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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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SUBARU ALCYONE SVX S4 完全復活

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相変わらず良い味だ。
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蓋を開け冷たい井戸水を注いだ。
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ほのかな甘さの表皮と、
上品な餡がとても気持ち良く喉を下ってゆく。


クルマにもこのような性能が望まれる。


新型XVの下取りで、
ボルボのV40が入ってきた。
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なかなか上品なクルマだ。
以前ならさしたる興味を持たなかったが、
最近ボルボを立て続けにテストして天晴れぶりを知り尽くした。


そこで先日仕入れたクルマ達のテストも兼ねて、
各車の性能や装備を比較した。
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北原課長が装備品を取り外し、
基本点検を済ませる間に試乗を始めた。


まずフラッグシップの登場だ。


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【車名】

SUBARU LEGACY 2.5i EyeSight S Package
【駆動方式】
AWD(全輪駆動)
【型式】
BRMD53C LIC
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4790×1780×1535
ホイールベース(mm):2750
トレッド前/後(mm):1530/1535
最低地上高(㎜):150
車両重量(kg):1540
最小回転半径(m):5.5
乗車定員 5名
【エンジン】
FB25/水平対向4気筒2.5L DOHC16バルブAVCS
内径×行程(mm):94.0×90.0
圧縮比:10.0
最高出力kW(PS):127(173)/5600rpm
最大トルクN・m(kgf・m):235(24.0)/4100rpm
【燃料供給装置】
EGI
【変速機】
マニュアルモード付リニアトロニック
【燃費】
12.4km/l (JC08モード)
【標準装備】
キーレスアクセス&プッシュスタート オートライト&オートワイパー
フロント17&リヤ16インチベンチレーティッドディスクブレーキ
18インチアルミホイール 運転席10&助手席8Wayパワーシート ビルシュタイン製ダンパー
メッキリング付フロントフォグランプカバー アルミパッド付スポーツペダル オールウエザーパック
【税抜車両本体価格】
2.890.000円
ボディカラー:サテンホワイト・パール


最終型のBR系レガシィを一言で表現すると「包容力」に尽きる。
どっしりとしているようで、
なかなかカジュアルに扱える。


走り出してしばらくすると、
奇妙な車を目にした。

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何処かから陸送中で、
外国人らしき男性が運転していた。


赤色回転灯をを付けるにはかなりの条件が必要だが、
ボディカラーと整合しない。


また簡単に赤色回転灯を付けたまま、
市場に放出出来ないと思うのだが。


後部にオーニングを持っているだけで、
中は普通のバスにしか見えない。
すると今度は右前方に面白いクルマが現れた。
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なかなか洒落ていて、
一刻者のライフスタイルを感じた。


なので信号で並んで停止した時に、
「なかなか良いですね」と声を掛けると、
そのクルマの主はゆっくり頷いた。


ファッションからクルマ、
それにスポーツギヤまで筋が一本通っている様子が見て取れた。


これ「ラダニバ」ですよねと聞くと、
かれは「ラザニア」とゆっくり言葉を絞り出した。


シャレなのか聞き間違えなのか解らないが、
とても面白いセンスの持ち主だった。


きっとあの後もマイペースでドライブされたのだろう。


古いクルマにはリスクもあるけれど、
今のクルマに無い味がある。


環境や燃費を考え、
どんどんクルマは進歩している。


それはとても大切で、
ガソリンエンジンはまだまだ可能性を秘めている。


一世代前のレガシィに話を戻す。
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この最終形態には、
様々な改良が盛り込まれ、
当時並行開発中のレヴォーグから様々な知見が取り込まれていた。


