良い方の部類に入る。



もしこのクルマを「生」で手に入れたら、
新しい持ち主は恐らく何も気に留めず乗り回すだろう。


そして寿命を縮める。




最近はもっと荒れたクルマを「市場」で買い、
困って持ち込む人が増えてきた。
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R1の優れた心臓は、
良質なオイルを喜ぶ。


直列4気筒DOHC16バルブ
AVCSを搭載し出力と環境の双方を高性能化した。
圧縮比10.5
最高出力40kw(54馬力)/6400rpm
最大トルク63N・m(6.4kg・m)/4400rpm


このクルマを精密に整備した。
なるべく部品を交換せず正常な状態に戻し、
高速道路で性能を極限まで確かめた。
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その詳細を次のブログで報告したい。


終わり

偉大なスバルのロバスト性を検証する:続編

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ゴールデンウイークが終わり、今朝は全員で午前7時から会議を開いた。
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来場数の極端に少ない日があり、全体の動員数は昨年より少なかった。
結果は成功だ。中身が良かった。
色々な人達ととても濃い話を楽しめた。
また後日改めて紹介するつもりだ。
今後はイベントに平日を挟むより、休日だけ続ける方が効果的だと分析した。何しろ長い連休だったので、休み疲れた人が多いかもしれない。
昨日の朝、
須恵器の破片を敷地内で見つけた。この辺り一帯では良くある事だ。
昔から雨の激しかった後に、畑から土器の破片が出土した。
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「大展示場」と名付けた一帯を、
絶対にコンクリートやアスファルトで固めない。


決意した理由は、
その方がロバスト性が高いからだ。
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この辺り一帯には、
縄文時代から人が住んでいたようだ。


すぐ裏の道を作る時には、
京都大学が発掘作業を繰り広げた。


そして竪穴式住居の遺跡が見つかった。
全て埋め戻され、
今の道路が出来上がった。


発掘中、
毎日発見の連続だった。


次から次へ沢山の焼き物が出てきた。
残飯を捨てた形跡があったり、
漆塗りの椀が、
痕跡だけ現れた。


多分このあたりには、
弥生後期から室町時代という、
長いスパンの遺構が重なっている。


その調査以前から、
畑の中から土器の破片が出た。


日常茶飯事だったが、
改めて須恵器の破片を見ると嬉しくなる。


まるでタイムスリップしたように。


おそらく大きな窯があったのだろう。


土を掘ると粘土層もあるからだ。
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須恵器の破片は、
この斜面から現れた。
草を取っている時に、
砕石や遺物に混じって出てきた。
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奇麗に洗って、
保存しておこう。


斜面にある土は、
とても力強い。
恐らく何百年もの間、
人が肥やしを与え続けたに違いない。
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長靴にベットリと絡みつく土は、
なかなか良い匂いだ。
ステキな酵母の塊かも知れない。


ロバスト性の高さを感じる瞬間だ。


数年前
紅梅を移植した。


望桜荘の庭で、
自然発芽した苗をズバッと抜いて植えた。

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乱暴に植えたので、
それぞれ独特の育ち方をしている。


手前にある木が一番育ちが良い。


それに比べ、
奥の2本は育ちが悪い。
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根の周りを生えた草を、
丁寧に取り土を整えた。


何となく変な気がしたので、
しげしげと観察したら、
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小枝がビッシリと、
貝殻虫らしき昆虫で覆われているではないか。
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この木は毎年毎年同じ目に合っている。
それでも何とかここまで育った。


果樹園の農家が見たら怒るかも知れないが、
絶対に消毒しない。


三本の紅梅には、
それぞれ異なるロバスト性がある。


寄生した幼虫を、
ヒトの手で取ることもある。
マツカレハの幼虫のように、
大きい毛虫だ。


小さい虫が増えたら、
天敵に任せる。


既にナナホシテントウ虫の幼虫が居る。


それに対して、
こっちは大変だ。


望桜荘の庭木がこんな姿に!
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こんな怪しい姿を、
過去に見たことが無い。


この現象を妻が最初に見つけた。
近くで良く見たら、
糞の形跡はある。
ところが、

肝心の昆虫が見えない。


そこで写真を撮って戻り、
パソコン上で拡大した。
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見つかった。
矢印の部分を抜き出したのが下の画像だ。
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小さいくせに凄い食欲だ。
食べ尽くしてどうなるのか。


奇麗に食べ尽くされた樹木の葉には、
葉脈しか残っていない。


この樹木のロバスト性を確かめるチャンスだ。


この地に店を構えて50年経った。
スバル1000の発売に合わせ、
初めてショールームを構えた時の写真だ。
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今月の14日は、
スバル1000の誕生日だ。
今年で発売から満50年になる。


スバルの水平対向エンジンは、
半世紀を迎えた。


同時に中津スバルにとっても、
記念すべき年だ。


この土地に本拠を構え、
半世紀になる。


ずっとスバル一筋で生きてきた。


この建物の向かって左側を注目して欲しい。
壁に沿って小径が見える。


今もそのまま残っている。
その当時は、
周りが全て畑だった。


その境界線には道があり、
畑仕事に勤しむ人が行き交った。



その名残が露出した土に現れている。
良い畑の土にはミネラルが多い。
だから様々なイキモノが、
永遠に繁殖と衰退を繰り返す。


そこから知らず知らずのうちに、
「ロバストネス」が何かを学んでいたようだ。


水平対向エンジン誕生から50年という、
この記念すべき年に、
なぜか不思議な縁が生まれた。


どのクルマも生産から20年以上過ぎ、
しかも極めて苛酷な状況下に置かれていた。


ロバスト性が如何に高いかを、
これらのスバルが見事に証明した。



このブログで紹介した、
20万2000km走ったVIVIOに、
モータースポーツで酷使されたWRXや、
37万km走ったSVXは、
どれも面白いほど良く走る。


大切に保存してあるクルマより、
明らかに走りが面白いのだ。


良く「走り癖」と表現されるが、
ロバスト性の高いクルマほど、
噛めば噛むほど味が出る。


この3台はそれを如実に物語った。


スバルのロバスト性とは何たるか。
その特異的な存在を、
見事に証明したと言える。



サンバーKV3も加えると、

同世代の異なるスバルは4種類になる。


それらから感じるロバスト性は、
スバル車全般に共通する。


そして最新のVABは、
その頂点にある。


VABを保有して、
それがスバル史上最強のボディである事を知った。
飛行機造りの遺伝子があるから、
ここまでロバスト性を高く出来る。


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スバルと共に歩み、50年の時を超え、遂にスバル史上最強のクルマを展示した。
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このクルマから、かつて無い強烈なロバスト性を感じる。

展示できる事を誇りに思う。
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スバル史上最強のポテンシャルで、
史上最高のクオリティだ。


そして史上最高のロバスト性を持つだろう。
それは将来必ず解る。
ひょっとすると、
1万キロ程度では慣らせないかも知れない。


STIは昨年の12月、
広報車を用意してくれた。


そのS207は、
徹底的に慣らしてあった。


貸し出す前に丁寧に慣らされた痕跡もあった。
ジャーナリストは苛酷に扱う。


高い耐性を持つと言えども、
ロバスト性は扱いによって左右される。


おそらく我が子を手塩に掛けるように、
丁寧に慣らしたのだ。


一旦アタリが付けば、
ジャーナリストの手痛い洗礼にも平気で耐える。


マリオが借りた前日も、

貸出先でかなり徹底的に痛めつけられたようだ。


それを微塵も感じさせない、
良いクルマになっていた。


届いた新車の音を聞き、
完全に理解出来た。
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新車から乗らないと、
具体的に解らない事が沢山ある。



昔とは異なり、
新車を購入しても、
特に「慣らし」は必要無い。


とは言うものの、
最初から丁寧に扱われたクルマには、
ワンオーナーの味が滲み出る。


エンジンオイルの重要性も、
先のブログで痛いほど解ったはずだ。


ガソリンスタンドや、
大手カーショップでもオイルは簡単に交換できる。
でも、
そこで絶対に手に入らないオイルもある。


S207はスバル車として、
初めて使用するオイルを厳密に定めた。


それらの掟を守り、
1万km以上に渡って正確に慣らしたクルマが、
どのように豹変するのか。


期待して欲しい。


「ロバスト」という言葉は、
専門性が高く分かり難い。



直訳すれば「強靭な」で良いが、
「タフ」では言い替えられない。
ひと世代前に遡り、

LEONEの頃ならば通用した。


4WDの走破性をタフと位置づけ、
顧客にその言葉をアピールをした。


今では「タフ」と言う言葉だけでは、
説明が難しい。


「ロバスト」をカラダに置き換えてフォーカスしよう。
一つの例え方として、

ロバスト性を過去の自分にあてはめる。



1980年代に遡る。


東京モーターショーで、

LEONE RX/Ⅱがデビューし、
スバル初のフルタイム4WDが発表された。
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早速モーターショーを取材し、
当時のチラシに役立てた。

