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Channel: 中津スバルの濃いスバリストに贈る情報
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本格的な冬を前にG4を徹底テスト

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偉大なるプルービング・フィールドでG4を徹底的に試した。
与えられた環境に感謝したい。
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年の瀬になり大掃除に備え身の回りを片付け始めた。


すると書籍やカタログの間から探していた大切な「終了証」が見つかった。
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2011年に初めてNBRでトレーニングを受けた時、
M3の身体能力に驚いた。


じっとりと粘るように路面に吸い付く脚。
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高度な走行安定装置を持つので、
北コースの過酷な路面をものともせずに走り抜ける。


悔しいけれど日本車であれほどの安定性を誇るクルマは無かった。


と同時に、
重量配分の優れた後輪駆動車なら、
滑りやすい路面でも安定して走れることを体で覚えられた。


これはBRZの発売に先立ち必要な事でもあった。
震災直後で大変な時だったが、
振り返るとやっておいて本当に良かったと思う。


M3に初めて乗った時、
「そういえばこの味は何かに似ている」と感じた。


それはSVXだ。





何とも言えない濃厚な蜜の味は、
M3に初めて出会ったとはまるで思えないような好印象をもたらした。


高度な走行安定装置を装着していても、
でたらめなドライブスキルで走らせたらクラッシュに繋がる。
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当時からチャイナグループのクラッシュ率は高かった。
毎年どこかでコースアウトしたり、
ぶつかったりしている。


今年から身に着けるネームタグが、
マグネット式の安全仕様に変わった。


昨年のトレーニングでは、
肋骨の間にネームタグの一部が突き刺さる、
深刻な怪我をした参加者がいたらしい。


初めて参加した2011年のスタート前のひとときだ。
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この時は宿泊したホテルも離れていた。
温泉のある保養所のようなホテルだった。


クルマを受け取る場所も質素な場所だ。



今年で6度目のトレーニングになるが、
ドイツの最新ドライブスキルはまだまだ奥が深い。


M3からM4に変わり、
一番進化したのは走行安定装置だ。


高圧高精度な油圧テクノロジーは、
これまでの常識を打ち破る機能を持っている。


特にブレーキング時の制御について、
昨年と今年では全く説明が違っていた。


「ジャンピングスポットをブレーキを踏んだまま駆け抜けろ」
それが昨年の指導だった。


ところが今年は、
「飛ぶ前に軽くフロントに荷重をかけ着地してからブレーキ」に戻った。


これはインストラクターの好みにも影響されるのだろうが、
高速で4輪が浮く感覚は実に爽快なので、
更に安全に飛べるなら得られるスキルは余すところ無く吸収したい。


とはいってもM4のような、
最新最高のヴィークルダイナミックコントロールがあるから、
いとも簡単に実現できる。


レヴォーグやWRXのアクティブトルクベクタリングは、
動作していることを無骨に表す。


日本でもVDCのフィーリングに大きな変化が訪れた。


新型G4のロードテストで感心した事は、
VDCの作動フィーリングと、
卓越したロードフォールディングだ。


待ちに待った水曜日、
遂にG4を思いっきり走らせる時が来た。


前日とは打って変わって、
朝から快晴だった。


秋のドイツはとても美しい。
でも10月になると朝晩は中津川の冬に近い気候だ。


12月も半ばになり初冬が訪れ、
まだ大雪こそ降ったりしないが、
かなり際どい季節と言える。


この季節も大好きだ。

日本の晩秋も捨てたもんじゃ無いが、
初冬もなかなか良いもんだ。


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高原へと続く道は、
ドイツを思い出すシチュエーションだった。
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激しく降った雨と、
朝から激しく吹いた風により、
G4のためのバージンロードが出来上がっていた。
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針葉樹の森を心地よく駆け抜けた。


標高が高いので途中の道も険しい。
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ものともせずに快適に走る。


極普通に誰でも扱える乗り心地の良いセダンだ。


晴れ渡った高原にパサパサと聞きなれない音が響いた。
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良く見れば樹氷だった。


一定の標高から上の樹木が、
真っ白に凍り付き美しい風景を作り上げていた。
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日光で溶けた氷が枝から落ちる時、
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儚い音を奏でていたのだ。
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ここまで普通の人が普通に走る乗り方で辿り着いた。
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アイサイトの「付いていく」機能や、
SIドライブの「S」モードにも切り替えず、
全て標準のままで走らせた。
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まぶしい日差し中で、
3000mを超える山々は、
全てその姿を雲海の上に隠していた。
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晴れ渡った青空の下で、
撮影が一通り終わった。