その一つが直噴エンジンだった。


アイサイトが間に合わず、
EJ25ターボを搭載したGTと、
直噴DITのFB20が同居する状態だった。


パトカーにも沢山採用されたように、
様々な分野で活躍が始まった。


自然吸気エンジンも刷新され、
最新のFB25が搭載された。
すると、
一つ前のEZ30型を搭載した、
BPE型レガシィと良く似た動力性能になった。


高速道路に乗って、
SIーDRIVEをS#にセットした。


ぐっとアクセルを踏み込むと、
なかなかの咆吼を感じさせてくれる。


気持ちの良いエキゾーストノートを奏でながら、
車体は勢いよく加速する。


現在リニアトロニックと最も相性の良いエンジンはFB25だ。


再三言うようにアウトバーンで試すと良く分かる。


アクセル全開を要求されるシチュエーションが多く、
高速常用域も日本より遙かに高い。


そこでは無段変速より、
デュアルクラッチ式オートマチックが好まれる。
そのような環境下でも、
この組み合わせはDCTや多段式ATに対して、
さほど遜色を感じなかった。


それはエンジンスペックを見ただけでは解らない。


また、ゆったりしたボディサイズからは感じない、

まるで湧き上がるようなスポーティさも持つ。


どうしてその味が出せるのか。
その答えは多分これだ。
唯一残った「ショートストローク」にあると思う。


グローバルエンジンの2.5リットルは、
EJからFBに代わり、
ボアストローク比は0.79から0.96とよりスクエアに近くなった。


だがロングストロークになった他の水平対向エンジンより、
相変わらずピストン速度が遅い。
なので、
昔からあるフィーリングを残しながら、
トルク特性も同時に向上した。


そして音源そのものを消す努力や、
ハーシュネスを改善した結果、
6気筒の味を出すようになった。


昨年の秋、
最新型アウトバックで、
ニュルを流すように走った。


それは愉しかった。
軽くてなかなかスポーティ。


SUBARUらしさが溢れる乗りやすい車体。
0次安全性能を実感出来た。


B4はまた違うスポーティな特徴を持つ。


それらの根幹に、
ショートストロークのボクサーエンジンがあったんだ。


次に今は無い超絶なショートストロークを持ち出した。
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【車名】
SUBARU WRX STI A-Line
【駆動方式】
AWD(全輪駆動)
【型式】
GRFB5MV 3DC
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4415×1795×1470
ホイールベース(mm):2625
トレッド前/後(mm):1530/1540
最低地上高(㎜):150
車両重量(kg):1490
最小回転半径(m):5.5
乗車定員 5名
【エンジン】
EJ25/水平対向4気筒2.5L DOHC16バルブデュアルAVCSターボ
内径×行程(mm):99.5×79.0
圧縮比:8.2
最高出力kW(PS):221(300)/6200rpm
最大トルクN・m(kgf・m):350(35.7)/2800-6000rpm
【燃料供給装置】
EGI
【変速機】
マニュアルモード付E-5AT
【燃費】
10.0km/l (10・15モード)
【標準装備】
キーレスアクセス&プッシュスタート ブレンボ製ベンチレーティッド対向キャリパーディスクブレーキ
バケットタイプフロントシート 運転席8Wayパワーシート 18インチアルミホイール フロント倒立ストラット
オートライト&オートワイパー アルミパッド付スポーツペダル オールウエザーパック
【税抜車両本体価格】
3.000.000円(ブレンボ製ブレーキ含まず)
ボディカラー:スパークシルバー・メタリック


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ボンネットとフロントバンパーを後期型に交換し、
排気系を抵抗の少ないモノに交換してある。


サスペンションはHKSの車高調整式だ。


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ダイナミックE-5ATはなかなか俊敏な変速で、
SI-DRIVEをS#にセットすると、
減速すると自動的にブリッピングコントロールしながらシフトダウンする。


確かに多段式が主流ではあるが、
これはこれで良くできたトランスミッションだ。


リニアトロニックに移行するまでの橋渡し的役割だったが、
SI-DRIVEと組み合わせ、
WRXに搭載したことで息を吹き返した。


今S4がキチンと売れる理由は、
この開発をしっかりやったおかげだろう。


実際にドライブすると良く分かる。


高速道路のランプウエイを舞うように走り、
本線合流後に床までグウーイと粘りを持たせながら踏み込むと、
「ギュイーン」とロケット並の加速を始める。


これが堪らない。
2リットルのMTのように、
8000回転まで飛び込んでいく特性では無いが、
こんなクルマは他に無い。


加速中にタコメーターの針は、
楽にイエローゾーン近くへ飛んでいく。


A-Lineにはレカロシートの設定が無く、
バケットタイプのシートが装着される。
決して悪くないシートで、
このクルマの性格に良く合っている。
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おなじみの18インチホイールだ。