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かわら版の原型だ(笑)
スバルの駆動系ラインアップも、
この時に原型が整った。
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このチラシを作りながら、
自分の結婚式を準備していた。
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結婚式は11月3日で、
このチラシの締め切りは11月1日だった。



並行処理するのは大変だが、
人任せにしたくなかった。
なぜなら「結婚式場で挙式する」が、
死ぬほど嫌だった。


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披露宴の場所に中津川の老舗料亭を選んだ。
そこは祖父が喜寿の祝いをした場所だ。


歴史ある「長多喜」を訪れ、
社長に直々にお願いした。
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全てオリジナルだ。
挙式も「俄信者」になるのがイヤで、

叔母の嫁ぎ先のお寺に頼んだ。


仏前結婚と聞いたオヤジは、
口から泡を吹いた。


挙式の当日、
袴をはいてスバル1300Gに乗った。
向かった先は式場のお寺だ。


式を終えまたフルハーネスのシートベルトを装着し、
今度は長多喜に向かった。


当然披露宴にも制限時間は無く、
樽酒で大いに盛り上がった。


そのまま二次会に行き、
三次会まで残った友人は、
全員新居のアパートで朝まで雑魚寝した。


そんな訳だから、
翌日からの新婚旅行も行き当たりばったり。
初めて行くオーストラリアなのに、
往復の航空券を買っただけ。



成田空港まで電車で行くつもりだったが、
新居に泊まった友人が見かねて、
成田まで送ってくれた。


オーストラリアに着いて、
最初のホテルは、
ブルーバードホテルだった。
そこだけは、
「あまりにも雑だ」と心配した長谷川君が手配してくれた。
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それ以外は全て行き当たりばったり。
FFのファミリアを借りて、

毎日走り回った。
放浪の旅のような新婚旅行を終え、
日本に帰ると、

翌日は結婚式が控えていた。


自分の結婚式で司会を頼んだ親友が、
次に結婚した。


「ハレ」も「ケ」もごちゃまぜ。


境目の無い生活が好きだ。
これも「ロバスト性」と位置付る。


決してタフなオトコでは無いので、
ロバストなんだな。


スバルもそうだ。
「タフ」とは違う沢山の要素が絡み合う。
様々なシチュエーションに対し、
耐性が高いだけで無く順応できる能力がある。


その結果、
正しく使えば驚くほど寿命が長い。


飛行機造りから続く、
ものづくりの姿勢がロバスト性の高さとなって、
生まれるクルマに滲み出る。


スバルをとても好きな理由だ。
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嬉しい贈り物が届いた。福岡人さんからだ。
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最高の八女茶を送って戴いた。
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この玉露には凄い執念が、
注ぎ込まれている。


なぜか。
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封を切った瞬間に、
このまま食べたくなるからだ。
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指でつまんで噛み締めると、
奥歯の間から天然のグルタミン酸が滲み出る。


そのまま食べても旨い。
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日本人のロバスト性を高めるには、やはり緑茶が最適だ。
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コーヒーからこの味を楽しむことは不可能に近い。
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温度を下げたお湯を注ぎ、最後の一滴まで注ぎ出す。
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最高にパワーアップできた。
有り難うございました。


=終わり=

サンマルRの咆哮

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改めて思ったね。
世の中には、
どんなに良くても、
歴史に埋もれるものがある。
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揚げ物を一切使わない弁当の味を知っているだろうか。
この美味さと、
水平対向6気筒エンジンの味は同じだ。


これを磨く事は、
スバルを引き継ぐ上での使命だろう。
このテストも佳境に入った。


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それにしても東京は広い。
こんな都市は世界でも稀だろう。 

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神奈川県から東京に向かった。
さあ、どうする。


続きをお楽しみに。




R1の凄さを再認識:後編

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誰も居ない木曽馬の里はイイネ。
既に訪問した人も居るだろう。念のために紹介する。
ここが木曽馬の里にあるレストランだ。
水曜日は定休日だ。誰も居ないのでひっそりと静まりかえっている。
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この日、
フツーのステラを試した後で、

4月28日のブログに所感まとめた。


R1を語るには、
更にスバルの軽自動車を振り返る必要がある。


アライアンスした軽自動車だけでは不十分なので、
一気に9台の「スバルの軽」をテストした。


同じコースで同じ距離を走った所感を記す。
まずアライアンス車のプレオだ。
4WDなのでプレオ+と異なるプラットフォームだ。
これは現行のプレオバンと共通する、
走りの愉しさを持つ。


平成24年式のコーラルピンクで24000km走行している。

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コーナーにどーんと入る時の安心感が高い。固定式のリヤサスだが、十分なストロークが有り動きもそれなりに良い。それらが、確かな走りに貢献している。
初っぱなから意外だったが、次はR2を走らせた。R2もシャシー剛性が高い。特に「R」はツインカムエンジンを搭載して、パンチのある走りが魅力だ。
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コイツは面白い。平成16年式で86000km走行しているが、ロバスト性の高さを証明するクルマだ。
順応性が高いので、使えば使うほど味が出る。スピードメーターの横にタコメータを持つ所も、クルマ好きにとって嬉しい仕組みだ。
もう一台R2に乗った。こちらがSOHCエンジンのF+だ。平成21年式のベリールージュ。
嬉しいことに5速マニュアルだ。
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最終モデルに近いので、サスペンションは柔らかく、突き上げの少ない優しい乗り心地だ。
初期のRがアグレッシブなのに対して、実にコンサバティブなクルマになっている。
引き続きR2を試す。マニアなら涎を垂らすシャイニーシルバーの「S」だ。
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平成16年式の75000kmで、タイヤを新品のコンチネンタル「CEC3」に交換した。
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コイツの慣らしを兼ねてひとっ走りした。「S」と後述する「R1」は15インチ専用設計なので、コンチのタイヤを履かせることが出来るのだ。
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まず優しく60km程北原課長が走らせた。表情は新品同様で何の変化も無い。
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10km軽く走って一皮剥いてみた。
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実に気持ちが良い。これは持論に過ぎないが、R2は絶対にFWDの方が高性能だ。
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コンチネンタルのコンパウンドと相性は最高。
柔らかい構造で、ラウンドシェイプなプロフィールは、しなやかに路面を掴む。
適度にエコなコンパウンドは、
走行抵抗が少なく、iCVTのR2を前へ前へと転がせる。
耐久性を重視したブリジストンのポテンザも良いけど、最近は選択肢が広がったので嬉しい限りだ。
完治がこのサイズをレパートリーに持つ理由は、ドイツ車でこのサイズを履くクルマがあるからだ。
次にお気に入りの1台を揃えた。懐かしいプレオRSだ。

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平成14年型のピュアブラック。
91000km走行しているが快調そのもの。大成功したクルマだけあり、ダンパーストロークの豊かさや、スバルの軽史上唯一の4輪ディスクブレーキなど、見出す点は数多い。
走らせると、これが実に面白く、重厚でスポーティなこの世代だけの格別な味を持つ。
R2のようにプレミアムな軽を狙うと、スタイル重視になりフロアの構造にしわ寄せが来る。
それが同じサス構造でも、全く違う走りの印象に繋がっている。
続いてR2のAWDを試すことにした。平成20年式のレフィ ビターセレクションだ。
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走行距離56000kmで無事故のモカブラウンなど、もう探しても簡単に手に入らない。
お宝の一台だ。これくらい年改を重ねたクルマだと、まさに円熟味が現れる。
それを専用の内装色で更に際立たせたセンス良いクルマだ。
R2のスタイルは明らかに他メーカーに影響を与えた。
これがリッターカーだったらと悔やまれる。
それを具現化したのが、現行のアルトとイグニスに思えてならない。
まあ出して成功したかは定かでは無いが(笑)何しろ激戦区だ。
価格で左右されるマーケットに、迂闊に入らず良かったのかもしれない。
と思わせるのは、次に一つ前のステラに乗ったからだ。平成25年式のカスタムRで、アーバンナイトブルーのまだ20000kmに満たない良質車だ。
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一つ前のシャシーのせいか、重厚さが半端ではない。
10km程度の距離だと、これまでスバルが4輪独立サスに拘った意味は、いったい何処に有ったのかと嘆きたくなる。
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即ち鞄としての機能が、ここまで乗ったクルマの中で最も優れていた。
そこで次にとっておきのクルマを引っ張り出した。平成19年のR2「i」はオブシディアンブラックパールの、渋い外装が魅力だ。走行距離は59000km。SOHCの4気筒エンジンを5速マニュアルで限界までブン回す。
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性能を自分の手で引っ張り出す楽しみは、やはり他のクルマと一線を画していた。
コンパクトで見切りの良い車体は、重心が低く振りまわす楽しみがある。
ベリールージュの方が新しいが、こちらのクルマの方がサスペンションが少し硬めで、スポーティに感じた。
そして最後にスバルオリジナルのステラを引っ張り出した。
平成19年のLスペシャル。
シャイニーシルバーでまだ32000kmしか走っていない。
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可も不可も無い誰にでも愛されるクルマだ。
もしこのクルマが無ければ、
スバルはとんでもない事になっていた。


