中津川には「雨」と言う枕言葉が似合う。
江戸五街道で有名な、中仙道には69の宿場町がある。
ここは43番目の宿場町「馬籠」で、続く「落合」が44番目、中津川が45番目だ。浮世絵師の歌川広重と、渓斎英泉の合作である「木曽海道六十九次」は、起点の日本橋を含めると70枚がセットだ。
それが何故か、中津川だけに2枚の風景画が存在し、制作過程の前半に作られたと言う「雨の中津川」は、とても希少価値のあ...
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