日頃世話になっている居酒屋の作品なので、
実に豪勢だし味も抜群だ。
兵庫の山本さんから頂いたどぶろくは、
息子と娘にも大好評だった。
済んだ日本酒の味を楽しんだ。
「ハイレゾ」サウンドだろう。
普段聴いている音楽が当たり前だと思っていたら、
ずば抜けて澄んだ音が聞こえた。
そんな感じの日本酒だ。
29日から31日迄の3日間は、
実に楽しみな期間だ。
なにしろジックリ会場を設営し、
御得意様に対するもてなしを仕込む。
どぶろくで言うならば、
お客様に出す前の最後の仕込みだ。
年末の2日間は、
会社から外に飛び出しクルマを試す。
それも大切な精神集中になる。
そして家族皆で晩酌し、
除夜の音を聞きながら床に就く。
当時はたった一人の営業だった。
何しろそんなことをするクルマ屋は、
日本にまず見当たらなかった。
誰かに言われて、
やろうと思ったのなら、
きっと今日まで続かなかっただろう。
なぜそんなことを思いついたのか。
それはレガシィがデビューし、
全く新しい世界が開けたからだ。
しかしデビューしてからの1年間というもの、
度重なる苦労の連続だった。
新しい顧客は増えるが、
納めるクルマに不具合が頻発し、
スバルチームはブランド脱皮の辛酸を皆で舐め合った。
たとえ苦労しても、
「桁外れ」に凄いクルマを持つと、
モチベーションが下がることは無い。
戦闘機を作ったメーカーに相応しい武器を、
ようやく手にした。
10万㎞世界速度記録をひっさげて誕生したレガシィに、
強烈な魅力を感じた。
何よりも「発動機」だ。
それがスバルにとって最も重要だ。
クレーム処理に苦労して、
それをバネに情熱を燃えたぎらせた。
そもそもサービス業とは何か、
と言う原点に立ち返ると、
正月に店を閉めることがばかばかしくて仕方が無く、
思い切って店を開ける事にした。
それではたった一人で営業し、
何をするのか。
それを一人で考えた。
その時に「福袋」を配ることを思いついた。
スバルは10万㎞速度記録達成を記念し、
レガシィRSのプラモデルを作った。
それを中心に、
様々なグッズをチョイスし福袋を造り、
次にお客様にDMを送った。
理由は簡単だ。
それほど「ありがたみ」の無い企業の年賀状を、
単に機械的に送るくらいなら、
御得意様に喜んでもらえるDMの方が良い。
そのほうが「やり甲斐がある」と思った。
恐らくあの当時、
年末にDMを送るような習慣さえ無かった。
車メーカーが例え一社たりとも、
福袋を配る時代でも無かった。
そういう時代を切り開いた自負があるので、
スバルの宣伝会社任せのブランド構築に文句を言う。
もっと強烈なエンジンを作ってブランドを構築せい!
元旦営業を始めてもそうそう成功するはずが無い。
安易な気持ちで真似すると逆効果になる。
毎年コツコツ積み重ね、
徐々に社員の同意を得て、
今では喜んで参加してくれるから、
難しいイベントだが成功の道を歩み続けている。
日本で何店ぐらいこのような店造りをしてるだろうか。
それに対して同調してくれる理解者が増える。
同調する理解者は、
店を育てようとしてくれるから、
必ず社員も幸せになるし、
店先には笑顔が溢れる。
それが商売のロマンだろう。
何しろ一年間で一番忙しい日が元旦なのだ。
御得意様のための大切な一日なのだ。
中津スバルはエコヒイキの大好きなディーラーだ。
来店されたお客様に、
平等な接客はしない。
こうした抽選や福袋は登録した御得意様のためにある。
開店前から並んで戴いたお客様が、
今年は数組いらっしゃった。
埼玉から飯野さんがいらっしゃった。
美味しく頂きました。
9時の開店から大賑わいで、
車検の御相談や、
クルマの商談など嬉しい仕事が次々に進んだ。
今年は開店早々から当たりが炸裂し、
次々と笑顔の記念撮影が進んだ。
現在100万円以上かける大幅な愛車のリフレッシュが進んでいる。
今年はお嬢さんが受験なので一緒に来られなかったが、
良い土産になることだろう。
お腹の中に居たお子さんが、
いつの間にか大きくなっていくのもイベントの醍醐味だ。
本当に嬉しくなる。
健やかに育って素晴らしいスバリストになって欲しい。
良い正月を送っているが、
中にはそれが解らない人も居る。
女性社員が「社長、お客様が話を聞いてくれません」
と困った顔で相談してきた。
何でも電話で問い合わせた内容に、
その場で答えないのがおかしいと憤っているらしかった。
こじれる前に換わる必要があるが、
おおよそこの様な人に共通するのは「捻れた」平等意識だ。
「中津スバルの初売りは、