前のオーナーは維持するコストにお金を掛けない人かもしれない。
タイヤも減っては居ないがブランドは無視だ。
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ブレーキは良いモノを選択していた。
普通の4ポッドでも十分だ。


メーカーオプションで値は張るが、
高出力車にはりブレンボが欲しい。


最近中古車をネットで買う人が多いけど、
気をつけた方が良い。


生で買う以上リスクを当然覚悟しているだろう。


だがそのリスクは少し高い。


このブレーキ、
乗ってみてオーバーホールされていないと感じた。


或いはディスクパットに問題がある。


ブレーキの問題も含め、
他にも問題がある。
もの凄く美味しいクルマだが、
「苦み」では無く「雑味」が出てしまっているのが残念だ。


そこを補正するには、
中間パイプもマフラーも全て純正に戻す必要がある。


現在輸出仕様だけに搭載されているEJ25ターボは、
エンジン開発陣が士別試験場で練り上げた珠玉の作だ。


こうして乗ると、
なぜアメリカ人にはこれの方が良いのか分かる。
ガソリンのオクタン価が問題とも聞いたが、
それ以上にエンジンの体感性能が良い。


だからHSKのサスキットも、
マイルドではあるけれど純正サスに較べ雑味を増やす要素になっている。


先日のGRBもオーリンズを付けているので、
やはりこうした雑味はノーマルより大きかった。


しかし、
それにしてもやっぱりWRXは良いね。


戻ってきたらボルボの準備が出来ていた。
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なかなか渋いタイヤを履いている。
オーナーに「あえてこれを選んだんですか」と尋ねたら、
「いやボルボの指定だったよ」と仰った。
良い色のホイールと組み合わされて、
リヤゲートにはポールスターのバッチが付いていた。


【車名】
ボルボ V40 T4
【駆動方式】
FWD(前輪駆動)
【型式】
DBA-MB4164T
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4370×1800×1440
ホイールベース(mm):2645
トレッド前/後(mm):1545/1535
最低地上高(㎜):不明
車両重量(kg):1430
最小回転半径(m):5.7
乗車定員 5名
【エンジン】
B4164T/直列4気筒1.6L DOHC16バルブAVCS直噴ターボエンジン
内径×行程(mm):79.0×81.4
圧縮比:10.0
最高出力kW(PS):132(180)/5700rpm
最大トルクN・m(kgf・m):240(24.5)/1600-5000rpm
【燃料供給装置】
筒内直接噴射方式
【変速機】
6速AT(デュクラッチシステム:DCT)
【燃費】
16.2km/l (JC08モード)
【標準装備】
追突回避・軽減フルオートブレーキ ブラインドスポットインフォメーションシステム レーンキーピングエイド
キーレスアクセス&プッシュスタート HDDカーナビゲーション 運転席8Wayパワーシート 17インチアルミホイール
ダイナミックスタビリティ&トラクションコントロール オートライト&オートワイパー 前席デュアルSRSエアバッグ 
【税抜車両本体価格】
3.384.000円
ボディカラー:シルバー・メタリック


近くで見るとなかなか斬新なスタイルだ。
10年くらい前に迷走したのが嘘のようだ。
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ただししわ寄せもある。
スタイルを重視すると、
ボディの見切りが悪くなり後方視界も劣悪になる。