R1を加えた三種類を併売しながら、
トヨタとの協業に道筋を付けた。


このクルマこそ、
スバルの歴史に残る最後の軽自動車だ。


その歴史の中で、
まさにスバルの寵児と言える「スバルR1」は、
一体どんなクルマだったのか。


先日のブログを振り返る。


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中津スバルに来たR1は、
あちこちから異音が出ていた。


単純に整備できる健康状態では無かったが、
それは決して直せない故障では無い。


よく「クルマに命がある」とか、
「魂がある」とか言うと、
「ヘヘン」と思う人も居るだろう。


正直に言えばほとんどの人が機械だと思っているはずだ。


中津スバルの整備士だって、
社長の言うことだから「ハイ」と言ってるだけで、
心の中では「ヘヘン」と思う時がある。


でもそんな気持ちでは、
このR1のような症状だと、
恐らく適切な判断は下せない。


このクルマは、
ユーザーから直接買い取られ、
「生」のまま処分された。


痛みや苦しみを理解しないと、
真の整備は出来ない。


吉村整備士の言動から、
そのままでは単純な整備をするだけで、
決して最後まで原因を究明出来ない思った。


まず排気系の遮熱板が何かの理由で外れていた。
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この部分は金属疲労で外れることがある。
一つ問題は解決した。


それにしても
ある意味可哀想なクルマだ。
オーナーはなぜ点検もせず、
平気で乗り回していたのか。


乗り換えるつもりで、
もう金を掛ける気が無かったのだろうか。


下取りよりいくらかでも金になるよう、
あれこれ腐心した気配はあるが、
そもそもエンジンオイルにもお金を掛けない人だった。


そうなると、
当然手放した後のことまで考えはしない。



時々不快な振動を出そうが、
「クルマなんて走れば良い」と思っている人も多い。
まあ「それで良い」という人に強制できないが、
そう言う人に限って、
いよいよ調子が悪くなると、
「ちょっと見てくれ」と言うことになる。


この「ちょっと見てくれ」は実に曲者だ。
言葉の裏に、
ほぼ8割方「お金は使いたくない」という考えが隠れている。



そう言う人達に、
整備士が対応する時、
「クルマは魂を持つイキモノだ」と信念を持って臨まねばならない。


その言葉に、
軽はずみな「ヘヘン」という心を持つと確実に失敗する。
担当した吉村整備士は、
次々に異音の原因を追及していく中で、
エンジンマウントから音が出ていることに気がついた。

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素早く外して形状に何の問題も無い事を確認した。


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良く見ると車体側と金属部分が当たった痕がある。
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だから交換して異音を止めると言った。そこまでは良いが、原因究明までの手順や、交換時の画像記録を一切残していなかった。
それを咎めると、口では「ハイ」言うモノの、本気で納得していなかった。
だから念のため、その部品が何のために付いていて、どんな構造をしているのか聞くと、それに全く応えられなかった。
対症療法は出来ても、原因を深く追求していない。
根本はオーナーの愛情欠如だ。常日頃クルマの点検を重視し、整備士に安全を託している人ならば、こんな状態で手放すはずが無い。
顧客の信頼を得るべきの整備士が、「ヘヘン」ではいけないので、その場で命じた。
「すぐにその部品を切ってみろ」
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単なるブッシュのヘタリだと、簡単に考えていると本質が見えない。
彼は液入りブッシュだと言うことを、この時初めて知った。
SVXやレガシィなら当たり前だが、まさか軽自動車に使われているとは思わなかったらしい。
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新品に交換してそれでお終いでは、まるで片手落ちだ。
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本人も自覚が足りなかったことを反省し、
更に念入りな整備を進めてくれた。


スバルが開発したR1/R2シリーズは、
感性に訴える優れたデザインとクオリティを目指して開発が始まった。


15インチのタイヤを選択したのもその一貫だ。


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ロングホイールベースのR2に対して、R1は構造的にかなり違う。
R2が14インチも装着できる設計なのに対して、R1は端から15インチしか選ばない設計だ。
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R1はR2より僅かにおくれて登場したが、この時代のクルマは凝りに凝っていた。
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顔もR2よりB9トライベッカに良く似ていて、「小さいこと」を前面に打ち出したセールスプロモーションを展開した。
但し残念ながら今ほどのマーケティング力を発揮できなかった。
これは宣伝を如何に上手く出来るかと言う事で、現在のスバルが繰り広げる様々なプロモーションと比べると、「雲泥の差」だったと言わざるを得ない。
高速道路に乗ると良く解る。どれほどクルマの質が高いのか。
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このクルマを、
独特な女性キャラクターに任せるしか無かったスバルには、
発売する前から技術力にマーケティング力が付いて行けないことを露呈していた。


マイベストサイズを標榜するR1は、
プレオ比で80kgも軽量化されていた。
R2と比べても10kg軽い。
それにホイールベースもR2より165mm短縮していた。
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樹脂製のリヤゲートを持ち、
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スバルマークを小粋に使った。


軽自動車枠を使い切らない車体に、
全車DOHCエンジンを搭載し、
スーパーチャージャーも除外した。


まさにR1はネイキッドなクルマで、
そこに魅力があった。


お粗末なマーケティングで、
まともなコマーシャルが作れず、
販売現場の言葉に右往左往し、
安物を作った。


究極の話をすれば、
最後までスーパーチャージャーも加えない方が良かった。
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クオリティの高い専用のルミネセントメーターや、革をふんだんに使ったエクストラインテリア。
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ドアノブ一つまで丁寧にデザインされていた。
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5速マニュアルは誕生しなかったが、CVTの制御体系が一新されたため、電子制御スロットルを使った、レベルの高いアクセルモニタリング制御が組み込まれている。
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特にリニア加速制御が秀逸で、軽いボディを有利に活かし、
エンジン回転数だけが先行上昇する、CVT独特の現象をかなり払拭している。
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ステアリングに対する車の動きも良い。R1のボディはフロア前方とトーボードを除いて、ほぼ専用設計だ。
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従って「軽量」「高剛性」「高安全」が更にR2より高く、独特の気持ち良さを持っている。
フロアにはR2以上のインシュレーターが敷き込まれ、各所にサイレンサーを加えて、徹底的な振動抑制と防音を施した。
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時速80㎞では物足りなさを感じるほど、優れた走行性能をほこるクルマに仕上がった理由は他にもある。
各所に補剛を施し、ショートホイールベース化に徹底的な対応を施した。
見てすぐ解るのは、サスペンションの付け根だ。フロントストラットをエンジンルームから見ると、車体とリーンフォースメントで繋いでいる。
当然フロントにスタビライザーを持ち、専用のダンパーとスプリングを奢られているので、走り方がまるでR2と違う。

とにかくホイールベースが短いことを、有利な方向に全て振ったので、キビキビした走りが実現した。

ステアリングギヤボックスの付け根にも、補剛が施されている。

このクルマで交換した右側のエンジンマウントが、液入りになっている理由はショートホイールベース化に対応したからだ。
ショートホイールベースになると、路面からの入力が増える。その上15インチタイヤを履くから、それに見合う質の高いシャシーが必要だ。エンジンマウントに、小型車並みのパーツを使い、乗り心地の改善に役立てた。
ブラケットはアルミ押し出しという芸の細かさだ。強度を高め軽量化にも繋がった。
R1/R2の場合、収納スペースが他に比べ劣るという弱点はあるが、苦労した形跡のあるカップホルダーを見ると、収容性など大した問題では無いと思えてしまうから不思議だ。
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最近の高速道路にはスバル車が溢れている。XVや最新のフォレスターに混じって走ると、このクルマが軽自動車だと言うことを忘れてしまう。
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こうしてスバルから発売されている沢山の軽自動車に乗り、改めてR1の性能を確かめると、明らかにR2とはひとクラス違うクルマだと理解出来る。
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専用設計のヘッドランプや、バンパーとフォグランプの関係を見ても、このクルマは軽自動車では無い。
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SVXの樹脂製トランクリッドを彷彿させるリヤゲートは、美しさに拘った証だろう。この成型は熱プレスでは無く、インジェクション成形が採用された。
生産性と美しさの両立が図られている。
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エンジンのバルブ周りをクリーニングして、快適なクルマに生まれ変わった。
R1の素晴らしさをもう一度噛み締めて欲しい。

スバルグローバルプラットフォームのカットモデルに感動

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ワクワクしながら東京に向かった。
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慣らし運転をしながら、
このクルマが本性を剥きだしにしたら、
どれくらい楽しいのか、
実感できた。
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でも苦痛だ。
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このクルマで慣らし運転は、
拷問に近い。
これまでのプラットフォームの集大成と言える、
最新のWRXはスバル史上最強のシャシーだ。
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この肉を、
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最高の料理人が捌いた。
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実に美味い。
肉好きには堪えられないかもしれないが、
感動する味ではない。
想像の範囲内だ。
この肉とS207は比較の対象にならない。


それより、


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あえて言えば、
生々しい刺身のような極上の生ハムに等しい。
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この意外な美味しさこそS207の持ち味だ。