スバルスタンダードを平等に周知するものでは無いので、
こちらのルールに従ってもらわねば困る。
気に入らなければ4日以降に開く店に行けば良い」
と言いたいところだが、
そんなわけにも行かないので聞きたくない話を聞いた。
簡潔に言うと、
その人が女性社員に怒った理由は、
「せっかく電話を掛けたのにメールで聞けとは何事だ」という事だった。
当社では普通のスバルディーラーでは対応しないことも、
当たり前のように受けることがある。
しかしその内容は特殊なスキルを必要とすることも多いので、
内容によって「メール」を送っていただき、
こちらの時間が許すときにお答えするルールがある。
女性社員も全て熟知しているわけでは無く、
即答できないことも多い。
以前、トリアージの話をしたが、
相変わらず自分のことしか考えない人は多い。
当方としては失礼な対応をしたと思っていないが、
相手はそう受け取らなかった。
「ホームページを見て元旦から営業していると書いてあった」
「電話番号が載せて有るでは無いか」
「電話番号を載せた以上質問にその場で答えるべきだ」
一見正しいように思えがちだが、
これが誤った平等意識だろう。
こちらは理由を言ってお願いしている。
ならば聞く耳を持って欲しい。
「掛かった電話にきちんと対応しろ」と言うのは簡単だが、
元旦の営業は余程の緊急事態を除き、
来店された「御得意様」を最優先でアテンドする。
もし最優先で対応して欲しければ、
そのようなステップを踏み、
早く社員と仲良くなれば良い。
電話口で女性スタッフに「遠くから電話してるんだ」と拳を振り上げられても、
それは困惑するだけで良い方向には向かわない。
戦後の教育で明らかに間違ったのは、
平等と不平等に対する意識付けだ。
「平等」という言葉の定義は簡単で、
偏りや差別が無く全てのものが一様に等しいことだ。
対して「不平等」とは何か。
実に明快だ。
「平等で無いこと」だ。
商売をやっている以上、
店に電話したら誰でも平等に相手しろと言われ、
「そうですか」と言えない日もある。
そもそも世の中は不平等のバランスで成り立っている。
自由と平等を明確に二極化した戦後の教師達は、
大きな過ちを犯した。
この電話の主に対して文句を言うのでは無い。
戦後教育の捻れが、
今の自分本位な社会を生んだ。
少なくとも中津スバルの御得意様に、
捻れた人が少ないのが救いだろう。
何をやっているか見て戴ければ、
その人の怒りも少しは収まるかも知れない。
少し状況を読んで、
クールダウンしてもらえれば幸いだ。
西暦カーも1998年から始まり、
今回で19回目だ。
初めてお目にかかる人達とも阿吽の呼吸が簡単に生まれる。
おめでたい席だから、
「運試し」も多い。
でもそれをやられると、
本気で欲しい人が迷惑する。
身代わりの参加も困る。
そういう人に限って、
当選した後で諸費用や整備費の支払いを「知らなかった」と言うからだ。
だからルールをいくら厳しく決めても、
直接お目に掛かることが大切になる。
今回もあえて抽選前に、
「あなたたち本当にガチですか」と尋ねた。
しかしもう一つ大切なことがある。
それは、
もし自分が外れても当選した人に「おめでとう」と言ってくれるかどうかだ。
当たった人がよろこびを隠し、
外れた人が苦虫をかみつぶすようでは新年のイベントに相応しくない。
この頃店内には人が溢れ、
ドリンクサービスカウンターに行列が出来ていた。
しかし、あえて全てのサービスを中断し、
整備を除くスタッフは全員外に出るよう命じた。
手伝いに来ていた娘は、
そこで大いに気を遣い、
一人自分が残ってはいけないかと尋ねたが、
あえてそれを制した。
やったーと喜ぶ当選者に、
全員でおめでとうと言うためだ。
申し込みとは関係ない御得意様まで、
外に集まり成り行きを見守った。
両手を天に突き上げ、
「ヤッター」の声がこだますると、
会場全体から大きな歓声と拍手がわき起こった。
記念撮影する姿に、
続けて良かったと心から思った。
宮下さんにもご来店戴いた。
このイベントの黎明期から参加される、
とても大切な御得意様だ。
中津スバルで初詣が恒例になり、
お目に掛かるのが楽しみだ。
昨年も忙しい毎日を送られたようだった。
イギリスに訪問され、
大事な商談をまとめたそうだ。
思わずニンマリした。
ステキなカレンダーと、
美味しいお菓子をありがとうございました。
カレンダーと共に入って居た雑誌には、
また彼等らしい面白そうな企画があった。
美味しいエネルギーをありがとうございました。
1月5日迄続く。
お楽しみに。