フェンダーコントロールを装備しないと、
車福を上手く見切れない。


でも深刻なのはそのコントローラーの遙か先に、
フロントノーズが位置することだ。


現在ボルボは90シリーズから新しいシャシーに切り替えている。
切り替えると同時に、
この問題を解決するのかも知れない。


最新のS90に乗りとても良いクルマだと思った。
STIとして取り組むべき課題を具現化していた。


上から下に新技術が降りる方が良いのか、
下から上に下克上するのが良いか、
それはこの後結構面白い勝負が繰り広げられるだろう。


率直に言うとレヴォーグをFWDにしたような位置づけだ。


この1.6リットル直噴ターボは、
最新型で1.5リットルに切り替わっている。
凄いな。
旧型でもこれほどトルクがあるのか。
正直に言ってエンジンがレヴォーグに見劣りする要素は何も無く、
動力性能に文句は無い。


レヴォーグのシャシーもダンパーストロークが少なくて、
少し跳ねる動きをするが、
そういう所も良く似ている。


硬い割に妙に乗り心地が良いと思えば、
ランプウエイの荒れた路面だと、
ばたばた脚が動きスッとグリップが抜け平行移動するような感覚になる。


やはり良くできたAWDと、
横置きエンジンのFWDでは根本的な限界能力にかなり差がある。


SUBARUは縦置きFWDなので、
こういうクルマを作っても面白いと思うが、
動力伝達機構が横置きよりロスが大きい弱点もある。


と言うことは、
やはりハイパフォーマンスカーにはAWD、
カジュアルカーにはFWDという解が最も相応しい。
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レヴォーグのデビュー時に、
ライバルは既にフルLCD化されていたんだ。


進んでるな。
でもこれが全てでルミネセントメータ-を上回ったかと言えば、
決してそうでも無い。


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たとえば低速時には必要の無い目盛りを隠している。
時速40㎞まで表示し、
後は暗くして見えなくしているが、
何か亡霊でも出そうな怪しい雰囲気だ。


タコメーターが縦のグラフだが、
そうする必要性を感じなかった。


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切り替えると速度をデジタルにしたり、
様々な工夫が折り込まれているが、
あくまでも過渡期のインストルメントパネルだろう。


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電子シフトで目新しい。
パーキングに入れ忘れる失敗は減るだろう。


テンキー主体の操作パネルは、
最初見た時ボタンが押しやすくて使いやすそうに思えた。
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実際には憧れて購入したけど、
全く使う機会が無く邪魔なだけな関数計算付電卓のようだった。


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SUBARUに乗り慣れてるせいもあるだろうが、
こんなに戸惑ったのは初めてだった。


アイサイト2を認可させたのはボルボの功績だ。
外圧に弱い日本政府は、
完全自動停止機能を持つボルボの輸入型式取得を認めた。


BP/BLでは認可されなかったが、
BR/BMで完全に停止するプリクラッシュブレーキになった。


レーンキーピングエイドはアイサイトの車線逸脱抑制とほぼ同じだが、
こちらの方が煩くなくて良い。


ピーピーピーピー鳴るより、
ステアリングに振動を与える方がクールだ。
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ボンネットにはウオッシャーノズルが3つあり、それぞれから日本のウオッシャーが出る。
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90系のように驚くほど無駄の無いワイパーにはなっていないが、しなやかなワイパーで綺麗に拭き取る。
ここもボルボの勝ちだろう。ただ穴蔵に潜って運転している印象は、最後までぬぐい去れなかった。
そしてこの日最終のクルマが待っていた。
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スバルマガジン編集部御用達のSVXが、
この日遂に完成し、
新車並の性能に蘇った。


【車名】
SUBARU ALCYONE SVX S4
【駆動方式】
AWD(全輪駆動)
【型式】
CXWD23E SW
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4625×1770×1300
ホイールベース(mm):2610
トレッド前/後(mm):1500/1480
最低地上高(㎜):135
車両重量(kg):1590
最小回転半径(m):5.4
乗車定員 5名
【エンジン】
EG33/水平対向6気筒3.3L DOHC24バルブ
内径×行程(mm):96.9×75.0
圧縮比:10.0
最高出力PS:240/6000rpm
最大トルクkgf・m:31.5/4800rpm
【燃料供給装置】
EGI
【変速機】
E-4AT
【燃費】
8.0km/l (10・15モード)
【標準装備】
SVXスーパーリアルサウンドシステウ オートエアコン 5:5分割可倒トランクスルー 
デュアルSRSエアバッグ BBS製16インチアルミホイール ディンプルエクセーヌ運転席8Wayパワーシート
ブロンズガラス フロントウインドゥトップシェード リヤビスカスLSD クルーズコントロール
【税抜車両本体価格】
3.271.000円
ボディカラー:ブライトグリーン・マイカ