こうして、
「かわら版の新年号を飾る写真撮影は無事完了だ」
と思った瞬間、
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雲が突然消えていった。

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そこで更に豪快な写真をたくさん撮って、
遅れた時間を取り戻すため一気に坂を下った。
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これまでなら苦手とした場所が現れた。
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勢い良く通過すると、
ガツンとショックに見舞われる。
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この場所を何の動揺も無くスムーズに駆け抜ける。


フロントストラットがスムーズにストロークして衝撃を和らげ、
リヤサスもきれいにダンピングして上品に抑え込んだ。


しばらく走ると、
枯葉の絨毯が現れた。
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ここで初めて走りの本能に火が付いた。


右手でスイッチを操作しSモードに入れた。
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その瞬間にクルマの性格がガラリと変わった。


小気味よいサウンドと、
敏感なスロットル。


これまで普通のクルマだったのに、

驚くほどスポティーなクルマに変わった。



林道を攻めるというより、
まるで「流れる水」の如くダートを滑り降りる。


こんな感覚でラフロードを走るのは久しぶりだ。


下りで感じる異様な程のリヤグリップ。
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これまでのスバル車では感じないロードフォールディング。


G4の走りは明らかにワゴンのSPORTと異なる。
セダンだけが持つ剛性感だ。
攻めた走りのフィーリングがかなり異なる。

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多用途性ならスポーツだが、
コンサバティブな走り屋にとって、
リヤのバルクヘッドは必需品と言える。


これはレガシィにも当てはまる。


今年NBRをアウトバックで走った。


この動画はフリューゲルプラッツを超えたあたりから始まる。
長い下り坂を駆け下り、
左にクリップした後正面に先の見えない丘が現れる。

そこでアクセルを全開から戻し、
軽くブレーキを掛け前輪の荷重を揃え、
そのままジャンプ。


この場所をシュエーデンクロイツと呼ぶ。
スエーデン人のお墓があるので十字架が立っていて、
その由来で付いた名だと聞いた。


着地したらそのまま素直に左へステアリングを切る。
左コーナーをクリップすると、
その先に大きな右コーナーが現れる。


ここが今年のレースでカルロ・バンダムが神回避した場所、
アーレンベルグだ。


右側のレイトエイペックスをクリップして、
長い下りを全開で駆け下りる。


すると右左右とカーブが連なるアデナウフォレストに到達する。


ここを走った時、
最新のアウトバックが思いの外にスポーティだと感じた。


そして「SUVでこの走りなら、B4の走りは凄いに違いない」と思った。


2.5リットルの水平対向エンジンも素敵だった。


このパワーユニットがリニアトロニックと一番相性が良い。


インプレッサをダートで走らせると、
その時の印象を2リットルで具現化したように思える。


新開発の直噴2リットルエンジンも、
スポーティに走らせると面白い。


久しぶりのダート走行が、
とにかく面白くて仕方がなかった。
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アドレナリンが出るNBRの走りとは違い、

水が流れるような洗練された走りを楽しめる。


時折トルクベクタリングが働くが、
MFDの車輪が光るから認識できるだけで、
操縦安定性に変化が無く素晴らしいの一言に尽きる。


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気を付けて欲しい。
これを真似て同じことを安易にやると、
ホイールを傷めるしタイヤもバーストさせる事になる。


18インチはあくまでもオンロード用のタイヤだ。


もしダートを楽しむなら、
プロフィールを変えサイドウオールの強い物を選ぶ。


それにしても、
このタイヤでここまで走れるとは驚いた。


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クルマを停めて撮影した場所は、
かなりフラットなダートで、
この先から路面の状況が過酷になった。


阿部PGMの笑顔が脳裏に浮かんだ。


「阿部さん、凄いじゃないですか」


思わず口走った。


時折子供の頭ぐらいの大きさの石ころが現れる。


雨水の流れで削られた部分が点在する場所もあった。


滑りやすいはずの湿ったダートを、
G4はヒラリヒラリと障害物をかわし、
駿馬のように駆け抜けた。


こんなにスポーティなんだ。


阿部さんが
6MTをあきらめない理由が良く解った。


これなら普通の人にも、
これまでのインプレッサに期待を寄せる人にも喜ばれる。


誰にでも心から、
安心してお勧めできる。
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G4は走らせ方で豹変する。


即ち主の調教通りにとても良く言うことを聞く馬なのだ。
200㎞走ってテストは完了した。


こんなに満足できるとは思っていなかった。


既に購入された方は、
スノーロードで、
その走りの実力を是非確かめて欲しい。


期待以上の実力を見せつけるはずだ。


おわり

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