カタログモデルと全く違う動きをする。


そのシャシーを
遥かに凌駕することを目的に、
スバルグローバルプラットフォームは開発された。
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残念な事は、
一目見ただけでは凄さが伝わらない事だろう。
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サイドシルなど、
常人が目にすることは無い場所だし、
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この緑色が何を意味するのかわからないだろう。
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でもこの場所にホットプレス加工材を使った意味は、
相当深い。
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ステアリングを握っている姿を想像した。
思わず鳥肌がたった。
今年の秋が楽しみだ。
それ以外にも素晴らしいクルマを見た。
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スバルのスボーツカーは大きな変化を迎える。
期待通りに仕上がったようだ。
この後、
まだまだイベントは盛り上がる。
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この後どうなるのか。
油断は禁物だ。
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S207の慣らし運転

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快晴の東京を離れ、
STIを訪問した。


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慣らしを進めるため、
中央道から圏央道を経て東名高速道路に入った。


無事戻り、
積算計の距離は800キロになった。
今朝、
会社のパソコンを起動した。


気が付いたら、
勝手にバージョンアップのプログラムが起動していた。


動揺して操作を誤りクラッシュさせてしまった。


無断でこんな事がゆるされるのだろうか。


しばらくスマホからの更新だ。


Microsoftの横暴さを感じる。
おどろかせた責任を取るよう促したい。




BRZとレヴォーグの変貌

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毎年お目にかかることを楽しみにしている、スバルショップ柏崎の前川社長ご夫妻だ。
お客様にこのブログの愛読者がいらっしゃるそうだ。
そんなお話を聞くととても嬉しい。
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年に一度の全国販売店大会が開催された。
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スバルショップ福知山の伊東社長ご夫妻も、優秀な成績で登壇された。この式典はもう伝統行事と呼ぶにふさわしい。それだけの積み重ねがある。
初めて参加した日を今でも覚えている。
その時の社長は佐々木定道氏だった。
日産自動車から転籍した人だったので、大きな舵取りはできなかったが、再びリッターカーを国内に導入する道筋をつけた。吉永社長から七代前のことになる。
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今ほどではないが、当時も日産自動車はだ一い嫌いだったので、苦虫をかみつぶしたような顔をして話を聞いた覚えがある。
その時の目玉は「ハイトラ」だった。
「島田を結っても乗れる」と佐々木社長が挨拶で話した時、このオッサンはなんて分けのわからない事を言うんだろうか、と思った。正直に言うと変なトラックを作ったなあと思ったが、宣伝戦略はすごくよかった。
その時、久しぶりに軽トラのイメージキャラクターが出来上がった。剛力サンバーの貴乃花関以来の事だった。
実は八重歯の魅力に弱い。アメリカ人は八重歯見ると吸血鬼を想像するらしい。だから嫌うが、日本人は八重歯を好む人が意外に多い。
ハイトラ娘は八重歯がとても可愛いかった。
今年の式典ではSGPのカットモデルが展示された。
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臺卓治スバル商品企画部長の言葉を借りると、「次のインプレッサは下克上」と言うことになる。
その立役者がスバルグローバルプラットフォームだ。「吉永さん、こいつは凄い!」と讃えると、
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「そうでしょう」とその出来映えに胸を張られた。来年は100周年を迎えるし、念願の社名変更もできたので、これからますます楽しみなことが起き始める。
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スバル好きにいはコンサバティブな人も多い。
だから面白いほど変化に抵抗する。


想像通り社名変更すると聞いただけで、
反対意見も出たらしい。


どうしてだろう。
変えたって良いじゃ無いか。
富士重工という社名は、
彼らの先輩が本当に付けたくて付けた名前ではない。


そもそも英文で「ヘビー」などと表記されることは、
自動車会社のイメージにはそぐわない。


諸手を挙げて社名変更に賛同すると伝えた。


難しい話より歌いましょうとハイトラ娘がやってきた。
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柳澤純子は今でもスバルに絶対欠かせないキャラクターだ。日本中のスバルディーラー関係者が彼女のファンだ。
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まず吉永社長が口火を切った。
すると普段なかなか渋い近藤副社長も壇上に上がった。
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皆さん純子の前ではすばらしい歌声を披露する。

この雰囲気が最高なんだ。
親分のいない間に、
「どうやって面白いクルマを作ろうか」とみんなで密談した。
この人達こそ、
今の好調なスバルを支える陰の主役だ。
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翌朝駐車場に行くと、でかい顔をしてマツダが隣に並んでいた。
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今年は一日違いでマツダも同じ場所で式典を開いた。とても興味深かったので、ちょっと覗かせてもらった。
やはり彼らは彼らで、スバルとは全く違う文化の元でクルマを作っている。
ある意味広島らしい勢いがあると感じた。
今風の少しチャラいけどトレンドに乗った演出だ。はっきり言うと若者目線ならマツダの式典は格好良い。
しかしスバルの文化や歴史を感じさせるような演出は無い。そこはスバルが一歩抜き出ているし、現在が過去と将来を結ぶ点であることを明確に意識させる。
まだはっきりと伝えるわけにいかないが、会場にはレヴォーグの新型車があった。オートサロンで既に発表したので特に目新しい内容は無い。
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熊谷PGMが苦労して作った整流式のホイールカバーは消えるけれど、外観にそれほど大きな変更は無い。
それだけクルマの完成度が元々高いと言うことだ。
それよりも熱い気持ちにさせてくれたのは、新型のBRZだ。
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開発を担当する金子さんと知り合うことができた。開発と言っても商品開発なので、お客様と一番近い担当者だといえる。
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現行BRZの生産が終わり、国内に在庫は一切無い。ラインに流すのをやめてから、かなり時間もたったので品薄状態だ。
ただスポーツカーは、息長く売ることが難しい商品でもある。でもスバルはこの優れたスポーツカーの開発を、絶対に続けなければならない。
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大人の自動車メーカーとして、際立つ存在になるために。


今度のBRZはレヴォーグの陰に隠れているけれど、
凄い内容になっている。


まだ話すことはできないが、
乗り換える価値は高い。


初期型を使用中のオーナーは、
是非財布のひもを緩める準備をしてほしい。


発表されたら「ダッシュ」する必要がある。
お楽しみに。

レオーネからレガシィへ、そしてS207からSGPへ。

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早いものでもう半年になる。STIから借りた広報車の性能を、「引っ張られるように曲がる」と表現したのを覚えているだろうか。
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埼玉県から小山内さんが愛車を使ってDEに参加された。3000kmを超えて絶好調のS207は、あのときの広報車と同じ状態になっていた。
おいしいお土産をありがとうございました。
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ふたを開けると緑と桃色の包みがきれいに並んでいた。
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セミアリニンレザーのような、舌触りのよいメロンケーキに、
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思わずしびれた。中のメロンクリームの甘さは、まるでバランス取りしたEJ20のように甘かった。
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もう一つの包みにはゼリーが入っていた。
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しっかりホンモノの白桃が詰まったゼリーに、
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ダンプマチックのビルサスに通じる瑞々しさを感じた。助手席でレクチャーしながら、改めてS207の曲がる力に感動した。
そして現在の若い人たちに、ステアリングを「押して回す」ことを、もっと丁寧にアドバイスする必要があると感じた。
VABは唯一パワステシステムに油圧を用いている。最新型の油圧パワステは、車速信号が入らないとアシストをかけない。
なのでステアリングの据え切りを繰り返すと、全くパワーアシストが無くなる。
こういう状態でロックツーロックを繰り返すと、11:1という強烈なステアリングギヤ比の持つ意味がわかる。
昔のクルマにはパワステが無かった。
特に最後のレオーネは過渡期のクルマで、シャシーは古いがパワステを装備し、近代的なクルマになっていた。
この一つ前のレオーネは、途中からパワステを持つようになったが、デビューしたときはオプションさえ無かった。
そこで、ゼロスクラブジオメトリーという、専用のサスペンションジオメトリーを開発したが、軽い代わりにセルフステアリングトルクが弱いため、ステアリングの戻りが悪いという欠点があった。
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このアルシオーネも独特のサスを持ち、まっすぐ走ることは良いが、素直に曲がるかというと難しかった。
エンジンやサスの進歩に対して、ボディそのものは剛性の限界に達していた。
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この個体は珍しいマニュアルミッションを搭載した、セレクティブ4WDだ。
ミッションも過渡期だった。だが基本を変えずに今日まで続くのは元の設計が優れているからだ。
ボディも同じで進歩すれば、前からあるものは当然古く見える。
しかしその上に積み重ねた改善がものを言う。
SABにはアルシオーネのホワイトボディが飾られている。
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これを見ると、第一世代のボディーワークが研ぎ澄まされているのがよくわかる。
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これを作っていた頃、既に第二世代のボディは出来上がりつつあっただろう。
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このボディをつぶさに見ると、フロントとサイドの接合部分が、いかに重要かよくわかる。
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レオーネの頃はまっすぐ走り、ステアリングは重かったけれど、サファリラリーのようなシーンで強烈な強みを発揮した。
悪路をものともせず、砂埃をあげながらサバンナを疾走する姿が今でも目に焼き付いている。
アルシオーネはスペシャリティカーなので、スポーツシーンには向かなかったが、空力性能が良いので最高速度を出すのに向いていた。サスペンション開発が大きな課題になった時代だ。
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あっという間に6年たった。6年前、アルシオーネの開発を担当された高橋さんにお目にかかった。
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「高橋さん、サスキソをご存知ですか」た質問したら、
「そんなものは知らないな」とおっしゃった。
その時代からあるものだと思っていたが、実はそうでは無かった。
このことが頭に引っかかって仕方が無かったけれど、あることがきっかけで一気に紐解けた。
式典でフェロールームの並木専務にお目にかかった。スバルの若い開発者は彼を知らないかもしれないが、絶対に舐めてはいけない。
下手な自動車評論家よりスバルについて見識が深いからだ。
彼の顔を見てふっと頭に浮かんだのが、先日預かった佐藤さんのレガシィRSだ。
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この3号にSシリーズのルーツが載るっている。
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当時は売る根性があったので、裏には誇らしげに定価が入っている。
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最近紙ベースの資料が少なく悲しいが、昔はこのような書物に胸をときめかせた。
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このときがバランスドエンジンの初お目見えだが、おそらくスバルはそれ以前にもチームスバルに対して同じようなことをしていたのだろう。
STIという会社ができて、それを誇らしげにPRできるようになった。
何しろこのエンジンはエンジンヘッドのポート研磨まで施されている。鍛造ピストンや、ケルメット材のメタルなど、マニアックさではSの中でもダントツだ。
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このボクサーサウンドを手がけていたのが、並木さんと芸文社で活躍中の高山さんだ。