20年間眠っていたとは言え、
基本的に3万キロ台の馴らしを終えた程度の個体だ。


思わぬ部分が経時劣化し、
手が掛かったけれど順調に整備が進み、
ほぼ問題をゼロにするまで磨き上げた。
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最終型のS4は、
非常に完成度の高いインテリアになった。
革張りでは無いが、
ディンプルエクセーヌの上質な手触りが素晴らしい。
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SVXの最終型なので、
沢山の改良が練り込まれ更に良いクルマになっている。
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コンチネンタルタイヤの新作を付けるつもりだが、
まだ船が入ってこないらしい。


とりあえずスタッドレスタイヤで試走した。
ガンガンに攻めるわけでは無い。
ドライコンディションでテストするには、
かえってちょうど良いかも知れない。


高速道路に乗り、
時速80㎞を維持してしばらく走った。
f0076731_20134512.jpg
このあたりから踏み込んでも、
全く変速せずに気持ち良く加速する。


大排気量のマルチシリンダーが持つ、
もの凄き良い味がクルマ全体から溢れ出す瞬間だ。
ボアストローク比はWRX A-Line並の0.78だ。


だからグッと踏み込むと、
とてつもなくレーシーな回転フィールに変る。


思った通りの仕上がりだった。


もの凄くリニアなフィーリングで、
きも-ち良く走りきもーち良く曲がる。


この日乗ったクルマの中で、
最高の走行感覚だった。


その理由はエンジンだけで無く、
サストラベルの大きな4輪ストラットを採用しているからだ。


他の3台は全て判を押したように、
フロントがストラットで、
リヤがダブルウイッシュボーンだ。
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前後にサブフレームを持つ所は、
後のSIシャシーやSGPにも活かされている。


このクルマの果たした役割の大きさが本当に良く分かる。


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油圧パワステの確かな操舵感も、
曲がる悦びを更に深める。


SUBARUの経営陣は、
残す事の重要性をもっと真摯に考えるべきだ。


上の写真の右に種田山頭火の句碑が写っている。


つい先日、
湯田温泉の老舗旅館が倒産した。
先月通過した場所なのでドキッとして調べた所、
その宿は種田山頭火が愛した宿だった。
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面影が残っている。
と言うより建物の中身はそのまま使われているのかも知れない。
この長田屋さんも種田山頭火が投宿した場所だ。
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大正時代の長田屋さんだ。


山頭火は多分宿代なんて払わなかったのかもしれない。
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左側の好青年がひいおじいちゃんで、
右の子供がおじいちゃんだと思うよ。


長田屋さんの主が懐かしそうに教えてくれた。


ちゃんと大正時代からのルーツが解る会社なんだ。
SUBARUも胸を張って中島と書こう。


写真には興味深い看板が沢山残っている。
f0076731_20310233.jpg
デジタル全盛だが、
アナログだからここまで鮮明に残ったのだろう。


今のデジタル技術が、
100年先まで残るのか。


それは誰も解らない。
f0076731_20314979.jpg
この日も豆腐を買うだけのつもりで寄ったのだが、
沢山の知識を得ることが出来た。


この当時の大切な要衝だったことが、
写真に写る人々の表情で解る。


この写真から「水平対向6気筒を失うな」
そんな声が聞こえてきた。
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80㎞弱を無事走り終え、
ひとまず眠りについた。


それにしても、
このSVXの飼い主は凄い男だった。


クルマのエンジンフィールが並では無い。


SUBARUを相当知り尽くした男が、
丹精を込めて馴らし、
大事に保管したことが良く分かった。


このような貴重な車を託して戴き、
大変光栄に思う。


水平対向6気筒は永遠に不滅だ。

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