大野商工会議所の会頭も務められている。
正直に言うと、
大野市の存在も知らなかった。
商工会議所を訪れるまで、
会頭をされていると言う事も知らなかった。
これがまさに縁というモノだろう。
「おやっ」と思ったのは、
何気なく商工会議所で天井を仰いだ時だ。
なぜこのような演出をするのか不思議だった。
理由を聞くと、
元校舎のためマイクを使うと反響が凄く、
それを抑えるために張ったと言う事だった。
しかし布の質が明らかに良い。
稲山織物の作品だった。
この会社の代表作に、
里芋の葉を見て、
水を弾く様子から、
それをヒントに作られた、
高級な合成繊維がある。
実物を見ていないが、
エクセーヌに負けない商品かも知れない。
最近観光都市として大きな注目を集めている。
確かに産業が衰退し、
人口も減る中で、
どの自治体も四苦八苦している。
インバウンドを含め、
観光で街を活性化させお金を稼ぐ事は、
各地にとって重要な命題だ。
中津川も昔から盛んに狙ってきたが、
以前のブログで語ったように、
「ガツガツしない」独特の土壌があるので、
それほど本格的な町おこしにはなっていない。
リニア開通を控え、
様々な手法を模索している。
「モドキを作るのでは無く、
ホンモノだけを磨いて残す」
これは中津スバルの理念だが、
中津川市にもこの理念が必要だと思う。
景観条例で野立て看板を防ぎ、
高いビルをむやみに作らない規制を掛ける。
そういう事が大野市で進められているのか、
ちょっと興味を持った。
苗木城址も中途半端にいじらず、
このまま磨き続けるのが賢明だろう。
大野市の中心街は、
補助金による改善が進んでいた。
一見すると昔風の近代建築だ。
真ん中のビルも改修が始まっていた。
野暮なモノを作らせないために、
機先を制したと思えば良い。
望桜荘の隣にあるSABも、
このように江戸情緒を感じさせる外壁にしたいと、
以前から考えている。
合わせて食文化にも工夫を凝らした。
市内にある醤油醸造所とコラボした、
醤油カツ丼や、
豊富な地下水で養殖した淡水魚が名物となりつつある。
やはり肉で極めないと観光都市のパンチに欠けるのであろう。
それも良く分かる。
この後、
予想に反してお寺巡りが始まった。
全ての仏教宗派がほぼ揃っている。
これも小京都としての資産だろう。
でも残念ながら苦痛そのものだった。
本音を言おう。
稲山さんの会社見学がしたかった。
次回もう一度お目に掛かれる機会があれば、
ベンツに採用されたシート生地を作る工場を見せてもらいたい。
参加した一番の収穫は、
稲山織物の存在を知ったことかも知れない。
大野市の皆さん、
ありがとうございました。