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それで、何が頭の中で繫がったのかというと、RS typeRAのリフレッシュをした時に、テストした杉本が「ステアリングが変です」と報告してきたことだ。
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それで仕上がったクルマを最終テストして、何が違うのか教えた。
パワーステアリングの無いクルマさえ知らない世代だから、当然バリアブルギヤレシオなど知るはずが無い。
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このクルマには禁じ手がたくさん使われている。バリアブルレシオというのは、切れば切るほどステアリングギヤ比が速くなるパワステだ。
それも中央付近の直進時は15なのに、最大転舵時は13と強烈にクイックだ。
そんなことを知らない杉本は、巻き込むように曲がるので恐怖すら感じたようだ。
ご存知のように44Bの走りを煮詰めたのは辰巳さんだ。曲がらないと言われ続けたレオーネを、ダートラで何度も優勝させた。
そういう人がよくできたシャシーを仕込めば、感動するほど曲がるクルマになった。
しかしスバルにはもう一人優れたシャシー開発者のできるテストドライバーがいた。
それが渋谷さんだ。ニュルブルクリンクを使ってクルマを本格的に鍛え始めたのは渋谷さんだろう。
そう思わせる理由がある。SVXのシャシー設計には渋谷さんが関わっているはずだ。
もう一度初代レガシィを振り返ると、普通のRSにもパワステのアシストを変えるスイッチがあった。
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今でもこのクルマを持ち続ける理由は、狂気を感じるほど曲がるクルマを後世まで残すためだ。
ところが同じRSでも、こちらのクルマは全く性格が違う。
SVXの開発が終わってから発売されたクルマは、初期のレガシィRSのように巻き込むような危ない動きは無い。
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このビッグマイナーチェンジの頃に、サスペンション基礎特性計測装置を開発したのだろう。
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それも、スバルの中にいる優れたエンジニアがゼロから完成させた。
それ以降、スバルはシャシー開発に大きなアドバンテージを持つようになった。
BRZのリヤサス取り付け部の剛性をわずかに高めただけで、見違えるように変わるのも、スバルに「さすきそ」を自主開発できるほどの才能があるからだ。
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サスキソと言い表すが、それがSGPにどう関わるのかは、この後をお楽しみに。
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馴らしの第一段階

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季節の大きな変わり目が来た。
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火曜日の朝、妻が冷蔵庫に大好物を入れておいてくれた。
七福の餡蜜には本当に7つの幸せが入っている。寒天小豆栗ミカン
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求肥サクランボそしてあまーーい糖蜜だ。
好みの違いはあろうが、あまりしつこく混ぜない方が好きだ。
このような澄んだ味のハーモニーを、一つ一つ楽しみながらクルマに例えるのが楽しい。
S207を説明することも容易になる。
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S207はとても甘い。
餡蜜を満たしている糖蜜は、
質の高い糖だけが持つ確かで柔らかい甘さだ。
それはスバルのハイパワー車から共通に感じる甘さだが、
明らかに質が高い。
極めてナチュラルで美味な甘さだ。


サクランボは飾りだ。
けれども香りが良くこの餡蜜にふさわしい品質だ。
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カーボンをあしらったり、
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色違いのシャークフィンアンテナにしたり、
フロントマスクにも個性際立つエアロを持つ。


それにチェリーレッドのアクセントが入るので、
どこから見ても「STI」のSシリーズにしか出せないオーラを漂わせる。
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酸味のきいたミカンも味のアクセントとして欠かせない。
これはアドバンスドセイフティパッケージだろう。
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死角に居るクルマを検知し、
ドアミラーにオレンジ色のマークが出る度、
高速道路や都市部で安堵感を覚えた。
もはやスバル車では当たり前だが、
フラッグシップに欠けると寂しいアイテムだ。


寒天はダンプマチックのビルサスだ。ほのかな甘さと角をわずかに感じさせる柔らかな食感は、調律されたダンパーと良く似た味がする。
小豆の餡は「要」でもある。S207のエンジンはフレキシブルでパワフル。
中津川は栗の名産地だ。その甘露煮は様々な和菓子に応用される逸品でもある。
その美味しい味は、スポーツマフラーから放たれる素晴らしいボクサーサウンドだ。飛ばすほどに官能が高まる。
そして求肥はステアリングシステムだな。バックスキンのステアリングホイールとともに、切れ味の鋭さを極めているのに、その感触はもちもちして弾力に富んでいる。

東京出張から一週間たち、再び相棒と遠くへ足を伸ばした。
まあ今月だけじゃ無いけれど、最近は時間があっという間に飛んでいく。
なぜか水曜日の度に、優先順位の高い仕事が入るので、なかなか面白いクルマを探しに行くことが出来なかった。
それでね、思い切って市場へ掘り出しに行ったんだ。
クルマの市場には、いろんな食材が産地から材料の状態で届いている。
最近はノスタルジックカーも再びブームだから、かなり酸味のきつい材料も多い。深海魚が水揚げされているみたいだったよ。
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思わず覗き込んでしまったね。こんなのを時間かけてコツコツ仕上げたら、ホビーとして楽しそうだね。
でもお客様に出す料理には向かない。
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酸っぱくなってるから、ちょっと下処理に時間がかかる。
そんなクルマ達を見ていたら、面白い個体に出くわしたんだ。
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懐かしいな。最後のネスタだ。
当時はトレンドに乗れなかったが、今ではステラにさえツートンカラーのバリエーションがある。
どこの会社も天井を違う色に塗って、個性を競い合っているじゃ無いか。
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ネスタ良いよね。久しぶりにボンネットマークもまじまじ見たよ。
それでね、連れ帰ってきちゃった(笑)
ほど良く熟成しているけど、酸っぱく無いんだ。
クルマの市場にも仲買さんが居る。決して鮮魚の世界だけじゃ無いんだ。
あちこちから仕入れて、市場に運んでくる人達が居る。
彼らはまさにクルマの世界の仲買さんだけれど、これが油断できないんだな。
生き馬の目を抜く世界なので、素人では太刀打ちできないこともある。
そういう時、目利きって大切なんだ。
アオリイカや、もどり鰹や、ツブ貝には、旬の味というものがある。
マグロや鰹のような赤身だと、魚体をしばらく熟成させることも大切だ。
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ツブ貝も肝が小さいと意味が無い。
この刺身の盛り合わせになるような、とても良い材料が見つかった。
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ちょっと薹が立ってるけど、ツブ貝の肝はドライバーズコントロールセンターデフで、アオリイカは耳の部分がルーフベンチレーター、もっちりした身の方はインタークーラーウオータースプレーだ。
そして「もどり鰹」はエンジンだね。良い食材を仕入れて、
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高速道路を3000rpm以下でじっくり走る。等速を心がけ我慢に我慢を重ねた。
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とうとう1000kmに達した。それでね、少しだけ鞭を入れたんだ。
本当に少しだけだよ。
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ここを走るとステアリングギヤ比11:1が実感できる。
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わずかなステアリング操作で、クルマの挙動を自由自在に変えられる。
それでいて全くナーバスじゃ無いんだ。
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なぜ餡蜜の求肥を思い浮かべるのか。
その答えはステアリングを握り、1000km以上走った者だけにしか分からない感覚だろう。
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もう種まきじいさんも消えてしまった御嶽山。
今度は一人きりでこの場所までたどり着いた。

冬とは全く違う世界が広がり、高原の空気が美味しかったよ。





妻が今日も美味しいモノを買ってくれた。
いよいよ朴葉寿司のシーズンだ。
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この美味しさもS207に通じるなぁ。
朴葉の殺菌力で痛まない上、すてきな葉緑素の香りが開いた瞬間に舞い上がる。
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この地方に生まれて良かったよ。もどって距離を見たら、1391kmになっていた。
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1000km点検でモチュールオイルに交換し、ついでにギヤオイルもモチュールに換えよう。
これから毎週また東京に出張が続き、あっという間に馴らしが終わるはずだ。
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その時のためにしっかり慣らす。


「その時」が何を意味するのか、
常にホームページでチェックしてほしい。


終わり

日本の古いクルマは文化財だ

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草むらのヒーローとよく言われるが、
放置されたクルマに魂は無い。


あまりにも惨かったので連れ帰った。
動くようにするのは無理だが、
展示するために直している。


10年くらいかかるだろう。


こういう保存は、
長いスパンで進めるしかない。


学生時代から所有しているバイクの税金が高くなった。
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税金の納付書が送られてきて倍額になったと気づいた。
再三妻から処分しろと注意されている。


これが潮時だろう。
原動機付自転車なので、
年間の税金は2000円だが廃棄する気持ちになった。


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原付でもこんな状態だから、
ノスタルジックカーを持つ人は大変だ。


それにしても、
古いクルマに重加算税をかける行為が納得いかない。
排気ガスの問題も、
それぞれクルマによって事情が異なる。


むしろ強引に買い換えさせるための姑息な手段だ。


売る人が何を言うのかと叱られるかもしれないが、
強制的に仕向けられるのがいやだ。
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ちょうど自動車関連の議員からはがきが来た。


アドレスがあったので、
所感を述べたが、
全く回答が来る気配は無い。


原文のまま紹介しよう。
「△×□○さん、こんにちは。
比例代表の応援葉書を戴きました。


応援するか決める前に、
日頃から苦々しく思うことを一つだけ伺います。


日本は世界有数の自動車生産国です。
それでありながら、
自国民に軽自動車を選択せねばならぬような税制を敷いてます。


軽自動車という、
国際基準から乖離した、
ある意味不十分な機能しか有さない乗り物に、
国民を追いやるかのようです。


軽自動車を1万円にしたのなら、
その上を5000円刻みにして欲しい。
不公平な自動車税制をどう思いますか。


自動車税はもっと安くて良いはずです。
軽自動車並みの税金で、
2リッターまで1台持てるようにした方が、
この国の自動車文化は高くなると思います。


ましてや文化財とも言える古い古いクルマに、
重加算税を掛けるのは我慢出来ない暴挙。


古くて良くない物なら淘汰されます。
良い物を残そうとする心をどう思われますか。


岐阜県中津川市
中津スバル販売株式会社
代表取締役 代田敏洋」


人それぞれの考え方があるので無理強いするわけでは無いが、
昔から変わらない意見だ。


さてこのクルマは、
平成13年に作られたBH型ツーリングワゴン。
大好きなマニュアルだ。
それもGT-BのE-tune2だから、
280馬力のエンジンと、
シャシー各部がマイナーチェンジで熟成された逸品だ。
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97.000走行しているが、
ロバスト性が高くこのくらいの距離をモノともしない。
ワンオーナーらしさも感じさせる。


それに対して、
こちらはこれより2年新しく、
フルモデルチェンジBP型レガシィだ。
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年式は新しいけれど、
クルマの状態に大きな差があった。
何しろ123.000km走っている。


車高も低いようだし、
ホイールもクルマに適合していない。



この2台を徹底的に整備した。
続きを楽しみにしてほしい。

ドイツニュルブルクリンク二十四時間レース優勝おめでとう

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平川社長おめでとうございます。ここに誇らしく飾るべきクルマが、また一台加わった。
事前のテストで大破したレーシングカーを、急遽別の車両で焼き直し、ドイツに空輸した。
その苦労が実った。
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B-factionに取り付けられたネオンサインも20年経過し、一カ所ネオン管が切れてしまった。あまりにもゲンが悪いので、レースの前に修理して、今年の行方を見守った。
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どうもこの一瞬が明暗を分けたようだ。現場からの報告では、
この神業的な回避をしたのはカルロ ヴァンダムだという。
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六年前は惜しくも優勝を逃がしたが、
二位という立派な実績を残した。


清水さんや吉田さんが活躍していた頃だ。


エンゲルスも亡くなってしまって寂しいが、
優秀なドイツ人のレーサーが加入した。


この頃からカルロはシュアな走りをしていた。


彼の活躍はどんな様子だったのか、
詳しい話を聞くのが楽しみだ。


それにしても残念だった。

終盤でWRXをかわして上位に立ったトヨタのRCが、
まさかのリタイヤとなった。


これは勝負の厳しさを如実に語る。
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レースに参加された皆さん、
改めておめでとうございます。


立派な横綱相撲でした。
去年に続き、
今年もSP3Tのクラス優勝という、
大変素晴らしい実績を残すことが出来た。


パワフルなアウディと渡り合い、
スバルの4WDの強さも見せつけた。


昨年の夏、
初の改良を受けたWRXに乗って、
過去最良のWRX STIだと確信した。
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このクルマに乗ると、
年々優れたクルマが登場するドイツのレースで、
互角に渡り合えた理由が分かる。


総合で二十位を勝ち取った意味を、
このクルマに乗って味わってほしい。

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最新のWRXは過去最強のボディを持つ。


エンジンも重要だが、
ボディの大切さを改めて感じる。


これから少しだけS207のステアリングを握り、
喜びに浸ることにしよう。
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さあ、
家に帰って祝杯だ。


熊とS207

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S207の走行距離は1500km超えた。一週間ぶりに仕事を兼ねて長距離を走らせた。
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ベストカーから依頼があり、
最新のスバルで何がお勧めなのか問われた。


原稿用紙5枚ほど、
思うことを書かせていただいた。


6月10日の発売が楽しみだ。
どんな記事になるのだろうか。
是非、書店で一冊購入してほしい。




出張先で無残なクルマを見た。
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ドアまで外され哀れな姿になっていた。
よく見るとトランクリッドも無く、
蓋物が全部無い。


骨格だけ晒されている。


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雨が降ったらおしまいだ。

理由はよく分からないが、
一旦修理しようとしてあきらめたのだろう。


顎に強烈なフックを食らったような損傷だ。


ルーフとクオーターパネルにも、
よく見ると歪みがあるので、
直せるようで難しい。


乗員の怪我を防ぐ代わりに、
クルマがその役目を終えていた。
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BRZも大好きなクルマなので、
出来れば何とかしたいと思ったが、
これではどうしようも無い
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見ていたらBRZで走りたくなった。


風と友達になれるクルマだ。


それとまるで対極にあるのがWRXだ。


風を切るように突き進む。
とにかく溶けるように甘いクルマだ。


高速道路で加速したら、
ハーゲンダッツのバニラアイスを思い出した。


その瞬間の甘さは、
耳たぶくらいの柔らかさに溶かしたアイスだ。
木の匙ですくって食べると、
きっと同じ味がするだろう。


集中して原稿を書いた疲れなのか、
右の耳が痙攣するように痛い。
そこで高速道路を降りてから、
開田高原に脚を向けた。
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この段階から3000rpmの限度から、
4000rpmを境界線にした。
我慢を少し緩め、
たまに超えるような走りを始めた。
すると、
まるでクルマが水を得た魚のように生き生きし始めた。


国道19号線を離れ、
あまりクルマの通らない場所を走っていた時の事だ。


ブラインドコーナーを抜けた途端、
反対車線の脇に黒い人影のようなモノを見つけた。


最近、
くまモンがあちこちに現れる。


まるでそいつがうずくまっているように思えた。


とにかく真っ黒だった。
「まさか」と思ったが、
相手が振り向くと間違いなく熊だった。


しかも成獣だ。


至近距離で成獣を見たのは生まれて初めてだった。


最近東北地方では、
こいつらに襲われる人も続出し、
今年は注意が必要だと思っていたが、
まさかこんなに速く出会うとは思わなかった。


熊はこっちを見ると、
勝てないと判断したようだ。


何しろS207と言う、
桁違いの鎧を着ている。


振り向くと慌てて走り始めた。
両側がガードレールなので、
道沿いに進行方向めがけて走り始めた。


体をゆさゆさと揺すりながら、
結構な速度で逃げていく。


そこでS207で追いかけた。


フレキシブルなエンジンは、
思うようにクルマを相手に合わすことを可能にする。
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すぐ追いつき、
左側のスポイラーで熊の尻をつついた。


ドンと当てようかとも思った。


だが、
さっき見たばかりのBRZを思いだし、
馬鹿な真似は思いとどまった。




尻を押したと同時に、
ガードレールの切れ目が現れ、
熊は左側の斜面に駆け上った。
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茂みの間でこちらを睨んでいたので、
窓を開けてiPhoneで写真を撮ろうとしたら、
のそのそと上の方に上っていた。


そこはDEのCプランで走る場所だ。
昨年の春、
後藤さんが参加された時、
その場所に案内した。


記憶を辿ってアルバムを開いた。
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この場所から左に向かって数百メートルの場所だった。
記録を残しておいて良かった。
この画像を見て、
熊がなぜ進行方向に逃げたのかよく分かった。


同じ場所からレクチャーカーを写した画像だ。
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黒いWRXの向いている方向から走ってきた。
先の方に見えるカーブを抜けたら、
右側に熊が居た。
確かに逃げ道が無い。


黒いWRXの置いてある場所まで追いかけ、
熊のケツを突っついたわけだ。


ドラレコが付いていたら、
きっとユニークな動画が残せただろう。


窓の外から強烈な獣の匂いを感じた。


もし鎧が無かったら、
どうなってしまったか、
少し冷静に考えた。


結論は一つだ。
今年の山歩きで、
鈴やラジオは必需品だ。
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久しぶりの温泉は、
とても快適だった。
復活するために温泉水を持ち帰った。


がぶがぶ飲泉し、
持ち帰った温泉水でご飯を炊いた。


いぶかしがる妻と娘に、
必ず全部食べると約束し、
炊いたご飯がこれだ。
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ほんのり黄色くて、
塩加減も絶妙だ。


必要なミネラルが揃っているのだろう。


水の代わりに温泉水を入れただけだが、
とても良い味のご飯が炊けた。
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キャベツの浅漬けを娘が出してくれた。
食べた後、
温泉水で割った焼酎を飲んで、
ゆっくり眠った。
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これも意外なほど良く合う。


いつもやるべき事では無いが、
疲れでバランスを失った時に、
御嶽山の効能は最大の効果を発揮する。


熊とのバトルもやる気を取り戻すきっかけになった。


そういう訳で、
今朝は五時に起きて仕事を始めたがすこぶる快調だ。


5月を振り返り、
次のブログをまとめたい。


レガシィを乗り比べスバルのクルマ作りを考察する

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北海道で行方が分からなくなった男の子が居た。
昨日無事に発見された。
見つかって良かった。


さぞかし恐ろしい思いをしただろう。
自衛隊の施設があって、
そこに居たから助かった。
「動かずじっとしていたのが良かった」と解説があるけど、
裏を返せば、
出るに出られなかったのだろう。



自衛隊の施設があるなんて、
相当の山奥だ。
外は恐ろしい暗闇だ。


北海道にはヒグマが居る。


ヒグマとツキノワグマではスケールがまるで違う。


ヒグマの場合、
たとえ小熊でも舐めてかかると痛い目に遭う。
北海道を訪れた時、
檻に入れられたヒグマが居た。


まだ子供で小さかったが、
「熊手」は強烈だった。


相手はじゃれたつもりだろう。
檻からばっと手を出し、
右足の甲を触ろうとした。


とっさに足を引いたので怪我をしなかったが、
靴紐がズバッと裂けてしまった。
だから舐めてはいけない。


クルマにもスケールがある。
久しぶりにSVXを運転した。

発売から今年で25年だ。
25周年記念と言うことは、
水平対向エンジンが誕生してから、
ちょうど真ん中でこのクルマが生まれている。
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このクルマもスケールが違う。
新世代を切り開くレガシィの開発は、
優秀なテストドライバーを同時に生み出した。


それも大量に。
その結果当時のスバルの実力を、
存分に発揮するクルマを完成させた。


企業の身の丈以上に技術開発力があるので、
当時からスバルは本当に面白かった。


このクルマは「舐められない」ために、
スバルが怒濤の勢いで開発したクルマだ。

久しぶりにSVXを全開で走らせた。
全力走行した結果、
改めてロバスト性の高さを実感した。
そして、
「なるほど!動的質感とはこう言う事だ!!」と見直した。


最近のクルマは軽くて剛性が高い。
最新のボディーワークで安全性も飛躍的に向上した。
万が一ぶつかった後も、
スバルのクルマなら乗員の被害が少ない。


どこにも真似できない硬い材料を要所に使い、
強烈なロバスト性も相変わらずだ。


ボディの動きを鮮明に解析する、
サスペンション基礎特性計測装置を使い、
どのスバルも日増しに素晴らしいクルマへと生まれ変わる。



だがその中にあっても、
SVXは現在も輝きを失わない。


その輝きは明らかに、
「動的質感」の高さから生まれている。


当時、あらゆる可能性を模索しただろう。
だが結果的にたった5年でSVXは消滅した。


一代限りで使い切った、
贅沢なプラットフォームを有する。


このプラットフォームの味から、
「次世代」を感じた。
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このSVXは、
22年経ち18万キロ走った今でも、

ほとんど性能に衰えを感じない。


この味を知る者は、
再びこの味を目指す。


この時、道の途中にあった奇妙な物に目がとまった。


何となく天空の城「ラピュタ」を思い出した。
それに出るキャラクターに似ている。
その場所にクルマを停め、
近寄ってまじまじと見た。

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無残だ。

でもなぜ「ラピュタ」が浮かんだか分かるはずだ。
このクルマのロバスト性も強烈に高い。
何かのショックで目が光り、
再び動き出しそうだ。


そう、まるで「ロボット兵」のようだ。
偶然にも乗ってきたSVXと、
この哀れなKV4は同い年で、

どちらも平成6年に製造されている。


KV4のベース車は1990年にデビューし、
かたやCXWは翌年の1991年に生まれた。


スバルの奥深くで胎動が激しくなった頃を、
この二つのクルマから思い出した。



先日、「日本の古いクルマは文化財だ」というブログを書いた。

その続きを書こう。
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愛知県から中根さんがいらっしゃった。
カンボジアに出張されている間、
レガシィを整備に預かった。

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アンコールワットに行かれたそうで、珍しいお土産をいただいた。
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日本人の女性が作るクッキーで、
軽い酸味を感じる。
パイナップルの風味があふれていた。


コンサバティブな北原は、
少し戸惑ったようだ。


だが若い梅田や杉本は、
なかなか美味いと笑顔で頬張った。


中根さんは根っからのBHファンだ。
ロバスト性の高さは明らかで、
SVXで培った技術が生きている。


ターボも良いが、
このクルマから2.5リットルエンジンが、
レパートリーに加わった。


ヒグマのような6気筒エンジンを、
使いこなすだけのブランド力は、
スバルの中に燻蒸されて居なかった。


理由は簡単だ。
国内の販売は軽自動車が主流だった。
そんなネットワークでヒグマを育てることは無理だ。


でも2.2リットルでは少々情けない。
「毛が生えた程度」でターボの素晴らしさの陰に隠れた。


そんな時に面白いエンジンが生まれた。
4気筒の2.5リットルエンジンだ。


デビューした時は地味だった。
軽自動車から見ると、
3ナンバーで二つ飛び越える。
更に税金も軽貨物から比べると、
一年分以上高い。


250Tはエコタイヤを履く地味なクルマで、
税金面で文句を言われた。


その上、生産面で無理があり、
当時はまだ5ナンバー枠から出られなかった。


でも運転すると実にゆとりがあった。
2リットル系のEJ20は、
どうしてもピーキーな特性になる。


それがEJ25には全く無い。
なのでスバルを良く理解するお客様には、
少しくらい税金が高くて関係なかった。


このエンジンは、

結果的にスバルの屋台骨を、
グローバルで支えた。


そして現在では、
主力のパワーユニットに成長した。


BH型レガシィは骨格がしっかりしている。
だから、
その後6気筒エンジンも搭載出来た。


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そんな三代目レガシィをまた一代連れ帰った。
中根さんと同じタイプのBH5だ。


まず徹底的に分解して掃除した。
5速マニュアルの2ステージツインターボは、
独特の加速感を持つ。
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2段目のブーストが掛かると、クルマがゴムで引っ張られるように加速する。
この当時はステアリングにナルディやモモを使った。装着部品の銘柄にもこだわり、ソニーと組んでブリッツェンのオーディオを考えたりした。
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ソニーの製品に面白さはあっても、
信頼性を感じない。
なのでカーオーディオも「だめじゃ無いかな」と思っていたら、
想像した通りになった(笑)。
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平成10年から5年間、BH5はよく頑張った。初めてマルチリンクを採用し、新世代の足回りとして熟成が続いた。
走り出すと雨が降り始めた。前方にも文化財のようなクルマが現れた。BH5より少し古いかもしれない。
お年寄りが運転するコロナ4WDのディーゼルだった。
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日本でディーゼルが定着しなかった理由は、国民性の差だ。
多くの日本人は、好んで長距離をクルマで走らない。
ドイツで生まれたディーゼルエンジンは、ドイツでどんどん磨かれたが、日本では、重い、臭い、高い、と評判が今ひとつ良くなかった。
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このように赤信号から発進するだけで、猛烈に黒煙を出す。これでは後続車はたまったものでは無い。
もうもうと出すの煙を見るだけで、
古い時代のディーゼルだと分かる。


この時代のトヨタは、
ディーゼル車を盛んに作った。
でもどのクルマもフロントヘビーで、
車体骨格も脆弱なせいか、
濡れたコーナー走るのは苦手だ。


サスペンションの接地性も悪く、とにもかくにも曲がり難かった。
このコロナもに辿々しく走っていた。
老齢のドライバーは、ステアリングと格闘していた。ずっと大事にしている愛車だろう。
でもあんなにコーナーでふくれるのは危険だ。その後ろをBH5で走ると、クルマ作りの考え方がよく分かる。
このBH5はまだ10万キロに達していない。かなり状態の良いクルマで、
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コロナの後をヒラリヒラリと走り抜ける。
機能に何の問題も無く、
久しぶりにツインターボエンジンの良さをかみしめた。


車体もがっちりしてるし、
サスペンションも柔軟で、
タイヤが正確に路面をつかむ。


このBH5と並行して、
BP5の仕上げが進んでいた。
室内を完全に分解し、
徹底的に清掃した。

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新環状力骨構造ボディを採用し、
最大で100kgの軽量化に成功した四代目レガシィは、
スケルトンでも美しい。


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こういう部分を見ると、
自動車の開発が、
如何に高度な技術蓄積の上に成り立つのかよく分かる。
基礎をしっかり積み上げたスバルは、
他のメーカーとひと味違う。


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そんな誇り高きクルマを扱う以上、
中途半端なクルマを売りたくない。
MT車が少なくなった今、
少しぐらい過走行でも大事に整備して、
いつでも欲しいヒトに渡せるように揃える。
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最近お客様から無い物ねだりが多い。
けれど、
走行距離だけでクルマを判断しては、
面白くも何ともない。


内装の清掃は男性と女性が分担して行い、
力業の必要な部分を男性が受け持ち、
繊細で念入りな作業を女性が受け持つ。
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そして整備士がこれまでに得た見知を注ぎ込む。


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下回りを防錆処理したら、
マフラーもサーモガードシルバーで仕上げる。
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これは車検時に是非使いたい純正のケミカル品だ。
出来上がったBP5は、
ここに来た時のやつれた雰囲気を一切払拭した。
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エクステリアも格好良く、
タイヤとホイールもばっちりだ。
早速高速道路に乗り、
慣らし運転を始めた。
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澄んだボクサーサウンドが心地よい。
過給圧の掛かり方がスムーズで、
下から瞬時にトルクが盛り上がる。
ゴムで引っ張られるようなツインターボとはまた違う、
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フラットトルクな乗り味だ。


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あっという間にオドメーターは13万キロを指した。
しなやかなサスペンションは、
高速ワインディングでも音を上げない。
約80キロのテストを終えた。
結果は合格だ。
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燃費は10.9km/Lと好成績。
あのコースを馴らしとはいえ、
気持ちよく走ったのでまずまずだ。




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これなら安心して使えるはずだ。
やはり5速MTは乗りやすい。
軽いボディに軽いトランスミッションの組み合わせは、
とても気持ちよく相性が良い。


チタンターボの等長等爆エンジンは、
低速からトルクが厚い。
なので、
5速のシフトチェンジは快適だ。
シフトワークを頻繁にする必要が無く、
フレキシブルな走りが可能になる。


長距離テストを終えたBLEも、
下回りを丁寧に手入れした。
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峠越えした時、
路面が荒れていたので、
もう一度徹底的に高温スチームで洗浄した。
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まず車体の真下から前方を洗う。
ジェット水流で狙って洗うので、
細部まで本当に綺麗になる。
機械では絶対にここまで綺麗に出来ない。




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次にリフトを下げ、
サイドシルを丁寧に洗う。
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中腰になると狙いが定めにくいので、
より目線に近い位置で綺麗に砂や塩を洗い流す。


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洗い終えたら、
もう一度エンジンルームも洗った。
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既に一度洗浄済みだが、
すっきりと汚れを洗い流す。


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洗い終えたらしばらくエンジンを掛けて乾かし、
次の作業に備える。


綺麗に洗った排気管に、


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BP5と同じように、
丁寧な防錆処理を施した。
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元々寒い地方で使われることが多いスバルは、
どうしても融雪剤の被害を受けやすい。


一度錆びると元には戻らないが、
進行を止めることは出来る。


このクルマにも錆があちこちで発生しているが、
サーモガードシルバーで仕上げたら、
下回りも見違えるようになった。


レガシィは良いクルマだが、
平成9年にフォレスターを発売していなければ、
今のブランド力を構築できなかった。


一宮の永島さんにようやくフォレスターを納車することが出来た。
このブログを読んでクルマの選択に役立てていただけた。

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グレードはS-Limitedを選択された。今一番売れている。
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アドバンスド セイフティ パッケージを装着し、
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迷わずサンルーフを選んだ。
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ナビは当然、ダイヤトーンのサウンドナビだ。
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納車式の前に、美味しいお土産を頂戴した。
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このまんじゅうは絶品だ。
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見た途端に食欲が沸き、
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立て続けに3つも食べてしまった。お心遣いをいただき、本当にありがとうございました。
末永くお付き合い頂きますよう、よろしくお願いします。
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フォレスターに乗って平方さんがいらっしゃった。愛機は20万キロを超えた。ロバスト性の高さを、身をもって実証されている。
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山形のお土産をたくさん頂戴した。このコーヒーの原料は、山形名産米の「つや姫」だ。
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その玄米を焙煎し、コーヒーのような色を出せる。
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香ばしくて美味しい。山形産のラスクにぴったり合う。
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社員の憩いのひとときに役立ちました。
通風になったことも良くご存知で、山形名産のブドウを使った赤ワインを頂戴した。
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輸入したワインとは根底から異なるナチュラルな味だった。
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添加物の無いかりんとうや、かりんとうまんじゅうも美味しかった。
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実は密かにサプライズを企てた。このブログを始めて10年以上経った。
始めた年に遡ると、この画像があるはずだ。
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お姫様だっこで会場を沸かせた二人に、中津川の夜を楽しんで頂いた。
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酒飲みには居酒屋が一番だ。お祝いにはケーキより、
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「めでたい」が良い。
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「源八」の大将の計らいで、楽しく夜を過ごせた。
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今度来店される時には、新型アウトバックが二人を待っている。
滋賀の荒井さんもご夫婦で遊びにいらっしゃった。
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前回の来訪時に馬籠を楽しまれ、
今度は先日紹介した恵那山麓を目指すためだ。


ブログで紹介した甲斐があった。


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美味しい八つ橋をありがとうございました。



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最近の生八つ橋は、
とっても美味しい。


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馬籠には観光目的では無い、
美しい自然の風景が広がっている。
それを見るなら歩くのが良い。
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でも素早く江戸情緒に浸るのも良い。
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そんな時は観光案内所へ立ち寄れば、
とても適切なアドバイスがもらえるだろう。
今井さんは根っからのスバリストなので、
スバルの話も弾むかもしれない。
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彼女の愛車は真っ白なRSKだ。


土井さんが久しぶりに立ち寄られた。
現在の住居は飯田だが、
元は兵庫で暮らされている。


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ちょうど馬籠のお客様に会う予定があったので、
馬籠を案内した。


兵庫県の実家には、
奥様のXVがある。


このブログを参考に、
黒いスポイラーを装着された。
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次はシャークフィンアンテナを取り付け、
カスタマイズを楽しむそうだ。


美味しい南信州のお土産を頂戴した。
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売木村で作られる、
黍まんじゅうは、
ほんのり赤く柔らかい。
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美味しいおまんじゅうをありがとうございました。
XVで滋賀県からもお客様がいらっしゃった。
大津にお住まいの一瀬さんだ。


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サンバーのトラックをいつか乗りたいとおっしゃった。


美味しいお土産をたくさん頂いた。
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近江の和菓子は相変わらず美味しい。
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迫力ある最中が美味しかった。


こうしてSVXから一時代前のレガシィに乗り、
フォレスターやXVの変化を楽しむと、
改めて「スバルって良いなぁ」と思える。


そして更に「MTって素晴らしい」と振り返った。




そんな時、土井さんからメールが届いた。
中にはこんな事がしたためてあった。


「代田社長、こんにちわ。

S207、DEに提供されるようですね。
一度経験をさせて頂きたく、
その際は、またよろしくお願い致します」



他にも小暮さんからご要望を頂いている。


「最近スバルからマニュアル車が減った」
「中古車のタマが少ない」
と嘆くより、
乗れるクルマを作り出し、
乗りたい人を増やすのが先決だ。


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期待に応えよう。
今年もニュルブルクリンクで得た、
最新のドライブスキルを伝授したい。


7月の中旬からスケジュールするつもりだ。
ノルドシェライフェで学んだ、

正しい高性能車の扱いを、
「特別Bプラン」で伝える。


レクチャーカーはS207だ。
ドライビングレクチャーに要する時間は3時間。
お昼を挟むので、
信州の美味しい懐石ランチも組み込む予定だ。
料金は49.800円(税別)で、
なんとか納めようと考えている。


希望者には江戸の風情をそのまま残す町並みも案内しよう。
詳細は随時ホームページに記載するので、
そちらをご確認いただきたい。


一日一人の限定企画なので、
ご理解を賜りますよう。

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